美しき、壱岐へ。

ツインビーチ

透き通った海

福岡のゲイバー『七男鳥』は毎年7月の終わりに、お客さんたちと一泊で壱岐に旅行に出かけている。ここ何年も毎年のように誘われていたのだけど、今年この時期に福岡に行くことになり、壱岐に行くチャンスをいただいた。
土曜日も1時半頃まで飲んでしまい、意識朦朧とする中6時前に起きて、タクシーで10分くらいのベイサイドプレイスへ向かう。7時集合と言うことで、あちらこちらにお仲間さんが・・・なんと50名を越えるお仲間が集まったのだった。
ベイサイドプレイスから1時間少し高速船(全く揺れない)に乗れば、壱岐に着く。港からビーチへバスで向かい、小さな入り江の海の家に着くと、ほとんど他のお客さんがいない貸し切り状態。
「あー!水が透き通ってる!」
日焼け止めをたっぷり塗って、まずは海へ。透明な海の中は、時々小さな黒い魚たちが泳いでいるのが見える。
朝からビールを飲みながらのんびりと過ごし、昼が近づくとバーベキューが始まった。
東京の知り合いは一人もいなかったのだけど、『七男鳥』のお客さんたちはみな穏やかでやさしく、はじめての僕たちを緩やかに迎え入れてくれた。これもマスターのNさんの周りに集まる人たちだからだろう。
午後はビーチバレーをしたり、暑くなったら海に入ったり、思い思いに時間を気にすることなくただダラダラと海を見ながら過ごす幸福な時間だった。
壱岐に行くなんて、今まで考えたこともなかったのだけど、金曜日のお寿司屋さんは壱岐の出身だったし、壱岐のウニは美味しかったし、自然と導かれるように壱岐に来ることが出来たのだ。
名残惜しくも美しい壱岐に傾く太陽を眺めながら、またこの島に必ず戻って来たいと強く思ったのだ。
この場を借りて、七男鳥のNさん、Tさん、
ありがとうございました!
来年は、絶対泊まりで行きます!

タンテール富士

上タン塩焼き

テール塩焼き

テールラーメン

牛肉は、イチボやランプ、サーロインなんかで勝負する店が基本なのに、タンとテールで勝負する店が、この福岡の『タンテール富士』だ。
名店の連なる赤坂3丁目。和食の『元永』、『鮨さかい』、その隣に『タンテール富士』がある。店内は居酒屋風な活気に溢れ、焼酎のボトルが数多く並んでいる。
ここに来たら、まずは絶対に食べた方がいいというのが、『上タン塩焼き』、『テール塩焼き』、『サガリ焼き』の3つ。
僕は、好んでタンを食べないのだけど(だって、牛の舌ですよ…)、ここの上タンは、驚くほど弾力があり、他で食べたことのない美味しさだった。
『テール塩焼き』は、恐らくテールスープを取った後のテールをほぐしながら食べる料理なのだろうけど、いわゆる牛の尻尾の残骸のようなものでも、こんなに美味しいのだと、改めて気付かせてくれる。
『サガリ焼き』は、ハラミを焼いて甘辛いソースで食べるものだけど、これは普通かな?
『心臓の刺身』は、絶品だった。
『ヤキメシ』がオススメで食べたかったのだけど、今回は、『テールラーメン』にしてみた。テールが売りというだけあって、あっさりとした中にも豊かなコクがあり、驚きの旨さだった。
こんなお店に出会うたびに、福岡の奥深さに改めて驚かされ、つくづく福岡に早く住みたいと思うのだ。
絶対再訪します!
★タンテール富士
092-752-0073
福岡県福岡市中央区赤坂3-13-33
http://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400105/40038408/

糸島という小さな王国。

芥屋海水浴場

パームビーチザガーデンからの眺め

金曜日から、二泊三日で訪れた福岡。土曜日は車を借りて糸島へ。
夏の週末の海だから、きっと道も混むに違いないと思い、8時半頃博多を出たのだけど、全然混んでおらず、あっさりと海まで行くことが出来た。
糸島には、夕陽と夫婦岩で有名な二見浦から野北、芥屋などの玄界灘にかけて、美しい海岸が広がり、ところどころ海水浴場がある。
糸島の海はとても綺麗だ。福岡から1時間かからずに、こんなに綺麗な海水浴場があるなんて、ひたすら羨ましいと思う。
波も穏やかで、家族連れも安心して子どもを泳がせられる砂浜は、楽しそうな笑いに包まれていた。
昼は、CURRENTという海の見えるイタリアンに行こうと考えていたのだけど、超人気店のようで、行列が出来ていたので諦めた。
道の途中、『桜花http://tabelog.com/fukuoka/A4009/A400901/40002700/』という蕎麦屋を見つけたので入ってみると、古民家を改造した蕎麦屋さんは居心地がよく、美味しいお蕎麦をいただくことが出来た。
午後は二見浦でジェラートを食べながら、夕陽で有名な『パームビーチザガーデンズhttp://sgcompany.net』でのんびりと海を眺めながら過ごした。
カフェや飲食店、雑貨屋さん、家具屋さん、工芸家、窯元、作家、農家、漁業・・・地消地産をうまく実践しながら、人々をどんどん惹き付けて、糸島はまるで、ひとつの小さな国のようになってきている。

たつ庄。

壱岐のウニ

アワビ

鱧しゃぶ

福岡のミシュラン1つ星を獲得している『たつ庄』へ。
店内は、L字型カウンター。大将は、壱岐の出身で、とても温和でホスピタリティに溢れ、韓国人観光客には、片言の韓国語を織り交ぜで丁寧に接客していらっしゃった。
ここのシャリは、寿司屋にしては珍しくお砂糖を入れていない。そのせいか、ぐっとお酢がたったシャリだ。なんでも、魚と合わせるシャリに砂糖は甘過ぎるという考えらしい。
握りの前に刺身が続くのだけど、アラ、鯛、イカ、真鯵、タコ、鱧しゃぶ、トコブシ、甘鯛の塩焼き、これがいつ終わるのかわからないほど品数も量も多く、お酒が進む。(トコブシは、一人1つずつ出てくる)
握りは、オコゼ、カサゴ、鯛の昆布締め、マグロ、新子、トロ、ウニ、シャコ、車海老、穴子、アワビ、玉子…
特筆すべきは、壱岐のウニが食べられること。大将曰く、壱岐のウニが食べられる店は、福岡の中でも、『おさむ』とこの『たつ庄』だけだろうということ。
唐津の赤ウニももちろんとても美味しいのだけど、壱岐のウニは、特別甘く濃厚でありながらさらりと食べられた。
大間のマグロも美味しかったけど、やはりアラ、カサゴ、オコゼなどのこの土地ならではの魚を食べられることが、福岡の寿司屋さんの魅力だろう。
お客さんを緊張させず、素人間にはわからないお寿司の話をきちんとしてくれる名店。
★たつ庄
092-522-3390
福岡県福岡市中央区高砂1-19-28 エスポワール渡辺通南 1F
http://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400104/40006240/

偉大な人。

久しぶりに、超大物俳優の撮影だった。
撮影前夜はなかなか寝付けず、当日は緊張のせいか食欲もなく、スタジオでおにぎりを少しいただき、撮影に臨んだ。
「〇〇さん、入られます!」
一瞬で場の空気が変わる瞬間を迎え、ご本人の前に歩み出て自己紹介をし、今回の企画説明をする。
〇〇さんは、すかさず、「面白い企画ですね!」と誉めてくださり、こちらが頭を下げると、「よろしくお願いします」と言って、僕に握手を求めてきた。きっとこちらの緊張も、すべてわかっていたのだろう。
僕は、緊張のあまり、手に汗をかいていたが、片手で握手をさせていただくのが悪いような気がして、思わず両手を添えた。
撮影は、順調に進み、とてもいい写真が撮れた。
「撮影終了です!お疲れさまでした!」
僕が全体に声をかけると、〇〇さんは、もう一度僕に握手を求めてきた。
僕だけでなく、カメラマンや周りにいるカメラマンスタッフ、照明さんや助手の人たちにも、分け隔てなく握手をして周り、すべての人を同じようにもてなし、感謝の意を表していた。
僕は、僕の仕事の都合上、様々な著名人に出会って来たのだけど、僕が知っている偉大な人は、〇〇さんと同じように、とても謙虚であり、スタッフにまで気を配るやさしさと思いやりを持っている人が多い。
〇〇さんのような人に会うたびに、こんな人になりたいと、つくづく思うのだ。

バジル。

買って来た香り高いバジルを冷蔵庫に入れておいたら、
翌翌日くらいには葉っぱは悲しいほどしおれて、
黒い斑点だらけになってしまったというようなことはないだろうか?
食べきれない分を冷凍庫に入れたとしても、
すぐに真っ黒になってしまう・・・。
バジルは実は、冷蔵庫の冷気が苦手なのだ。
ネットでは、紙ナプキンに水をふくませて、
バジルを包んでビニール袋に入れて冷蔵庫などと載っているけど、
なんだかこの保存方法もいまいちなので何かよい手はないかと考えていた。
そこで考えたのが、バジルはシソ科に属するハーブなので、
大葉と同じように、茎を切ってから水につけておくのはどうだろうか・・・ということ。
それも、冷蔵庫ではなく、リビングに花を飾るように置いてみた。
すると、バジルの香りが、葉っぱに触るたびに立ち上がり、
翌日もそのまた翌日も、驚くほど元気にぴんぴんしていたのだ。
これでこの夏は、美しい緑の葉っぱと極上の香りを、
思う存分楽しむことが出来そうだ。

白浜海岸。

白浜海岸

人気のない岩場

下田には、『白浜海岸』という、美しい白い砂浜の海岸がある。
和歌山の白浜も美しいけど、下田の白浜も、何度行っても綺麗な景観に驚かされる。
この白浜海岸の海に向かって左端に、『白濱神社』と言う2400年以上も経つと言われる伊豆半島最古の神社がある。
参道の脇にはとても大きな古木があり、穏やかな空気が漂い、爽やかな風がどこからともなく吹いている。また、神社を抜けて海に向かうと、岩の上に小さな鳥居があり、もう1つの岩の上の石と、綱で結ばれている。
この白浜海岸から、御用邸がある須崎へ向かっては、シュノーケリングにもってこいの小さな湾があって、雑誌やガイドブックには載らない、地元の人しか知らない岩場が幾つもあるのも魅力だ。
Kと二人、ひっそりとした岩場でシュノーケリングをしたのだけど、ウニが沢山いて、海藻も沢山繁っていて、南国のようなコバルトブルーのきれいな魚が泳いでいた。
白浜海岸は、真っ白な砂浜が広がり、若い子や家族連れが沢山いるのだけど、混んでいるとはいえ週末といえども東京近郊の海岸とは比べようもないほど空間に余裕があり、のんびりと過ごすことが出来る。
下田の海に来たら、もう他の東京近郊の海には行く気が起こらなくなるのは、海が綺麗なことに加えて人がまばらということもあるのかもしれない。
白浜海岸でのんびりとお酒を飲みながら、海に来ている人々を眺めていたら、海の家の若者が、パラソルをレンタルしに来た。
24歳くらいだろうか?短髪に真っ黒に焼けた肌、6つに割れたお腹、精悍な眼差し・・・。
きっと青年は、自分の若さや美しさにまだ気づいていないのだろうなぁ…なんて思いながら、自分がいつの間にか、映画『ベニスに死す』の老作曲家アッシェンバッハになったような気がしたのだ。
ほんの少し前までは、『ベニスに死す』の若者タジオであったはずなのに・・・。

海の中で・・・。

こんなことを書いていいのかどうか、迷うところだけど・・・
海の中で、おしっこをしたことがあるだろうか?
(プールの中ではなく、海の中でである)
おしっこをする体勢ではないためか、
はじめはちょっと出にくい感じがするのだけど、
出始めると、自分の体内にあった尿が自分の周りを取り囲み、
不思議な温かさを感じるものだ。
そしてつくづく思うのだ。
「なんて気持ちがいいのか・・・」
それはもしかしたら、
射精に近い気持ちよさかもしれないと思うくらい気持ちいいのだ。
(海中セックスも気持ちがいいと、聞いたことがあるけど、
残念ながら今までトライする機会がなかった)
人間の体内の塩分は、海水とほぼ同じと言われているように、
もしかしたら、母親の胎内にいた時も、
こんな風に放尿をしていたのかもしれないと思うのだ。
自分の体内の尿を体外へ放出しつつ、
それでも自分の外とは、隙間がなく、
まるで一体となって繋がっている絶対的な安心感とでも言おうか・・・。
次はどこの海で放尿が出来るだろうか・・・。

下田の食事ガイド。

魚どんやの地魚三種

ナンズキッチンのブイヤベース

一品香の金目鯛とエビのワンタン入りラーメン

下田は古くからの文化が残る町であり、海の幸も豊富で、食事をするのも楽しみな町だと思う。
普段は回転寿司というものにあまり縁がなかったのだけど、有名な下田の『回転寿司 魚どん屋』にKが行ってみたいと言うので、昼前に行ってみた。
ここは、地魚をメインで扱うところが人気の秘密かもしれない。カサゴ・アイナメ・イサキ・黒むつなど、普通の寿司屋とは少し違ったネタが楽しめる。
お酒を飲みつつ、お腹いっぱい食べて、二人で8000円くらいしたので、普通の回転寿司よりは高くつくのかもしれないけど、地魚好きは楽しめると思う。
★回転寿司 魚どんや
0558-25-5151
静岡県下田市外ケ岡1-1 ベイステージ下田 2F
http://tabelog.com/shizuoka/A2205/A220503/22000939/
今年の春に、下田駅のほど近く白浜へ向かう橋のたもとに、ビアホールのような店『ナンズキッチン』がオープンした。ここは、ナンズキッチンだけでなく、焼き鳥を食べたり、お寿司を食べたりしながらビールが飲める広場があり、週末は人でごった返していた。
ナンズキッチンは、フレンチイタリアンのようなメニューで、生しらすのブルスケッタや下田の地魚のブイヤベースが楽しめる。
和食に飽きた時には、手頃な値段のワインを飲みながら、フレンチイタリアンを。オープンな店は、夏を盛り上げてくれる。
★ナンズ キッチン
0558-36-4318
静岡県下田市一丁目6-18
http://tabelog.com/shizuoka/A2205/A220503/22029757/
下田駅のすぐそばに、テレビにも出たという評判の中華があるので行ってみた。実際には、6月にも8時半頃寄ってみたのだけど、お店はもう閉めるところで、「8時半なのになんでですか?」と思わず言ってしまった店だ。
今回、昼間に言ってわかったのだけど、お店が午前中に開いて、そのままずっと混んでいて人が入れ替わり立ち替わり入ってくるのだった。(このまま店をやっていたら、夜には疲れて閉めたくもなるだろうな)
メニューは、金目鯛とエビのワンタン入りの塩ラーメンが有名で、様々なマスコミにも取り上げられているみたいだった。
あっさりとした塩ラーメンは、もしかしたらまた食べたくなるような余韻を残していた。
★一品香
0558-22-7476
静岡県下田市東本郷1-4-8
http://tabelog.com/shizuoka/A2205/A220503/22005183/
※下田で、自信を持っておすすめできる食事処は、今までにもここで取り上げた3店。
★小川家(鰻)
0558-22-0365
静岡県下田市2-8-14
http://tabelog.com/shizuoka/A2205/A220503/22000059/
★いし塚(蕎麦)
0558-23-1133
静岡県下田市敷根4-21
http://tabelog.com/shizuoka/A2205/A220503/22000017/
★旬包丁処 あじさい(割烹)
0558-23-2217
静岡県下田市1-18-29
http://tabelog.com/shizuoka/A2205/A220503/22003195/

海へ。

今年は、なぜか海に行きたくて、ここ下田から始まり、石垣島、そしてまた下田の海へ来たのだった。
ホテルの前のビーチはほとんどプライベートビーチのようになっていて、盛夏だというのに人もまばらだ。
Kと二人、朝からビーチへ繰り出し、日焼け止めをきっちりと塗って、特に何をするでもなくのんびりと過ごす。
小さな子どもとお父さんお母さんが、穴を掘って砂遊びをしていたり、初々しいカップルが波が来るたびにジャンプしていたり、悪ガキたちが女の子目当てにつるんでいたり…
なんとはなしに人々を見ているだけで、幸福が、今ここにあることに気づかされる。