植物の生命力。


僕の会社のデスクの上のゴムの木が、3ヶ月間以上放ったらかしになっていたにも関わらず、最後の一葉だけ残したまま生き残ってていた写真が、後輩から送られてきたことは先日ここに書いた。

あれからまた久しぶりに会社に行って見たら、新芽がぐんぐん伸び始めていた。

4ヶ月間くらいリモートワークが続く僕の会社で、たまに誰かがお水をあげていてくれたのだと思う。

先週出社した時に僕があげた洗面器に入れた鉢の高さ半分くらいの水を、ゴムの木はものすごい勢いで吸い上げていったようだ。

そして今度は全身で光合成するべく、一気に葉っぱを伸ばし始めた。

この殺伐とした誰もいないオフィスの中で、植物の生命力を、改めて感じた。

マジカルレボリューション

2年前くらいに買って育てていたけど、夏の暑さで枯らしてしまったあじさい『マジカルレボリューション』を、今年もう一度手に入れた。

その水色とも緑色ともつかない不思議な色合いは、枯れているようでいてアンティークな雰囲気を漂わせている。この花は咲き進むに連れて、次第に色あせてゆく。

このマジカルレボリューション、近くの花屋さんで1000円という安価だったのだけど、来年も花を見れるように大切に育てたい。

召使


新宿2丁目のBridgeのマスターのセレクトで、『ゲイ映画』として有名な『召使(The Seravant)』という1963年のイギリス映画を鑑賞した。

ジョセフ・ロージーという監督の代表作なのだけど、これがとても不思議な映画だった。

貴族のトニーが、南米から戻って来てこれから住む家を決めたのだけど、そこでバレットという男を召使いとして雇うことにする。バレットは、スフレが上手で、身の回りの世話から料理、家の内装、花をいけるまで、家のことは何もかもやっている。

トニーには婚約者がいて、彼女とのデートを重ねるうちに、トニーが連れ込んだ妹が家に住むことになり、関係性が変化していく。

見終わった後に、「昨年話題になった韓国映画のパラサイトに似てる1」と思ったのだが、設定がそっくりだった。そして、映画を見ているうちに不思議な世界にはまり込んでしまったのだけど、この映画をゲイ映画と呼ぶのかどうか、ちょっと最後まで疑問に思ったのだ。

というのは、そこここに匂わせる程度にゲイテイストは出てくるものの、あからさまなゲイ描写はないのだ。

それでも、最後まで息の抜けない不思議な映画だった。

⭐️召使https://eiga.com/movie/50065/

ペイン・アンド・グローリー


ペドロ・アルモドバルの新作、『ペイン・アンド・グローリー』は、スペインの巨匠が、自分の生い立ちから監督としての成功、そしてその後を表現した素晴らしい作品だった。

大人になってからの監督役を、アントニオ・バンデラス。そのお母さん役を、ペネロペ・クルス。

タイトルにある通り、これは過去に取り残されてそのままになっている痛みや赦せない出来事というのが一つの大きなテーマであり、監督として世界的な成功や名声を手にした後も、アルモドバルが苦しみや悩み、痛みを抱えて生きて来たことがわかる。

この映画は70歳の巨匠が、自分の人生を省みて、貧しかった生い立ちや母との関係、性の芽生え、成長、そして成功、後悔、許しなど、自分自身の人生を表そうとした作品。

深く、しみじみと愛おしい。

⭐️ペイン・アンド・グローリーhttps://pain-and-glory.jp

スーパーでの買い物。

新型コロナの影響で、この4ヶ月間はずっと家での食事が基本になっている。

コロナ以前から僕の家では、ほとんど自炊生活だったのでそれほど変わらないかとも思ったのだけど、外食をほぼ一切しないというのは、やはり今までの生活とは違っていて、スーパーにも以前よりも頻繁に行くようになった。

スーパーに何気なく買い物に行くと、予定よりも買いすぎてしまうことはないだろうか?3000円くらいに済ませるつもりが、会計をしたら6000円だった!というようなこと。

これは、スーパーに何気なく順番で並んでいる食材の配列に原因があるようだ。

スーパーに入ると、果物や野菜コーナーから始まる。じっくりと綺麗な果物を見て、色とりどりの野菜を見て・・・そのあとにようやくお魚やお肉が出て来るというような動線になっているはずだ。スーパーによってはこの動線がきっちりと決まっていて、お肉や魚からは見れなかったりもする。

僕たちは、買おうとしている食材を決めて買い物に来たつもりでも、美味しそうな果物や綺麗な野菜を見ているうちに、これも買って置こうか。これも体に良さそう。これはうちの子が好きそう。などと、本来ならばその日には不要な食材をカゴに入れてしまうもののようだ。

そうと気づいてから、僕の買い物作戦は、

1. メイン
2. 野菜
3. それ以外

という順番にした。それも、その日に食べない余計なものはなるべく買わないようにすること。

例えば、今日の晩御飯は生姜焼きで、明日の朝ごはんは、親子丼。と決めたとする。

買い物で買うものは、まずはお肉売り場に行き、豚肉と鶏モモ肉をゲット。あとは家にキャベツやレタスや卵が余ってなかったら買う。それ以外には目もくれないことだ。

なんだか今日は、おばちゃんトークになってしまったけど、スーパーの戦略に騙され続けて来た人間というのは、いかに誘惑に弱い生き物かと思うのだ。

とんかつ まさむね


赤坂には、美味しいとんかつ屋さんがいくつもあったのだけど、ご主人が高齢になったり、客足が遠のいたりしていくつかは閉店してしまった。

滅多にとんかつを食べるわけではないのだけど、ふと食べたくなってネットで探して入った『とんかつ政宗』は、赤坂と溜池山王駅の間にあった。

店内は大将とサービスをしてくれる女性の二人っきりで、コロナの影響で座席に少し余裕をもたせているため、小さな店内はいっぱいで、しばらく並んで待つことに。

でも、並んで待って食べた上ヒレカツ定食が、とても美味しかったのだ。(ロースは人気のようで、早めに行かないとなくなってしまう)

お肉が柔らかく、レモンを絞って塩で食べることを勧められるとんかつは、じんわりとお肉自体の味わいを感じられる。

添えられたハーブ塩も、とんかつにはとてもよく合っていた。

また赤坂でとんかつを食べたくなったら、ここに来ればいいや。

⭐️

関連ランキング:とんかつ | 溜池山王駅赤坂駅国会議事堂前駅

いちじく。

いつのまにか季節は、晩春から梅雨へと移行していて、日によっては梅雨の中休みのような天気の日もあれば、梅雨らしい湿気を感じる曇りの日もある。

我が家のベランダも、バラが一段落して、紫陽花がほぼ後半戦に差し掛かり、今はいちじくやレモンなどの果実が少しずつ大きくなってくるのを楽しみに横目で見ている。

いちじくの実は毎年のことなのだけど、気がつくといつのまにかなっているものだ。

以前にもここに書いたように、いちじくは無花果と書いて、花がない果物と言われるけど、実際はこの果実の中に花があるそうで、表立っては花が咲いていると見えないだけのようだ。

誰にも気づかれずに、いつのまにか果実を膨らませているいちじく。その美しい葉っぱとともに、小さなベランダに個性的な存在感を放っている。

カラスの巣立ち。

このところ毎朝4時くらいだろうか、カラスの鳴き声で目覚める。

その声は、「カー!」といういつものカラスの高い声と、その次に聞こえる「ガー」という感じのヒキガエルのような低い声。

二つの声がなんどもなんども繰り返されて、今日はどこにいるんだろう?と思う。

1週間くらい前に見たときは、たまたま目の前の一軒家の庭の松の木の上に、普通のカラスよりは一回り小さく、後頭部の毛が少し毛羽立っているカラスがいて、あまり高く飛べないようで低い声で親のカラスを読んでいるようだった。

カラスは、何度も飛ぼうとするのだけど、結局隣の木に飛び移るくらいで、親カラスは少し離れたところで、けれども真剣に子どものカラスを見守り応援しているように見える。

こうした動物の親子の姿を見るたびに、この世界にあらかじめ組み込まれているかのような、親子の強い絆を不思議に思う。

人間も動物も、まるで同じではないかと。

ストーリー・オブ・マイ・ライフ わたしの若草物語

先週末は、東京都の自粛要請が解除されてはじめて、劇場に映画を見に行くことができた。前回観た映画は、3月14日だったので、もう3ヶ月も映画館から遠ざかっていたのだ。

『ストーリー・オブ・マイ・ライフ わたしの若草物語』は、何も期待しないで観に行ったのに、見ている間中とても楽しく、見終わって幸福な気持ちになった映画。

シアーシャ・ローナン、エマ・ワトソン、ティモシー・シャラメ、ローラ・ダーン、メリル・ストリープ・・・なんて豪華な俳優陣だろう。そして脚色と監督は、レディ・バードのグレタ・ガーウィグ。

19世期に書かれたルイーザ・メイ・オルコットの原作は、その当時、女性が小説を書くなんて誰も信じなかったような時代。女性は男性と結婚することによってしか、幸せにはなれないと信じられていたような時代。

長女のエマ・ワトソンは、女優を夢見ている。次女のシアーシャ・ローナンは、一家の大黒柱のような女の子で、意思が強く、物語を描くことに没頭している。三女は、将来的世界的な絵描きになりたいと思っている。四女は、ピアノに優れ、優しく思いやりのある性格。

裕福ではないものの、4人姉妹と両親が寄り添って暮らす温かな家族のありように、現代に生きる僕たちも何故だかほっとさせられる。4人姉妹のそれぞれのキャラクターが生き生きと描かれており、やさしく聡明な母親の生き方も彼女達に影響を与えている。

主人公のジョーをはじめ少女たちは、成長していく過程で、常に選択肢の前で迷い続けている。

たとえば、お金を取るか、愛を取るか。

彼女たちの迷いは、何百年かたった僕たちの人生においても、同じように目の前に立ち上がってくる。

グレタ・ガーウィグによる、新しい解釈の若草物語。ぜひ、劇場で楽しんで欲しい作品。

⭐️ ストーリー・オブ・マイ・ライフ わたしの若草物語https://www.storyofmylife.jp/sp/

海のバッグ。

東京のこの週末は梅雨の中休みのようで、土曜日はカラッとした快晴になり、日曜日も朝の雨が終わったら薄日が見え始めた。コロナによる自粛も少しずつ緩和されはじめて、県をまたぐ移動も6月19日(金)から許可されるようになった。

僕たちは、この夏も沖縄旅行を計画しており、途中、先行きの見えないコロナの影響で諦めかけていた旅行も、なんとか行けそうな気配になってきた。

海に行く時に、バスタオル、海中眼鏡、シュノーケル、シューズ、着替えなど、ざっくり入れられるバッグがあると重宝するものだ。砂がついてしまったものや、水に濡れた水着なんかも、気にせずに入れられるカバン。

56 x 22 x 37 cm

先日横目で見て気になっていたパタゴニアのトートバッグを、新宿のオッシュマンズに見に行った。ネットで見たらその色は売り切れだったのだ。容量もたっぷりで、水に濡れてもよくて、色もいい感じのカーキグリーン。

夏休みが近づいてきた!