旅の支度。

Kとふたりで旅行をする時に、どこに行くか、何を食べるか、何を見るか、何をして遊ぶか、そんな何もかもを決めるのは僕だ。
飛行機やホテルを手配して、レンタカーを手配して、レストランをおさえる。
ちょっと面倒ではあるのだけど、僕はそんな何もかもを決めるのが好きだから、苦にはならないのだけど、Kは自分で何かを決めるのが苦手のようで、僕が決めたところにニコニコしながら一緒に着いていくのがいいみたい。
逆にKが不安になるのは、行く場所が決まってなかったり、急に時間が空いてしまったりすること。
ちょっと落ち着かなくなり、「ただしくん…どこ行くの?どこ行くの?」と、言い出す。
僕は、そんな予定を決めていない時間も楽しめるのだけど、Kはある程度決まっている方が安心するみたい。
Kに言わせると、Kは言われた場所に車を運転して行くのだから、後は全部ただしくんの役目なのだそうだ。
本当に不思議なんだけど、Kは旅行なら、どこでもいいみたいで、結局ふたりでいられるならば、どこだって気にしないし、それだけで楽しいようだ。
なんか、単純な女の子みたい。

たく庵

お通し

四谷三丁目の交差点のそばにある和食店『たく庵』には何度か行っているのだけど、意外と人気店で予約が取りづらくなってしまった。
今日は珍しく予約が取れたので、『marriage for all japan(マリフォー)』のスタッフでもある友人たちと食事をした。
『たく庵』は、数日前に行った『炭火魚 旬彩 坂本』と比べると、『坂本』は、素材重視の基本的な和食が美味しいお店。『たく庵』は、少し現代的な創作の入ったお料理。
共通点としては、どちらも比較的リーズナブルだということ。
僕たちがお酒を飲みながら話したことは、ほとんどが同性婚を含めたレインボー周りの話だった。
僕自身は、ゲイリブでもないしアクティビストではないつもりだけど、気がつくと、そういうムーブメントの真ん中にいるようだ。
ブリやカツオなどのお造りをいただき、鰆のカマの塩焼き、ブリの頭、ポテトサラダや厚揚げを食べながら、これからのレインボー活動の話で盛り上がり、お料理の写真も撮らずに飲み続けていた。
⭐️たく庵
03-3357-0543
東京都新宿区四谷3-13-1 大高ビル B1F
https://tabelog.com/tokyo/A1309/A130903/13113268/

是枝監督の『真実』。

僕の母は、僕と同じように映画を見ることが好きで、時々「何か面白い映画やってないの?」と、僕に電話をかけてくる。
PCも持っていないしガラケーだし、ネットを見ることはできないので、情報が限られているのだ。千葉の映画館でやっている映画が、いったい何時から始まるのか?なんてことも、僕に電話をかけて聞いてくる。
先日見た是枝監督の『真実』が母は好きかもしれないと思い、母に電話したのだ。
僕「お母さん。是枝監督の映画がはじまったから、お母さんも見に行ったら?」
母「私はいま、長野に旅行中なのよ…
是枝監督?万引き…の人ね…
なんていう映画なの?」
僕「真実」
母「春菊?」
僕「違うよお母さん、しんじつ」
母「しゅんぎく?」
僕「し ん じ つ!」
母「ああ、しんじつね…誰が出てるの?」
僕「カトリーヌ・ドヌーヴが出てるから」
母「香取?」
僕「カトリーヌ!お母さんの好きなフランスの女優!」
母「ああ、カトリーヌ・ドヌーヴね!何時からなの?」
横で聞いていた会社の同僚が爆笑していた。

BiRd and rUbY

生ハムとチーズ

玉子とツナ

お店に貼ってある千駄ヶ谷の地図

千駄ヶ谷の鳩森神社の斜め前に、『BiRd and rUbY』はある。
カフェというほど大きくはなく、パン屋というほど品揃えもないのだけど、ここのサンドイッチが美味しいのだ。
イタリアにいくと、駅なんかで『パニーニ』が売られているけど(今は日本でも見かける)、駅で買って電車で食べると、そのシンプルな生ハムなどの具材だけをはさんだサンドイッチの美味しさに驚かされるものだ。
日本の、具材に色々加えてソースでこねくり回して何を食べているのかわからないようなサンドイッチとは違う、素材そのものを楽しむサンドイッチの美味しさを教えてくれるお店。
⭐️

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SHARE GREEN GARDEN

ご近所で馴染み深い青山1丁目に、『SHARE GREEN GARDEN』なるスペースがオープンしているというニュースを、今年の確か春頃に読んだまま、ずーっと行きたいと思いながらやっといくことができた。
場所は、青山1丁目と乃木坂駅の中間。青山墓地の向かいの空き地だったところに、ひっそりと公園スペースがオープンしていて、その中にカフェやら園芸ショップやら、お花屋さんがあるのだった。
カフェを飲みながらのんびりとしていると、犬を連れたご近所の外国人やら、次々と子ども連れの親子が訪れて、楽しそうに走り回っていた。
こんな都心の一等地に、園芸ショップがオープンしてたなんて、驚き。
どこが運営しているのかわからないけど、どうか今後も続いていきますように。
⭐️ SHARE GREEN GARDENhttps://share-green.com

炭火魚 旬彩料理 坂本

四谷にある『炭火魚 旬彩料理 坂本』のことは、前にも何度かここに書かせてもらった。
魚の仕入れがよく、焼き魚は炭火で炙ってあり、野菜も甘くなく、出汁巻玉子も当たり前だが甘くなく、メインディッシュのご飯がとても美味しい。
どの料理も奇をてらったところがなくシンプル。それでいてリーズナブルな値段構成。
久しぶりに友人と訪れた坂本は、やっぱり美味しいご飯で、美味しい日本酒をいただくことができた。
⭐️

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50歳の挑戦。

 
会社の研修で、『プロダクトデザイン』の研修があって、15名というメンバー募集の中、面白そうだと思い応募した。
僕が卒業したのは、多摩美術大学のデザイン科でも、グラフィックデザイン専攻だったため、昔からどこか、立体デザインへの憧れのようなものが残っていたのだ。
なんとか無事にメンバーに迎えられ、9月頭に第1回プロダクトデザインスクールがはじまった。
会議室に行くと、予想はしていたことだけど、僕が圧倒的に1番年上であることがわかった(笑)。ほとんどの人は2・3年目から行っていても10年目くらいの人たちばかりだったのだ。それでも、自分から年齢のことには今後触れないようにしようと思い、自己紹介をした。
その後、3回くらい研修があり、ゲストが来て、自分のデザインの権利関係の話が聞けたり、素材に関する講義を受けたり、なんだか学生時代に戻ったようなワクワクする感じを味わっている。
そのプロダクトデザイン研修では課題も出ていて、仕事の合間を見てはあれこれ悩み続けていたのだけど、この土砂降りの雨の中、中間報告があり、無事に報告を済ませることができた。
本当のことを言うと、50歳にもなって、今までやったことのない新しいことに挑戦することは、少し怖いような気がしたのだ。今時の若者が、面白い企画を考えて、50歳のおじさんは、つまらない案しか出来なかったら、その場にいることさえ出来ないくらい恥ずかしいではないか。
でも、そもそも僕はこの会社で何かを隠したり、恥ずかしがったりするようなことはもうないのかもしれない・・・と思えて、思い切ってチャレンジすることにしたのだった。
新しいことに挑戦するのは、いつだって怖いことだけど、思い切って踏み出してしまえば、そこから見える景色は違っているものだ。
これからも、挑戦し続けたいな。

オーセンティック

赤坂の、六本木通り寄りの場所に、『オーセンティック』というハンバーガー屋さんがある。
ちいさなお店なんだけど、ハンバーガーの一体感があって、夢中で食べて食べ終わると、「ああ、おいしかったなあ」と素直に思えりうおいしさだ。
ハンバーガー屋さんは結構たくさん出来たけど、お肉と野菜とバンズが、バラバラな感じ のお店が多いような気がするのだ。
ハンバーガー好きは、ぜひここのハンバーガーを食べてみて!
⭐️

関連ランキング:ハンバーガー | 赤坂駅溜池山王駅六本木一丁目駅

首のいぼ。

首に、小さなぶつぶつとしたいぼのようなものができていて、生活している上では全然気にならないのだけど、別の用事で皮膚科に行った時に先生に聞いてみた。
「先生、この首のちいさなぶつぶつとしたもの、取れますかね?」
「あら、これは、いぼだから、液体窒素ですぐに取れますよ。でも、1週間くらいカサブタのように残るので、タートルネックとか着ていたほうがいいかもしれませんね」
「先生、これ、なんでできたんですかね?」
「加齢です」
「え?加齢?年取ったから???」
加齢による身体の不調を、自分では絶対に認めたくないという気持ちがあり、先生にあっさりと言われて「あああ・・・」と思った。
いぼができたり、シミが出てきたり、年を取ることによってメンテナンスが必要なことが少しずつ増えてきたけど、心の中ではまだ、35歳くらいの青年のままでいよう。

第三夫人と髪飾り

ベトナム映画で、有名な『青いパパイヤの香り』を作った監督が関わっているというのを知り、楽しみに観に行ったら、美しいベトナムの田舎の風景に浸り、悲しい運命に悲痛な思いをし、久しぶりにちょっと恐ろしいとさえ思った素晴らしい作品に出会った。
19世期の北ベトナム『チャンアン』。切り立った山々に囲まれた雄大な自然を残す村の大地主である富豪のもとに、14歳の少女メイがお嫁にやってくる。
メイは第三夫人として向かい入れられたのだけど、第一夫人には息子が一人、第二夫人には娘が二人いて、当然のことのように第三夫人のメイに期待されているのは、男の子を産むことだった・・・。
日本の大奥のような、わかりやすい女のドロドロを描くのではない。
子どもを身篭り、次第にお腹が大きくなっていく日々を見ているうちに、周りの人々の暮らしにも少しずつ変化が見えはじめ、この村での暮らしがどんなものなのかをじっくりと想像することになる。
児童婚の問題だったり、女性蔑視や差別の問題だったり、エロティックだったりで、どうやら祖国のベトナムでは上映開始後すぐに上映禁止に追い込まれた映画ということだけど、『いい」「悪い」という物差しだけでは測れない、この時代のベトナムでの暮らしぶりが静かに映されていて、映画としては素晴らしい出来上がりだった。
今年、最も心揺さぶられた映画のひとつ。今後世界に注目されるであろう女性監督に違いない。
⭐️第三夫人と髪飾りhttp://crest-inter.co.jp/daisanfujin/