本能。

ジムでトレーニングが終わって、洗面所で髪の毛を整えていたところ、真後ろにあるシャワールームのドアがいきなり開いて、全裸の運動選手がバーンと立って入って来た。
目は鋭く、背が高く、胸板が驚くほど厚く、肩も上腕も筋骨隆々、肌の色は浅黒く焼かれ、足は長く、お尻は黒人のように上がっている。そう、まるでギリシア彫刻。
いつも、その選手がトレーニングしている時は、みんなの羨望の視線が注がれるのがわかる。それが、女であろうが、男であろうが…
その憧れの裸体が、鏡を見ていた目の前に予告もなく現れたのだ。しかも何も前を隠すこともなく…
僕は、見逃してはなるまい…と、
え?え?ええ〜!って三度見をしていた。
その時に、その人と明らかに目が合ってしまった…
今までに何度も会っていたので、せっかくもう少しで話ができそうだったのに、あの視線はほんの数秒で、僕のことをゲイだと見抜いたに違いない…。
今日が、僕の人生のクライマックスかもしれないと思った…。
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