Canta! Timor うたえ!ティモール

宮古島で初めて映画を見た。

宮古島の市民会館のような場所で上映会が行われた日本人の監督による映画「Canta! Timor」。
この映画は監督が学生の時に東ティモールを訪れて、そこで出会った人々にもう一度会いたいと思い東ティモールを再訪して撮影されたドキュメンタリー映画。

この映画を見て、今まで自分が東ティモールという国のことを全然知らなかったことに気付き恥ずかしい気持ちがしたのと、自分が日本人でありながらインドネシアによる東ティモール人に対する虐殺や暴力に間接的に加担していたことを知り胸が痛くなった。

東ティモールはオーストラリアの北にあり、ティモールと東ティモールに分けられている。これはオランダによって植民地支配されていたティモールとポルトガルによって支配されていた東ティモールで分かれている。

植民地支配から解放されてティモールはインドネシアに吸収され、東ティモールまで支配しようと手を広げてきたのは、東ティモールの近海に石油やガスをはじめとした天然の資源が眠っているのも一つの原因のようだ。

日本はその天然エネルギーに目をつけてインドネシアに支援を続けながら、実質上戦争のエネルギーをインドネシアに送っていたことになる。

東ティモールの人は、結局3人に一人が虐殺され、女性はレイプされ25年間の間痛め付けられ搾取され続けた。それでも東ティモールの人々は敵を憎むという考えに陥らずに、自然の教えに耳を傾け続け、採取的には独立を勝ち取った。

戦争を繰り返している今の時代に世界中の人に見てもらいたいドキュメンタリー映画。

⭐️Canta! Timorhttps://canta-timor.com/

素晴らしき哉、人生!

クリスマスシーズンになると見たくなる映画「素晴らしき哉、人生!」を、Kとふたりでもう一度見た。

僕がこの映画を見るのは多分これで4回目だと思う。Kは見たことないと言い張っていたけど本当のところはわからない。

ジョージは情に厚く、自分を犠牲にしても他者のことを優先して考えるようなお人好し。やがて人生に越えることのできない壁が立ち塞がり、自殺をするしかないと考えて橋の上から濁流の流れる川を見下ろす。

この映画を見るといつも涙ぐんでしまうのだけど、人間どうやって生きるのが幸せなのだろう?と考えてしまう。

苦労ばかりして裕福になれず、自分が行きたかった世界旅行さえ行けないジョージをかわいそうに思うけど、こんなに幸せな男もなかなかいないのではないかと思える。

クリスマスのベスト映画。

ハリー&メーガン

ハリー&メーガンを一気に見た。

退屈で自己憐憫ばかりの酷い内容。

特権を手にしたのだから、王室でもっと楽しめばよかったのでは?と思ってしまう。

英国王室内部の暴露を期待したのだけど、何も驚くようなネタがなかったのも残念。

メーガンを無理矢理ダイアナ妃に重ねようとする考え方も共感は得られないのではないだろうか。

◯ハリー&メーガンhttps://www.netflix.com/jp/title/81439256?s=i&trkid=13747225&vlang=ja&clip=81642756

コーダ あいのうた

アカデミー作品賞を受賞した「コーダ あいのうた」は、久しぶりに胸が熱くなる素晴らしい作品だった。

高校生のルビーの家族、お父さんお母さんお兄さんは皆耳が聞こえない。ルビーは幼い頃からそんな家族の通訳であり社会との架け橋を担わされて生きてきた。

高校でひそかに好きな男の子が出来たルビーは合唱部に入部することになり、人生が思わぬ方向に転がっていく。

障害者を扱った映画には、どこか見ることや評価することに抵抗を感じてしまうのだけど、この映画はそんな抵抗を感じさせない素晴らしい作品だった。

◯コーダ あいのうたhttps://gaga.ne.jp/coda/

SMILEY

Netflixでやっている「SMILEY」は、とても楽しいスペインのゲイドラマだった。

理知的で建築家のブルーノは間違い電話というきっかけである日ゲイバー のバーテンをしている若くてセクシーなアレックスに出会う。

お互いに惹かれつつも目の前に本人がいるとなかなか正直になれない2人を見ていると、昔の自分の恋愛が思い出された。

LGBTQとストレートが当たり前に共存しながら生活しているスペインを見ていると本当に羨ましく感じられた。

こんなゲイシーンをテレビで公開しちゃっていいの?と驚くようなシーンもあり、確実に日本のゲイシーンは世界から遅れを取っていることを実感させられた。

所々で思いっきり笑えて、それでいてしんみりとさせられる素晴らしい作品。

SMILEY https://www.netflix.com/jp/title/81445999?s=i&trkid=13747225&vlang=ja&clip=81654771

チェチェンへようこそ

チェチェン共和国はロシアの一部なのだけど、チェチェンにはゲイは存在しないらしい。

この国の独裁者が自信満々にそう語っていたのだけど、ゲイやレズビアン狩りをしているチェチェン共和国のドキュメンタリー映画。

ゲイだとバレると身内から殺害されたり通報され、拷問にかけられてスマホの中のデータを洗いざらい調べられる。

その上自分の知っている他のゲイの仲間たちを白状させられて更に他のゲイが捕まえられ拷問にかけられる。

ロシアのボランティア団体が命がけでチェチェンのゲイやレズビアンを救おうと苦闘する話。

怒りで噴火しそうになりながら見続けたのだけど、こんなことが今現在この世界で起こっていることが信じられない。

◯チェチェンへようこそhttps://filmarks.com/movies/89433

ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌

「ヒルビリー・エレジー」は、映画関係者では「プアホワイトのポルノ」などと酷評されていたようだけど、エイミー・アダムスとグレン・クローズが出ていることもあり見てみたら、胸が痛くなるような映画だった。

これは実話をもとに作られた映画で、オハイオ州で育った繊細な少年と自分の人生を何度も失敗しながらもなんとか前に進もうとする母親、そして、アメリカンドリームを夢見る少年の話。

白人エリート社会に対して、オハイオ州の炭鉱町で貧困に喘ぎながらも毎日を生きようとする母子家庭。はっきりとしたアメリカ社会の断絶や階級の違いが感じられる。

エイミー・アダムスは相変わらず素晴らしい演技をしていた。ただ1つ気になったのは、母親が自分の人生に打ちのめされて滅茶苦茶になっていく理由や過程が今一つ描かれていなかったこと。

グレン・クローズの怪演は、ラジー賞とアカデミー賞の同時候補となった。

ドライブマイカー

Amazon Primeで、ようやく「ドライブマイカー」を観ることができた。

宮古島に来てから映画館とは縁遠くなってしまったのだけど、今の時代こうやってネット配信で映画が見られることに感謝している。

村上春樹さん原作の本は読んでいなかったのもあるけど、頭の中で色々なことを想像しながら全く飽きない作品だった。

説明的な部分が一切なくて、全て映像と俳優たちの演技で物語を紡いでいく手法は、まさに映画ならではの醍醐味が感じられる。

こんな素晴らしい作品を作る監督が日本にはいたのだ・・・ととても感心した作品。

強いて言えば・・・岡田将生さんが他の人ならもっと良かったかもしれない。

僕らをつなぐもの

新宿2丁目のBridgeのMが勧めてくれた映画「僕らをつなぐもの」は、久しぶりに楽しさと切なさに満ちたゲイ映画だった。

イタリアの高校に通う少年は、ゲイの両親のもとに生まれた男の子。授業の一環で自分達の家族のストーリーをフィルムに収めるドキュメンタリーを制作することにしたが、制作しながらも家族の中の問題が次第に浮き彫りになっていく・・・。

昔から毎年楽しみにしていた東京国際レズビアン&ゲイ映画祭(今のレインボーリール東京)で映画を見ているような、楽しさを味わうことができた。スパイラルホールで見るLGBTQ +映画の数々は、観客がセクシュアルマイノリティ蚊アライだったので、とてもリラックスできて大声で笑ったり、時にはじんわり泣いたりできたものだ。

これからもこうしてオンラインでもいいので、ゲイ映画を見られることを楽しみにしている。

⭐️僕らをつなぐものhttps://www.netflix.com/jp/title/81346329?s=i&trkid=13747225&vlang=ja&clip=81521975

ダンス・オブ・41

これはメキシコにおける実話の基づいた映画のようだ。

ある若いゲイの議員は、自分が社会的にのし上がって行くためにメキシコ大統領の娘と結婚する。

周りから見たら何も変わったことのない夫婦生活を送っているように見えた議員だったが、やがて次第に自分の性的指向を隠し通すことが難しくなってゆく。

結婚式、初夜、夜の営み・・・ゲイにとって女性と夫婦として日常生活を送って行くことはどういう感じなのか、映画の中では描かれている。

ゲイの表現が女性的な要素が強く古典的に感じられるし、映画として素晴らしいものではないが、見応えのある作品だった。

ダンス・オブ・41https://www.netflix.com/jp/title/80235267