感動的な大晦日。

出汁巻

いくらとウニの炊き込みご飯

大晦日は、久しぶりに妹のようなGと一緒に和食をいただいた。今年一年、本当に色々なことがあって、ひとつひとつ振り返りながらまさに忘年会になった。
歌舞伎町のゴールデン街近くの緑道沿いにある『茶茶花』は、京料理の一軒家。
昔の蔵と古い家を改築したような作りも面白く、店内は暗めでとてもムーディーな感じ。日本家屋で京料理を出すことからか、外国人のお客さんにも人気のようだ。
お料理もどれも美味しく、東京でこんな京料理が味わえるなんて感動した。
その後、『紅白歌合戦』を見るために新宿二丁目の『Bridge』へ。
MISIAのトリでは、たなびくレインボーフラッグにウルっときてしまった。
おじいちゃんおばあちゃん、おじさんおばさんは、レインボーフラッグを見ても、「虹の旗だねえ…」と思うくらいかもしれないけど、ネットを見る若者には、レインボーフラッグの意味するものをどこかで目にするに違いない。
日本も、確実に少しずつ変わってきていると思える、感動的な紅白だった。
⭐️茶茶花
050-5868-5413
東京都新宿区歌舞伎町1-1-1
https://tabelog.com/tokyo/A1304/A130401/13004164/

お正月の準備。

新宿高島屋の行列。

今年は28日まで働いたから、お正月の準備は29日からの3日間、しかも、Kがいないから何もかも全てひとりでやらなくてはならない。
幸いざっくりと掃除はしていってくれたので、今日は、正月飾りを買って、お花を買って、おせちの材料の買い出しへ。
日本の正月にかける情熱は尋常ではなくて、デパ地下は買い出しに来た人々によって殺気立っていて、自分の欲しいお肉やお魚目指して、人を手でかき分けていく人すらいる。
忙しかった今年は簡素化したいと思いながらも、結局15品は作るのでだいたい一日5品のペースで、最後の三日間は買い出しとおせち料理作りに忙殺される。
毎年面倒に思いながらも、おせち料理を作っているのは、毎年新しい発見があるから。
おせち料理作りには、和食の全てが詰まっていると言われるだけあって、下ごしらえから火の入れ方まで、回を重ねるごとに掴めるコツがあるようだ。
僕がとりわけ苦手なのは、数の子の薄皮を取る作業。指の腹で優しく数の子を壊さないように薄皮を剥ぐのだけど、これも、キッチンペーパーで片側に寄せて、表裏をやってから細い方から剥いていくとむきやすいことに気づいた。
里芋を剥くのも苦手な作業。手がチクチクするし、あのヌメヌメも苦手。これは洗ってから一度乾燥させてから皮を剥くとあまりチクチクしないようだ。
生きた車海老を熱いお出汁の中にトングで浸す時も、あまりいい気がしないものだ。なるべく早く死んでくれるように上下を返す。
ドアの両側に松を二本飾って、玄関には水仙をいけた。今年のお花は台風の影響で南天があまり良くなく、結局千両にした。
大分から帰ってくるKとまた新しいお正月を迎えるために、ひとつひとつ丁寧におせち料理を作っている。

占い師のおねえちゃん。

商売繁盛している友人のお店に、よくあたる占い師が来るというので、見てもらいに行った。
事前に、僕の生年月日と戸籍上の名前と今現在使っている名前を送っておいた。(数年前に、再婚した母の戸籍に養子として入ったので、名前が2つある)
お店に入ると、その占い師『おねえちゃん』が立っていた。
おねえちゃん「今日はこれから女優さんが来るのよね?女優さんでしょ?その人」
僕「こんにちは。あのー、ある意味女優ですが…」
お店の友人が隣で爆笑している。
「そうそう。この人、女優。ほんとに女優だから」
おねえちゃん「え?女優さんが来ると出てたの…私、セージを炊いて、水晶玉の上に手を置いてら、女優さんだってはっきりとわかって…」
僕「女優です」
おねえちゃんは、1時間くらいかけて様々な話をしながら、「大丈夫。1月からずっと良くなるから。問題ないわ。それどころか、これから3年後が楽しみよ」と言った。
おねえちゃんはとぼけているように見えて、年末に入ってきた僕の大きなプロジェクトのこと、過去の問題など、いくつかをぴったりと言い当てていた。
おねえちゃんは、名前と生年月日とタロットで占いをするようだけど、僕の名前も生年月日も全部聞いた上で、『女優』だとわかったそうだ。なんでだろ?
そして驚いたことに…
おねえちゃん「わたし、昨日ここにピンクのマニキュアで来てたでしょ?でも、女優さんが赤だってわかって、マニキュアも赤にして、カバンも赤にして来たの」
僕が驚いたのは、僕が真っ赤なパンツを履いて、首元のマフラーも真っ赤だったから。
おねえちゃんは、1時間くらい色々なことをアドバイスしてくれて、またいつでも気軽に声かけてねと言ってくれた。
世界には、不思議な人がいるものだ。

お掃除のおばさん。

仕事納めの前日の26日に、クライアントから呼び出された。
当初、新しいプロジェクトを僕に任せたいというお話だったのだけれど、コピーライターと行ってみると、『オリエンテーション』だった。
ということは、年始に仕事が始まった週末には、なんらかの企画を持って行かねばならないということ。これって、年末年始の宿題を渡されたようなものなのだ。
しょうがないなあと思いながらも28日の土曜日に会社に行った。
150名近くいる僕の部署の人は誰一人いなくて、ちょこんと席に座って企画を考えはじめる。すると、トイレ掃除をしていた60歳くらいの掃除のおばさんが出てきた。
僕は、こんな日にまでお仕事をされていたおばさんに挨拶をしようと思い、近くに行って話しかけた。
「こんな日もお仕事だったんですね。おつかれさまです!」
おばさんは僕がいるのに驚いたようで、「今日もお仕事なんですか?大変ですねえ・・・」と言って僕を労い、それから少し立ち話をしたらおばさんは言った。
「良いお年をお迎えください」
「良いお年をお迎えください」
おばさんが少しうれしそうだったのは、普段、うちの会社で掃除をしていても、誰もおばさんと話をする人なんかいないからかもしれない。
僕はおじさんでもおばさんでも会うと「おつかれさまです」と挨拶をするのだけど、うちの会社ではおばさんと話している人をあまり見かけたことはない。
僕はおばさんを見ながら、母のことを思い出していた。
そして、掃除をしているおじさんと話す時は、どうしてだか父のことを思い出すのだった。

Kが家族に会いに、大分に帰ってしまった。

今年は、冬休みに旅行する予定も立てずにいたら、Kが「年末年始に大分の実家に帰ろうかな・・・」と言いはじめた。
「まとまって休みが取れるのは、こんな時しかないだろうから、お父さんお母さんにゆっくり親孝行しておいで」
そう言って、朝6時にKは家を出て行った。
今日はKのお誕生日。誰よりも早くおめでとうを言いたくて、昨夜夜中に起きた時にLINEに入れておいたのだ。
僕は会社に行き、仕事を夕方に家に帰ってきた。Kのいない家はとても静かで、チューハイを飲んでご飯を食べたら、もうすぐに眠くなってしまった。
そして、眠っていたら、Kの夢を見た。
僕はいつもはベッドの右側に寝るのだけど、夢で目覚めると左側のいつもKが寝ている場所で眠っていた。
たった1日離れ離れになっただけなのに、なんとも寂しく、今からもう、早く帰ってこないかなぁ・・・と考えているのだ。

クリスマスプレゼント。

昨日のクリスマスで、実は僕は、小さな薄いガラスの日本酒用のお猪口を、シンガポールの友人カップルJ &Lたちに用意していた。
彼らのホテルの部屋に入ってプレゼントを渡すと、松屋銀座のクリスマス用の袋は、かわいいリスのイラストで、ハイアットセントリックにはちょっと子供じみて見えた。
食事に行く前に彼らが僕にくれたのは、伊勢丹のでっかい包装紙。中を開けると、有田焼の器が大小2セット入っていた。
「うわあああ!すごい綺麗!」
ちょっと高級すぎて僕の家にはあまり似合わない感じだけど、その綺麗な器は彼らからのクリスマスプレゼントだった。
僕の選んだちょっこりとした日本酒用の器を彼らはとても気に入ってくれたけど、ちょっとクラス感が合わな過ぎるなあ・・・と思ったのだ。
Kはその高級な器を、目をパチパチさせながら眺めていた。

友人カップルとクリスマス。

何故かサーロインが好きな友人

すき焼き風

トリュフ入り

シンガポールから友人J &Lカップルが来ていて、クリスマスの日に食事をした。
実は昨年のクリスマスにも、シンガポールからの友人J &Lカップルと過ごしていたのだから、不思議な気がする。
待ち合わせ場所は、銀座の並木通りに面したハイアットセントリック銀座。ハイアット系の最高級ホテル。3階のロビーで彼らの部屋を告げると、スタッフが最上階までついて上がった。
1222号室のドアを開けると、外は並木通り、バルコニーはそこだけでバーベキューでも出来そうなくらい広い。
キッチンは鉄板焼きも出来て、キッチンからテーブルが繋がっていて、14人くらい食事ができる感じ。リビングも広く、その向こうにベッドが見えるけど、「この部屋ってスイート?」
「うん。ひとつしかなくて、アップグレードしてくれたみたい」
その部屋でシャンパンを2本開けた後、すぐそばの並木通り沿いの焼肉店『焼肉うしごろ』へ。
今日は彼らがお店を決めて、ジャンジャンお肉を頼んでくれる。なんでも、僕とKの誕生祝いなのだそうだ。ワインをしこたま飲んで、「これって一人3万くらいはするだろうなあ・・・」と思っていた。
あああ、俺なんか、毎日生きていくだけで精一杯なのに、世の中には、本当にお金持ちという人たちがいるものだ。映画の『クレイジーリッチ!』地でいく彼らは、来年の5月にリタイアすることを決めたそうだ。
⭐️

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気づいたら、クリスマスイブ。

今年から23日がお休みでなくなったせいか、クリスマスはなんということのない平日になってしまった。
仕事がギリギリ迄終わらず、帰り路に閉まりかけのデパ地下を覗くと、ケーキ屋さんとローストチキン屋さんに行列ができていた。
僕はまっすぐに魚売り場を目指して、金目鯛2尾を500円引きで見つけた。これとアサリを一緒に買って、今日はアクアパッツァでも作ろうか。
チキンは家にある手羽中を、塩胡椒とガーリックパウダーをまぶしたら、魚焼きグリルに入れて焼くだけ。
オリーブオイルでニンニクを炒めたら、そこへ塩胡椒した金目鯛を入れて両面をざっと焼いて、アンチョビ、アサリ、ケーパー、オリーブ、プチトマト、タイム、を入れて白ワインを100ml注ぎ、アルコールを飛ばす。更に水を200ml加えて、中火で時々魚に汁をかけながら15分間煮るだけ。仕上げにイタリアンパセリがなかったのでバジルで代用。
ポーチドエッグを作り、茹でたアスパラガスに載せて、塩胡椒してパルミジャーノを散らす。生ハムをKが並べたら、クリスマスイブの食事がすぐに出来上がった。
クリスマスだからといって、特別外食する必要も感じない。こんな日に家族や友人たちが一緒にいてくれる、それだけで幸福なのだ。

深夜の侵入者。

朝起きてベランダに出ると、先日チューリップや水仙などの球根を植えた直径50センチくらいの2つの大鉢が、何者かによって荒らされ、穴が掘られているのを見つけた。
穴と言っても、7センチくらいの深さだろうか。穴の直径は10センチから15センチくらい。
前に、植えてあるプリムラの花を摘みにヒヨドリがやってきていることはここに書いたのだけど、今回の穴は夜の犯行ということから、どう考えてもヒヨドリではなさそう。
考えられるのは、カラスか、ネズミか、ハクビシンか、猫だろうけど、穴を掘っているとはいえ、植っていた球根を食べている気配はなく、球根が剥き出しになって外に出て飛び出しているのだ。それも、一回きりではなくて、ほぼ毎朝来ては、穴を掘っている感じ。そこで寝ているのだろうか?
害獣だからといって、凶器や毒を使いたくはないので、唐辛子を細かく切って土に混ぜたりしてみたけど効果はなく、また同じように穴が空いていた。
長く園芸をやっているけどこんなこと初めてで、気味が悪いので隠しカメラでも設置して正体を探ろうかと考えている。
北極熊や熊が人里に出てきたり、イノシシが町に出没したり、野生のケモノが町中に出てくるニュースを見るけど、僕の家のベランダに現れるなぜかこの奇妙な動物も同じようなことに思えるのだ。
東京だって、そこに勝手に人間が暮らしているだけに過ぎないということ。

51歳になりました。

土曜日はフグ食べた後、そのまま福岡のゲイバー 『七男鳥』に飲みに行った。
このお店の夏の旅行に毎年参加させてもらっているのだけど、その時に会う人たちが沢山いて店はとても賑やかだった。
この辺で引き上げて、『SAFARI』に行こうかとお勘定を頼むと・・・
「じゃあ、お勘定は帰ってきてからでいいわ」
すっかりこちらの作戦を見抜いていたマスターに負けて、『SAFARI』で飲んだ後、また『七男鳥』に戻り、久しぶりに2時過ぎまで飲んでしまった。
朝は、母からの電話で起こされた。
毎年、僕の誕生日を決して忘れずにいてくれるのは、この世界で母だけだろう。
12月22日で、こうしてまた年をとった僕は、51歳という年齢が未だに親戚のおじさんの年にしか思えず、受け入れられずにいる。
お酒を昨夜飲み過ぎていたこともあり、今日は日帰りで行ける温泉に行きゆっくりしたいと思い、福岡から1時間くらいで行ける宗方にある『やまつばさ』へ。
地中1200メートルから掘り出される源泉掛け流しの湯は、ぬるいお湯、熱いお湯、露天風呂、内湯があり、今日は冬至だったため柚子が沢山入れたあった。
施設はまだ新しいからかとても清潔で、近くへ来たらまた訪れたいと思う気持ちのいい空間だった。
⭐️ http://www.yamatsubasa.jp/