河津桜。

鳩森神社の河津桜が咲き始めた。
あまり大きな木ではないが、前を通り過ぎるたびに、蕾が膨らんでいくさまをずっと見ていた桜だ。
河津桜とは、東伊豆にある河津町の河津桜の並木が有名だが、オオシマザクラとカンヒザクラの自然交配種と言われていて、ソメイヨシノよりもおよそ1ヶ月半から2ヶ月くらい早く咲くようだ。
紅白の梅に続くように、鳩森神社では、節分を前に早くも春の饗宴がはじまった。

山本屋本店

天ぷら入り味噌煮込みうどん

油揚げと九条ネギ入り味噌煮込みうどん

青唐辛子入り出汁巻き玉子

名古屋の有名な味噌煮込みうどんのお店は、紛らわしいくらいとても良く似た名前で、山本屋本店と山本屋総本家である。
調べてみると、本店は明治40年創業。総本家は大正14年創業。本店は名古屋の周りの県にしか店舗はなく、総本家は東京にもあり、本店は味噌煮込みうどん一筋だが、総本家は、きしめんからおでんまで手広いようだ。また、本店のいいところは、昔から漬け物がおかわり自由というところ。
今回は、仕事で昔から名古屋へ立ち寄った時に食べていた、新幹線乗り口のそばの地下街『エスカ』にある『山本屋本店』へ。
ごはんのついた天ぷら入りを頼み、Kは、油揚げと九条ネギ入りの味噌に込みうどんを注文。
名古屋の人は、熱いので、蓋をお皿代わりにして食べるようだけど、面倒なので熱々をふはふは言いながら鍋からそのままいただく。濃いめの味噌は、見かけに寄らず意外と食べられるものだし、食べながら身体全体がぽかぽかと温まってくる。
麺は、はじめて食べた時に驚いたのだけど、他のうどんと比べるものではなくて、この硬い粉っぽいうどんも、これはこれで面白く食べ応えがあると今は思える。強いて言えば、すいとんに近いだろうか。
ごはんに、卵を乗せて、味噌のスープをかけながらいただくと、デラックスな卵かけ御飯のようでとても美味しい。濃いめの味噌煮込みうどんには、あっさりとした塩味の漬け物がとても良く合う。
食べた直後は暫くいいかな・・・とも思うのだけど、またしばらくすると、時々味噌煮込みうどんが無性に食べたくなるから不思議。
今度、あの硬い麺を味噌を手に入れて、家でじっくり作ってみようかな。
★山本屋本店 エスカ店
052-452-1889
愛知県名古屋市中村区椿町6-9 エスカ地下街
https://tabelog.com/aichi/A2301/A230101/23000123/

志摩へ。

鳥羽展望台からの眺め

夫婦岩

伊勢の後は、レンタカーでいつものように志摩へ。
志摩の海は、伊勢エビやアワビだけでなく、アオサの生産も日本一で、牡蛎の養殖も盛んだ。他に類を見ないリアス式海岸であることによって、豊かな種類の生物が生息しているのだろう。
翌朝は、パールロードを通り、鳥羽展望台から雄大な志摩の海を眺め、前から気にはなっていた夫婦岩を見に、二見へ。
伊勢市の二見は、伊勢神宮からも20分くらいにあり、その昔はこの夫婦岩の間から登る日の出を見た後に、お伊勢参りに出かける人が多かったという。夫婦岩のあるところには二見興玉神社があり、ちょっと驚くくらい多くの参拝者が訪れていた。
夫婦岩って、僕が知っているだけでも福岡の糸島や大分、他にも日本中にあるので、ここもその一つだろう・・・くらいに思っていたのだけど、どうやらここが夫婦岩のはじまりのようで、遠く富士山が見えて富士山から出る日の出を拝むことも出来るし、夏場は岩の間からちょうど太陽が昇り、月がその岩の間に見えることもあるそうだ。
帰りの電車の中で、Kがうれしそうに赤福を食べるのを見ながら、「また来年もふたりでお伊勢参りに来ることができますように・・・」と思ったのだ。

神宮へ。

五十鈴川

名古屋に泊まったのは、1年ぶりに神宮(伊勢神宮)に行くため。朝8時半過ぎの近鉄に乗り、神宮へ。
神宮は外宮と内宮があり、外宮を参拝した後に内宮を参拝するようにすすめられている。
今回、とても不思議なことが2回起こった。
外宮の正宮で端っこの方で手を合わせ、改めて後ろから真ん中へ行って正宮を臨むと、正面にかけられた白い布がそれまではピクリともしなかったのに、急にどこからか風が吹いてこちらに向かって90度持ち上がったのだ。
驚いてKにそれを見せて、「ほら、神様が出て来て合図を送ってる」と言うと、Kは「またただしくんそんなことばかり言って…」と笑っていた。
今度は内宮へ行き、正宮で順番が回って来て、二人で二拝してから、二拍手しようと頭を上げると、そこでまた正宮にかけられた白い布が、こちらに向かって90度上に持ち上げられたのだった。
布は持ち上がったまま、僕がお礼を伝えるまでずっと開かれていた。
僕は、神宮に神様がいるのかどうかはわからない。でも、1つだけ確かに言えることは、この国で、2000年もの間たくさんの人々が神宮を訪れ、お参りして来たエネルギーの集合はきっとあるのではないかと思うのだ。
僕たちは手を合わせ、自分の住所と名前を名乗り、
「おかげさまでKとふたり、幸福な毎日を過ごすことが出来ました。ありがとうございます。愛しています」
と伝え、気持ちよく神宮を後にした。

純系名古屋コーチン専門店ちきんかばぶ

中はフワッフワのつくね

鶏皮

手羽先

夕方の電車で名古屋へ。
特に夕食を予約していなかったのだけど、タイミングよくホテルのそばの名古屋コーチンのお店が空いていた。
入り口は、およそお客さんが通る扉とは思えない140センチくらいしかない小さな扉。中はカウンター10席で長髪白毛のおじさんが黙々と鶏肉を焼いていた。
芋焼酎を頼むと、直径15センチくらいの器に、7センチくらいの大きな氷が入って運ばれて来た。
メニューは刺身だけ載っているけど、焼き鳥は勝手にお任せで出てくる。
ささ身、つくね、モモ…どれもびっくりするくらい柔らかく、外側はきちんと焼けているけど中は生に近く驚くほど美味しい。
砂肝やハツは弾力があり、手羽先は名古屋コーチンらしく大振りだ。
最後に鳥のスープが出て卵かけご飯がたまらなくうまい。
ほとんど接客をせずとても寡黙な大将だけど、きっとお話をしたら面白い人なんだろうと思わせる。
もしも名古屋に行かれることがあって、味噌煮込みうどんも櫃まぶしも、もういいかなと思ったら、この店に名古屋コーチンを食べに行くのをおすすめする。
また再訪したいと思わせてくれる素晴らしいお店だった。
★純系名古屋コーチン専門店 炭焼ちきんかばぶ
052-262-3678
愛知県名古屋市中区栄4丁目16-8 栄メンバーズオフィスビル B1
https://tabelog.com/aichi/A2301/A230103/23032616/

iPhoneの写真が教えてくれること。

(ご存知の方も多いかもしれませんが)iPhoneの写真を立ち上げると下に帯があるのだけど、その帯の一番右のアルバムを押すと、ピープルという欄が出てくる。
そこを押すと、全ての写真の中から顔認証によって選り分けられた人々の写真が出てくる。例えば、僕の顔は1246枚、Kの顔は1117枚。
顔認証とか、どんどん進化してすげぇなぁ…と思いながらその人を押すと、一番上にplayボタンが出て、あっという間にその人の写真のムービーというかスライドショーが編集される(短編・中編・長編)。
アイフォンをいじっている時にそんな機能を見つけて、何人かの友人のアルバムを見ながら友人にLINEで送ってみた。
すると、「色々なところに一緒に旅行に行ったねー」とか、「こんなこともあったね…長い時間一緒に過ごして来たんだね…」とか、様々な返信が返って来た。
僕のアルバムの中の、僕やKの写真に次いで多い人たちが、普段はあまり気にもしていないかもしれないけど、どんな時も僕の周りにいてくれる友人たちなのだ。
そんなことを思うと、懐かしい写真たちを見ながら、なんとも言えない感謝の気持ちが湧いてきたのだった。

エルメスのオードランジュヴェルト。

随分前に友人から、エルメスのヘア&ボディシャンプーをもらった。
なんだかもったいなくて、ずっと使わずに置いてあったのだけど、きっとエルメスのことも全然知らないであろうKがずんずん使っていたので、僕も使ってみた。(もしこのシャンプーの値段をKが知ったら、きっと使えなくなると思う)
精神が落ち着くような深い森の匂いがして、それでいて濃すぎずフレッシュなオレンジのアクセントと相まって、使った後にもほのかに香っていた。
先日エルメスの社長が、日本の『とらや』のような老舗こそ、自分たちのブランドのライバルだと言っていた記事を読んだけど、なるほど・・・と深く頷いたのだ。
カバンも欲しいなあと思いつつ、『人生の豊かさは、所有することではなく体験だ』と思う僕は、こんな風にシャンプーをして香りに酔いしれるだけで幸せになれるようだ。

スノードロップ。

ジューンベリーの下に植えていた、スノードロップが咲き始めた。
寒い時期に、大樹の足下に雪のしずくのように咲くスノードロップは、イギリス人の園芸家には特に愛されている花。
鉢植えだと、なかなか東京の暑い夏を越すのは難しいのだけど、その姿形があまりにもかわいいので、球根を見ると毎年欲しくなってしまう。
ひっそりとうつむいて咲く姿を見ていると、妖精が住んでいるような気がして、飽くことなく何度もベランダに出ては見つめている。

じゃことルッコラのスパゲッティ。

実は、先週末からKが大分に帰省している。
2月から正式に働くことになったため、仕事が始まる前にご両親に会っておこうと思ったのだろう。僕は僕で、思いのほか仕事が忙しくなり、土日とも出勤していたので、あまりKのいない寂しさも感じずにすんだようだ。
ひとりになったら食事の品数も2品くらいでよくて、Kと一緒だとたんぱく質重視なので普段はあまり食べないパスタなんかを作って、ひとりでワインを飲んでいる。ということで、久しぶりにお料理を。
★じゃことルッコラのスパゲッティ(一人分)
<材料>
じゃこ 大さじ山盛り3くらい
にんにく1カケ
オリーブオイル大さじ2
ケイパー(あれば小さじ1)
松の実(あれば大さじ1)
ルッコラ3株くらい
青唐辛子(もしくは鷹の爪)1つ

スパゲッティ80グラムから100グラム
<作り方>
1, ルッコラを食べやすく切っておく。フライパンにオリーブオイルを入れ、芯を取って薄切りにしたにんにくを弱火にかける。フライパンを傾けて、オイルの中で弱火で揚げる感じ。
2, 香りが立って来たらにんにくが色づく前に、じゃこを入れて中火で炒める(あれば一緒に松の実を入れる)。
3, じゃこが少しカリッとして来たら塩をほんのひとつまみ入れて味見をし(じゃこに塩分があるので、確かめる)、(あればケイパーと)青唐辛子(もしくは鷹の爪)を入れて火を止める。
4, たっぷりのお湯に塩を大さじ1と半分以上入れてスパゲッティを茹でる。
5, 流しに、皿の上にザルを置いておく。
6, 標準茹で時間の3分前にフライパンに弱火をつけて、茹で汁を大さじ2入れ、2分前にザルにスパゲッティを上げる。
7, フライパンにザルからスパゲッティを入れて、上からルッコラを入れて、じゃこと炒めるのではなく弱火で和える。
8, お皿に盛りつけて、最後にオリーブオイル(分量外)をひと回しかける。
美味しいよ!

今までやったことのないことをしてみる。

先日ここにあげたサンキャッチャーの、吊るしている糸の長さを変えようと調整していたら、誤って糸が外れて真っ逆さまに落ちてしまい、つなぎ止めていた透明の糸も切れてクリスタルがバラバラと散らばってしまった。
サンキャッチャーのことを、僕もKもとても気に入っていたので、一瞬泣きたいような悲しい気持ちになったのだけど、クリスタルを拾い集めてみると、どれも割れているものはなく、透明の釣り糸のようなものをどうにかくっつけられそうに思えた。
そこで、日曜だけど仕事に出かける時に持って出て、帰りがけに新宿のハンズに寄ってみた。材料の加工のフロアで相談すると、「糸は接着できませんよ」と言われ、上のアクセサリーフロアで相談をすると、「このサンキャッチャーを作っているように、てぐすを金具に通して、やっとこで潰せば、たぶん出来ると思いますよ」と言われた。
僕は、「てぐす???」「やっとこ???」「金具?」と、人生で関わったことのない名前が出て来てさっぱりわからなかったのだけど、すべてそろえて買って帰ってきた。
家で広げて、もともとのサンキャッチャーがどうなっていたのかと先日の写真を見ながら、てぐすと言われる釣り糸のようなものに丁寧にクリスタルを通し、試行錯誤しながら金具に通し、なんとか完成系の形に整え、金具をやっとこを使って閉じると、簡単にてぐすは固定され、元の美しいサンキャッチャーが出来上がった。
細かなアクセサリーを作るような作業は、今までやったこともなかったけど、はじめて挑戦することって、出来るとなんとも気持ちのいいものだと思ったのだ。喜んで、KにLINEを送ると、Kも一緒になってとても喜んでくれた。