海パン。

少し前、Grigio Perla。

3年前、バーニーズ。

昨年、ヴァルカナイズ。

毎年、海に行くような年に、水着を買っている。
今年は来週から九州を下からゆっくり縦断するので、新しい水着を買いたいと、エストネーション、ユナイテッドアローズ、シップス、ビームス、伊勢丹…とお店を見て回った。
一緒に行くKも欲しいと言うので、写真を撮って送りながら、それはイヤだ、これはいいけど高すぎる…などと勝手なことばかり言われながら…
散々僕に探させておいて、結局Kは、探すのを諦めて、僕の赤のシマシマのパンツを着ると言い出した。
さて、僕は何を着ようか…。アローズにあったオレンジのボーダーの物が気に入ったけど、サイズがなかったり、イマイチ決めかねている。
夏も後半戦になると、水着探しにも苦労するものだけど、こんな風に海のことを考えながら色々探し回っていることも、すでに旅行の醍醐味なのだろう。

SAY YES

2丁目の僕のホームバー『Bridge』の隣のビルの2階に、韓国人のオーナーGさんがやっているお店『SAY YES』がある。そのGさんがお客さんを引き連れて、『irodori』にご飯を食べに来てくださった。
特に僕からお願いしたわけではないのだけど、前からそのレストランに行ってみたい・・・と何度も僕に言っていたのだけど、実際に来てみて、その後営業があるのにお酒まで飲んで、楽しい楽しいと言ってはしゃいでいた。(普段はお店がある日は、Gさんは絶対にお酒は飲まない)
この『SAY YES』今となっては、なんだか口に出すのが恥ずかしいような名前だけれども、特に『韓国バー』というわけではなくて、お客さんもほとんどが日本人で、たまに観光客とか、日本に住んでいる韓国人の人がいるくらい。客層もまちまちで、別に『韓流スター』がいるわけではなく、どちらかというと30代40代が多い感じだろうか。
そんな、さして取り上げる魅力のないような店に、なぜ時々僕が行きたくなるのか・・・と考えたところ、やっぱりGさんの魅力なのだろうと思った。
Gさんは特にかっこいい部類ではなく、いたって普通の僕と同じ年のおじさんだ。そして、日本語を話す限り、決して韓国人とはわからないのではないかと思う。それは、日本語がうまいというわけではなくて、日本語が、なんだか北関東のような東北なまりに聞こえるからだ。
そしてなによりも、Gさんはやさしい。人間に対する慈愛に満ちていると言ったらいいのだろうか。
たとえとても疲れているときでも、Gさんだったら顔を見に行きたいと思えるあたたかさがある。
お店は、内装や雰囲気もたいせつだけど、結局そこで働く『人』なのだと、改めて感じさせてくれる店だ。

夫夫円満

先日、パーティーで買い求めた本『夫夫円満』を読んだ。
一言で言うとこの本は、リネハンさんからパートナーであるエマーソンさんへの、そして、エマーソンさんからリネハンさんへの、『愛している』という愛の本だった。
ふたりは、二丁目のゲイバーで、ワールドカップを観戦している時に偶然出会ったそうだ。一目見て、近づいて、やっとの思いで自己紹介をした時に、「生涯の伴侶となる人を見つけた」と思ったそうだ。
「愛なんて、見たことも、聞いたこともないわっ」
二丁目の『ぺんぺん草』で、マスターがよく言う芝居がかったセリフ。
誰でもこの世界で生きていれば、愛を見つけたと思ったことはあるだろう。
それをなんとか掴もうともがき、手にしたら手にしたで愛をきつく握りしめて、気づいたら粉々に砕けて手のひらから散り散りに落ちていってしまった・・・
そんな経験はないだろうか?
この本を読んでいて思い浮かべるのは、自分の人生の中での『愛』に関する様々な出来事だ。幸運にも運命の人に出会ったふたりは、愛を信じて表現し、愛はお互いの人生の揺るぎのない基盤となってゆく…。
いつの間にか、自分が遥か昔に愛がこの世にあるのだと信じて、誰かを自分の生命よりもたいせつに思っていた頃を思い出す。
もう一度、愛がこの世にあると信じてみてもいいのかもしれない…
なぜならば、愛は彼らの中に、確かに存在しているのだから。
★夫夫円満http://store.toyokeizai.net/books/9784492223468/

本能。

ジムでトレーニングが終わって、洗面所で髪の毛を整えていたところ、真後ろにあるシャワールームのドアがいきなり開いて、全裸の運動選手がバーンと立って入って来た。
目は鋭く、背が高く、胸板が驚くほど厚く、肩も上腕も筋骨隆々、肌の色は浅黒く焼かれ、足は長く、お尻は黒人のように上がっている。そう、まるでギリシア彫刻。
いつも、その選手がトレーニングしている時は、みんなの羨望の視線が注がれるのがわかる。それが、女であろうが、男であろうが…
その憧れの裸体が、鏡を見ていた目の前に予告もなく現れたのだ。しかも何も前を隠すこともなく…
僕は、見逃してはなるまい…と、
え?え?ええ〜!って三度見をしていた。
その時に、その人と明らかに目が合ってしまった…
今までに何度も会っていたので、せっかくもう少しで話ができそうだったのに、あの視線はほんの数秒で、僕のことをゲイだと見抜いたに違いない…。
今日が、僕の人生のクライマックスかもしれないと思った…。

Omara Poltuondo

先月に福岡の『酒陶 築地』にお邪魔した時に、店で流れていた曲が気になってCDを見て取り寄せたのが『Omara Poltuondo』。ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブによるもの。
ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブは、キューバの老人ミュージシャンたちの集まりで、ヴィム・ヴェンダースによる素晴らしいドキュメンタリー映画でも有名。
このCDの中のオマラお婆さんがいったいいくつなのかはわからないけど、この枯れたような歌声は、キューバの音楽だからか、この暑い真夏にもぴったり合っていて、部屋で何度かけていても邪魔にならずに心地よい。
カリブ海の島『セントルシア』に行ったことはあるけど、キューバにはまだ行ったことはない。
いつかキューバに行って、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブの曲を生で聴いてみたい。
★Omara Poltuondo『canta lo sentimental』http://m.youtube.com/watch?v=Ixy7-JO9KTM

真夏にも花。

先週はじめ頃から、気がつくと蝉の鳴き声が聞こえはじめた。
いつもの神宮前3丁目のFUGAで、ランを買って来た。
この時期、花屋さんはほとんど花が売れないそうだ。
日中30度以上になる日に花を飾ったとしても、家に帰って来る頃には水に浸かった茎が腐り、花は数日しか持たないからだろう。
今の時期に勧められるのは、熱帯の植物たち。アンセリウムは暑さにも強いけど、あの硬い形状の花は、今ひとつ心躍らない…。
そんな時は、ランがいいかもしれない。タイなどから空輸で届くランたちは日本の暑さにも耐えて咲いていてくれる。
そして、長持ちをさせたかったら、水の中にほんの少し漂白剤を入れるといい。雑菌の繁殖をぐっと抑えてくれるから、花が長持ちするのだ。
こんなランは、だいたい一本100円から150円。花がもたらせてくれる安らぎを思うと、なんて安い値段だろうか。
白い花も好きだけど、こんな緑色の花が僕はなぜかたまらなく好きだ。
緑色の花は清々しくもあり、神秘的でもある。

自分の周りの人。

7月1日に社内で移動があり、所属する部が変わり引越しを済ませた。
席が変わったら、今度の席はなんとなく居心地がよく、在席時間がぐっと増えた。
そして、不思議なことなのだけど、示し合わせたかのように急に仕事がどどどどって入って来た。
そんなこと、偶然と思うかもしれないけど、前の席には、なんとなくいづらい空気感があった。
部長とは前から何度も仕事をしているのだけど、いい人ではあるけど、なんとなく寂しく暗いキャラクターのせいか、一緒に座っているだけで、時々息が詰まりそうに感じていたのだ。
そして、席が変わっただけで、空気の流れがまったく変わったようだ。
大きなキャンペーンが来たり、ビッグクライアントが入って来たり、新商品の開発が来たり、今までと僕自身は変わったわけではないのだけど、前以上に様々な人が声をかけて来て、状況は一変してしまった。
こういうのってきっと、『風水』のようなものなのだろう。
人は、実は周りにいる人に、少なからず影響して、影響されているのだと思う。
もし、何か停滞していたら、自分の周りの環境を変えると、空気の流れが変わるのかもしれない。
どんなに自分が変わろうと思っても、状況が動かない場合は、自分から動いて環境を変えてみるのもいいかもしれない。

おくりもの。

真ん中の盃は、社長のたいせつなもの。

先日仕事が一段落した時に、クライアントに食事をごちそうになったのだけど、その時にサプライズで『寄せ書き』をいただいた。
今まで生きて来て、『寄せ書き』を書いたことは何度もあったけど、自分がいただいたことはなかったので驚いたのと、何よりも社員の方一人一人が、時間を割いてメッセージを書いてくれたのかと思うと、そのお心遣いがあたたかく、家に帰ってからも何度も眺めてしまった。
仕事をしていると、様々な性格の人、様々な年齢の人、様々な職種の人に出会う。
「どうせ仕事でのつきあいなんだから・・・」と思うのもその人の生き方だけど、実際に20年以上働いていると、自分の仕事生活は実は、そんな様々な人と出会い、同じ時間を共有し、また別れてゆくということの積み重ねであったように思う。
あたたかい言葉は、また明日の仕事へ向かってゆく勇気になる。

ランプのステーキ。

このところ、珍しく忙しい毎日が続いている。
仕事が終わって、家に帰ったら9時半だった・・・などという微妙な時間の時に、さて、何を食べるか・・・。
この7月に外苑前のベルコモンズ前に『成城石井』が出来た(ちなみに2階はCIBONE)。24時間営業のスーパーが身近に出来たということは、結構便利なことだと思う。夜食は動物性たんぱく質と野菜をいかに摂るか。というのが僕の課題。
狙うは、肉!肉!肉!
この年になると、霜降りではなく、赤身が美味しい。
★ランプのステーキ
<材料>
牛(ランプとかイチボの厚みのあるもの)200gくらい。3センチ以上の厚み(なるべく厚いものを)。
野菜(クレソンなど。クレソンは栄養価においても野菜の王様だ)
塩・こしょう・オリーブオイル・ホワイトバルサミコかレモン
<作り方>
1. 肉を室温に戻しておく。フライパンを強火で温めたら、オリーブオイルを大さじ1ひいて馴染ませる。
2. 塩こしょうをきつめに振った肉を入れて、強火のまま表面に焼き色をつける。(肉は動かさず放っておく)
3. 肉の厚さと火力にもよるが、45秒から1分したら下から4ミリくらい火が入ってきているのが見える。焼き色がついたのを確かめてひっくり返す。そのまま裏面も焼き色をつけるように放っておく。(同じく45秒くらいから1分焼いたら一度焼き目を確認して、肉に火が通りすぎないうちにおろす。
4. アルミホイルに包んで10分以上寝かせる(この行程が最も重要)
5. その間にボウルにオリーブオイルとひとつまみの塩を入れて、ホワイトバルサミコかレモン汁を入れて混ぜる。水気をよく切ったクレソンを入れて、全体を手でかき混ぜて馴染ませる。
6. クレソンをさらによそい、肉をのせて完成。
※休ませたことで肉汁が全体に回り、ナイフを入れても血が滴ることはない。それでいて、中はピンク色で驚くほど柔らかくし上がるはずだ。『血の滴る牛肉というのは、野蛮人の食べるもの』というのが僕の考え。

リネハンさんとエマーソンさん。

大阪のアメリカ総領事のリネハンさんが、日本での任期を終えてアメリカに帰国するというので、『カラフル・ステーション』で親睦会が行われた。緩やかにFacebookを通して集まった仲間たちは、温かく、素晴らしい会になった。
リネハンさんは、ブラジル人のエマーソンさんと結婚している。ふたりは大阪知事や安倍首相に会う時も、「彼は僕のハズバンドのエマーソンです」と紹介して来たそうだ。
ふたりはこのたび、『夫夫円満』という本を出版した。(僕はこれから読むつもり)
リネハンさんは僕たちに言った。「みなさんがこれからの日本を変えていくことが出来るのです。一人一人が何度もカミングアウトして、声を上げてゆくことで、確実に日本は変わっていくのです」
愛し合い、結婚した仲睦まじいふたりを見ていると、『愛』とはなんなのか、今一度考えずにはいられなかった。
同性婚が日本で実現される日が来るために、僕たちの出来ることを力一杯やっていこうと、固く心に誓ったのでした。
★夫夫円満 http://store.toyokeizai.net/books/9784492223468/