海のトレーニング。

先々週に海のトレーニングをした際に、Kに良かれと思って担当してもらったのだけど、トレーナーの心ない一言にKが怒ってしまい、「もうKちゃんはこのトレーニングに参加しない!」と言われてしまったのだった。

そこで今日は僕が気を取り直して海のトレーニングに当たることに。Kは僕たちを車で運んでくれて、また迎えにきてくれるということで去って行った。

最初の50分は「服従」のしつけ。「座れ」「待て」「伏せ」「たて」を教えながら、いかに飼い主に注意を持続できるかを練習する。

海は我慢が効かず、注意力散漫なので、しょっちゅう他の犬のところに遊びに行きたがるのだけど、オヤツを差し出しながらなんとかクリアできてうれしかった。

その後の50分は「アジリティ」と呼ばれる障害物を避けながら犬と一緒に遊ぶような訓練。ハードルを飛び越えたり、長いトンネルをくぐったり、海はこういう障害物競争のようなものが大好きなようで、トンネルなんて見た瞬間に潜ろうとしている。

今日の海はやる気満々で、ひどい失敗もなく楽しそうに練習ができた。

頭を使いながらのトレーニングは海も疲れるのか、終わったら昼寝ばかりしていた。

ライスボール

熱海にいられる期間は後3ヶ月を切ってきた。

僕たちはできるだけ心残りのないようにお世話になったお店や大好きなお店を訪ね歩いている。


今日は、熱海のシーサイド真前の「ライスボール」へ。

この店はワンちゃんWELCOMEなお店で、テラス席でも店内でもワンちゃん連れが寛げるカフェレストラン。

お料理に特筆することはないのだけど、自分のワンちゃんと一緒に食事をすることができる、犬に対する愛が溢れているというだけで僕たちにとってはとてもうれしいお店なのだ。

巨大カレードリア

巨大なドリア

やげん軟骨の唐揚げ

緊急事態宣言の時にずっと閉まっていたので僕たちがこの店に顔を出すのも本当に数ヶ月ぶり。海のことを可愛がってくれているオーナーもアルバイトのおばちゃんも大声を上げて喜んでくれた。

子犬の時から通っているこのお店で海は、様々な犬に出会い、人に接する機会をもつことができた。

生後3ヶ月までに100人と接して100頭の犬と触れ合いをさせた方が良いという犬の社会化期に、このお店でどんなに助けられただろう。

「大人しくて人懐こくて、本当にいい子に育ったねー」と言われて、僕たちもとてもうれしかったのだった。

新・劇団ぺんぺん 始動。



3年前に解散した劇団ぺんぺんが、満を持して「新・劇団ぺんぺん」となり第1回公演をすることになった。

劇団ぺんぺんといえば、新宿2丁目の新千鳥街にある小屋のように小さなゲイバー「ぺんぺん草」がオープンから10年目に初めてお客さんだけで公演をした劇団。

まさに新宿2丁目が生み出した劇団であり、その2丁目のエキスが詰まった濃密な脚本と腹の底から笑えるような演出で多くのお客さんにとって年末の風物詩となっていた劇団。

そんな劇団が惜しまれながら解散をしたのが3年前、きっとマスターもコロナの影響で暇を持て余していたのだろう、もう一度脚本を書いて女優たちを集めて舞台に立つことになった。

今回、「地下室」と名付けられた芝居は一体どんな芝居なのだろうか?久しぶりに年末を楽しみにしている。

⭐️地下室 2021年12/10(金)・11(土)・12(日) シアター新宿スターフィールド(昔のタイニイ・アリス)にて

風邪をひいた時に。

月曜日から喉がおかしくて、なんだか身体が重かった。たんが絡むような感じで少し寒気がする。

先週金曜日くらいからKが喉が痛いと言っていて、たんも絡んでいたのでKの風邪がうつったのかな・・・?と思っていた。Kは病院勤めなのですぐにPCR検査を済ませていてすでに陰性であることがわかっていたので、僕もコロナではなく風邪のようだ。

風邪は引きはじめに葛根湯を飲んで治すことが多かったのだけど、今回はうっかりして風邪をひいても数日間何もせずに我慢してしまい、少しこじらせてしまったようだ。

木曜日、朝起きたら身体が重く、寒気もしていた。するとKが、「ただしくん、今日は朝ごはん作らなくていいからこのままベッドで休んでて」と言う。

Kの言葉に甘えてそのままベッドの中にいたのだけど、Kは洗濯をして海の散歩にも行ってくれて自分はご飯を食べずに出かけて行った。

僕は、午前中だけでも寝ようかと思ったのだけど、海がベッドに来て騒ぐので、結局笑いながらベッドを出た。

風邪をひいた時に、気にかけてくれる家族がいるのはとてもありがたいものだ。

たかがウイルスなのに、風邪をひいたら身体中がダメージを受けるし、日常生活のさもないことをするにも億劫になるし心細くもなる。

こんな日は、温かいおでんでも食べようと思い、たっぷりのお出汁をとってのんびりとおでんを仕込んだ。

Kが帰ってきて二人で温かいおでんを食べながら、家族がいるというだけで、とても幸せなことなのだと思ったのだった。

宮古島で家探し。3

宮古島で家を探し始めた時に、物件を購入することと賃貸で済むことを両方視野に入れて探していた。

でも、「宮古バブル」と言われる宮古島の建築ラッシュは留まることはなく、賃貸で住むにしても東京のど真ん中で住むくらいの家賃がかかることがわかった。それに賃貸で住むにしても、海を連れてペット可能な物件というと更に範囲が狭まり、よほどの幸運でもない限りお宝物件には遭えそうもなかった。

するとすぐに、「ここなら買ってもいいかも」と思える物件が田舎町に見つかり、すぐに不動産屋産に連絡を入れたけど、先に買いたいと言う人がいるのでその話がキャンセルになったら候補に入れられますと言われた。

「買えないかもしれないけど見にいくだけ行ってみようか?」と、9月に宮古島を訪れた際に物件を見にいくと、たまたま大家さんが隣から出てきて、「買い手がダメになったら連絡するから連絡先を教えておいて」と言われ、淡い期待を残したまま宮古島を去ったのだった。

その後、その物件で暮らすことをイメージしていたものの、結局は先に手を挙げた人が契約することになったようだった。

そこで僕たちは肩を落とすまもなく次なる行動に出たのだ。今度はもともと手が出ないと思っていた高い物件を、現金で買うからいくらくらいに安くなりますか?」と不動産屋さんに聞いてみたのだ。

最初の不動産屋産は、300万くらいなら安くなりそうとのことであきらめかけたけど、もう一つの不動産屋さんにダメ元で聞いてみると、「こちらに見にいらしゃって気に入ったのならそこから交渉しましょう」と言うことになった。

そこで急遽僕だけ宮古島に飛び、思いがけず気に入ってしまったのが今の物件になる。その後、値段交渉をすると、僕の希望額でも良いとも回答が来て話が急に前に進み始めたのだった。

ただ、リフォームを進めるにあたり物件の詳細を調べていくと、未登記になっている倉庫があったり、浄化槽がないので新しく設置しなくてはいけなかったり、いろいろな問題が次々に見つかっていった。

それでも、恐らくこの物件に僕たちは住むことになるのだろうな・・・という不思議な予感がしていて、それに向かって様々な宇宙の力が動き始めているのを感じる。

今まで家など買ったこともなかった僕が、保健所や土木建築などを駆け回り様々な書類を手に入れたり相談を持ちかけながら走り回っているのだけど、そんな何もかもがとても楽しく感じられる。

思い出すのは、父のやさしさ。

先日、新幹線に乗った時に4両目に乗ったら、3両目との間に喫煙ルームがあるようでそこはかとなくタバコの臭いがした。

その臭いを嗅いだ時にふと、「あ、父の臭いだ・・・」と思ったのだ。

そして、不器用な父を思い出した。

僕が働き出して数年した時に、大きな企業の仕事ばかりで夜中まで残業が続いた時に、肝臓の数値がおかしくなって即入院したことがある。

急性肝炎と診断されたものの結局ウイルスは発見されなかったのだけど、二週間絶対安静で入院をしたのだった。

父はそんな中、新宿の女子医大病院に毎日僕の様子を見にやってきた。

父は仕事の後や途中で来るようで、面会時間に慌てて駆け込んでくることもあったし、面会時間が終わった後にこっそりと忍び込んでくることもあった。

「お父さん、僕は大丈夫だから、そんなに毎日面会にこなくていいよ」

と僕が言うと、少し置いてから父は言った。

「お前も自分の子どもを持ったらわかるよ」

そんな言葉を僕は今でも思い出して、「自分の子どもは持つことはなかったけど、お父さんの愛情は身に染みてわかるよ」と今では思う。

70歳で逝ってしまった父に、もっとやさしくしてあげられたら良かったのにと、今となってはどうすることもできずに悔やんでばかりいる。

ソファカバーを新しく。1

僕の家には3人がけのソファが一つと1人がけのソファが2つあって、どれも年季が入っている。

中でも3人がけのソファは僕が原宿に引っ越した29歳くらいで買ったと思うので、24年くらい経っているのだろうか。

外国人はソファのカバーなど張り替えることは滅多にしないようだけど、日本で暮らしていると湿気もあるし暮らす間にできた汚れも気になりカバーを新調することに決めた。

ソファーカバーの新調は、主に生地の値段によってかなり最終的な値段が変わってくる。ベルギー産リネンを使うとなると25万円くらいはするようで、それだけあれば新しいソファが新調できるのではないかと思える値段だ。

でもこのソファには長い年月の間に起きた様々な思い出も残っていて、カバーも擦り切れた今となっては僕の人生そのものを表しているようにさえ思える。

今日はそんなソファの仮縫いをするためにわざわざ東京から熱海までお越しいただいて、6時間くらいかけてソファの型取りをしてくださった。

「TINT & TONE」はもともと家具屋産にいた方が始めたお店で、それゆえにソファの立体的な形を時間をかけて丁寧に形取っていく。

この型を今日は持ち帰り、今度は一旦この布で縫ってから、もういちど熱海まで来ていただいてソファにきちんとたるみなく入るか試して調整した後に、最終的に選んだ生地で縫っていくそうだ。

なので出来上がりは1月になるとのこと。でもこんな風に職人産が丁寧に仕事をしてくれている姿を見ると、ここでお願いして本当に良かったと思える。

出来上がりが楽しみでしょうがない。

⭐️TINT &TONEhttps://www.tint-tone.com/index.html

餃子こうげん倶楽部

残り3ヶ月くらいとなった熱海生活の中で思い残しのないように、僕もKも好きなお店にはもう一度行っておこうという気になっている。

そんな中で海を連れて何度も通った伊豆高原にある「餃子こうげん倶楽部」に久しぶりに行くことができた。

「餃子こうげん倶楽部」も緊急事態宣言中はずっとお休みだったので数ヶ月ぶりの訪問になった。

ご夫婦でやっているこのお店は、店内にワンちゃんを連れて入ることができる数少ない飲食店。大抵ワンチャンOKの店でもテラス席のみというのがほとんどだけど、ここは犬愛が強い気がする。

お料理はどれもとても美味しく、中でも塩ラーメンが看板商品のようだけど、ワンタン麺も美味しいし唐揚げも塩味で飽きることなく美味しい。

ワンチャン用餃子


特筆すべきはワンチャン用の餃子があることで、海も大好物なのだ。

自分たちがご飯を食べる時に、いっしょの家族でるワンちゃんにもご飯を食べさせたいと誰もが思うものだと思う。このお店はそんな要望に答えてくれる優しいお店。

お店の人も海のことや我々が熱海に住んでいることを覚えていてくれて会話が弾む。

宮古島に行ってしまう前に、もういちど訪れたいと思う愛すべき中華料理店。

⭐️餃子こうげん倶楽部http://gyouza-kougen-club.com/index2.html

宮古島のためにできること。


「荷川取牧場」というのが物件のそばにあって、そこでは天然記念物に指定されている宮古馬を飼育している。

沖縄市や宮古島市は保護を訴えているのだけど、特別に補助金を出すわけでもなく、馬を飼う人たちには餌台も馬鹿にならず宮古馬の数は減り続けているようだ。

牧場の主の素敵な女性に会う機会があり、大田区出身の主と長い会話を交わした。

「宮古島もここ数年バブル状態で、リゾート開発の手がどんどん広がってきて危機感を覚えてるんです。沖縄本島や石垣島のようになってしまったら手遅れだから、そうならない前になんとかしないといけないと思って…」

「そうですよね…どこにでもある島になってしまったら後戻り出来ませんよね…」

「あなた、せっかく大きな会社にいたのだから、何かこの島のために協力してもらえませんか?」

「え?ああ…あの…なんでもやります!」

「じゃあ、まずはこの牧場にボランティアに来てね。朝7時半からで、夕方は4時半からなの」

「は…はい!」

熱海に帰る前の最終日、不動産屋さんに行き確認事項やスケジュールを話し合った。

その時に不動産屋さんが物件とは別の話をしはじめた。

「宮古島も田舎の島は空き家が増えてきていて、それらを何か有効活用出来ないか頭を悩ませているんです」

「やっぱり他の日本の田舎町と同じなんですね…」

「池間島はほかの島のようにリゾート開発を拒んできた島なんですが、池間島の組合のようなものがあってそこから池間島の今後のことを相談を受けてるんです。ただしさん、こんな話相談にのってもらえませんか?」

「僕でお力になれるかわかりませんが、島人とは違う視点は持っているのでアイデアは考えますよ」

それは、二人が何気なく言った話で特に僕の助けを必要としているものではないかもしれない。でも僕には2つの話は繋がっているように思えたのだ。

宮古島への移住は、僕にとって新しい人生のはじまりでもあるのだけど、この島で僕たちが出来ることはたくさんありそうだと思えたのだ。

宮古島で家探し。2

今日はまず「漲水御嶽(はりみずうたき)」に行きお礼をしてから少し早いけど物件のある上野に向かう。
30分くらい早めに着いたけど庭や家の写真を撮っているうちに不動産屋さんや知人がやってきた。
今日は建築士であり宅建保持者のおじいさんが家の構造をチェックしてくれる日。おじいさんは84歳で様々な資格を持っている。

家の外壁を丁寧に見たのち、家の内部に入り床を歩いたり柱を叩いたり、壁をコンコンしたり、天井が雨漏りしていないかどうか慎重に見てくれる。
結果は、経過年数の割にとてもしっかりとしており、大きな改修はしなくても十分住める堅牢な作りであることがわかり胸を撫で下ろした。
これでこの家がまた一歩僕たちに近づいた。

近くに宮古馬の牧場がある。

午前中で物件の内覧を終えてから、今度は土木事務所を尋ねて物件が宿泊施設や飲食店が出来る物件なのかを調べてもらう。これも無事にクリアできた。

宮古島を一人で車で回りながら、Kと海はどうしてるかな?と思う。
今日はKが午後早めに仕事を切り上げて、海を散歩に連れて行ってくれたようだ。この頃留守番が多かったから、海もストレスが溜まっていてかわいそうに思っていたのだ。

夜になり、ホテルでLINEビデオでKと話をする。Kは海に僕の声を聞かせ、海が興奮して鳴いているのが見える。早く帰ってKと海に会いたいと思った。