New Bakance という定番 2

惚れ惚れする美しさ。

この夏、Kとお揃いで買った鮮やかなブルーの996は、暑く、楽しかったこの夏を象徴するかのように輝いて、いつも僕の足元を飾っていた。
夏の終わりとともに、いつもの僕の定番であるグレーの996を買った。1300の『百恵ちゃんのくちびる』に例えられる履き心地はないものの、996のシックなグレーは、チノパンにも、デニムにも合わせやすく、寡黙で目立たず男らしいアイテムだと思っている。
靴は何足くらいお持ちだろうか?
僕は、全部で12足。(意外と少ないでしょ?)
Aldenが5足。
New Balanceが3足。
Clarksが2足。
Dannerが1足。
Nikeが1足。(これは足に合わないので捨てる)
靴が好きなので、イメルダのように持てたら楽しいだろうけど、本当に好きで履きたいと思う靴は、実はそんなに無いというのが僕が44年間で学んだこと。AldenもNew BalanceもClarksもDannerも、どれも高校生の頃に買った形を、今も繰り返し履いている。
今回のように、同じ型番の靴を繰り返し買っても、新しい靴を履く時は胸が弾む。電車の中や、レストランで自分の靴を見ながら、「俺の靴は、なんて素敵なんだろう…」と何度も何度も眺めてしまう。
ジムのロッカールームに上がる時などに靴を脱いでまた眺める。「なんて素敵な靴なんだろう…」
☆New Balance という定番 1 http://jingumae.petit.cc/banana/1645567

別れる時の愛。

『なぜ愛は、憎しみに変わるのだろう・・・』
先日観た、映画『トゥ・ザ・ワンダー』の中に出て来る、人類が何千年も問い続けて来たであろう台詞を聞きながら、さまざまなことを考えた。
友人たちの別れ話が続いている。
永遠に続くように思われた恋愛にも、つきあうことによって関係性が変わり、次のステップを乗り越えられずに別れを選択しなければならない時が来ることがある。
僕は昔、携帯のメール一本で、別れを告げられたことがある。
僕はその時にされた同じことを、どんな人に対しても、これから先、決してしないと心に誓った。
別れる時にも、愛は存在している。
昔、ふたりが一緒に分かち合った輝かしい瞬間は、遠く消え去ってしまったかのように思えても、ふたりで体験したいろいろな記憶は、そのままそっくり残っている。別れるからといって、ふたりで過ごしたすべての時間が無駄になり、消えて無くなってしまうわけではないのだ。
別れを切り出すにせよ、切り出されるにせよ、別れる時の愛を忘れないでいたい。
もう二度と、この人生で会うことなどないにせよ、別れる時にも、つきあい始めた頃の、全身全霊で相手を好きであった頃のことを、しっかりと憶えている人でありたい。

素敵な相棒 フランクじいさんとロボットヘルパー

予告編を観ていて、どうなのかな…?と思っていたけど、観に行ったらやはり予告編通りの映画だった…笑
今の映画業界は、なんとかして人を映画館に呼ぶために、予告編で内容を見せ過ぎているのではないだろうか?
近未来のニューヨークが舞台。フランクは年をとり、痴呆が始まっている。息子が心配をして、身の廻りの世話するための高性能ロボットヘルパーを授けることに。やがてフランクとロボットの間に友情が芽生えはじめる…
これは、近い将来に起こりそうな話。ロボットは進化をし続けているし、実際にこれから高齢化が進んだら、人間の手だけでは介護は足りなくなるに違いない。
フロスト×ニクソンのフランク・ランジェラ、リヴ・タイラー、そして、スーザン・サランドンが出ていてびっくりした。
時代のせいか、様々な老人をテーマにした映画が増えて来たけど、この映画も楽しんで観ることが出来て、ちょっぴり老後のことを考えさせられる佳作。
★素敵な相棒 フランクじいさんとロボットヘルパーhttp://sutekinaaibou.com/
☆追記
このブログに取り上げるのは、僕が観て楽しめた映画。だからといって、人によって楽しめなかったり、つまらないと思うことはしょうがないことだと思っている。
その映画を観た時に楽しめなかったら、気分や知識不足や理解力不足や生理的な問題はあるにせよ、それはその人が、『その映画と波長が合わない』だけだ。
僕の考えでは、『映画に良い映画も悪い映画もない』のだと思う。
アメリカに、Rotten Tomatoes(ロッテントマト)と言う映画評論家や映画関係者による映画レビューをまとめたウェブサイトがあるけど、それは映画を語る上で、一つの指標になると思う。
もしその映画を楽しめなかったとしても、その作品を映画業界が評価しているならば、自分のわからない見方や価値観があるということに気づくことが出来る。

万願寺唐辛子。

朝から晩まで、食べることばかり考えている。
会社に行くと、昼ご飯のことを考え、昼ご飯を食べ終わると、夜は何を食べようかと考える。電車に乗って人を見ると、この人はどんなものを食べて生活しているのだろうか?と想像することがある。目にするすべての人々は、一日に何度か口から食物を食べることによって、日々生き続けていることを思うと不思議な気持ちになる。
僕は外で飲む前に、時間があればお気に入りの店でご飯をいただくけど、早めに帰りたい時には、家に帰ってから食事をする場合がほとんどだ。何でもいいからと間に合わせのものを食べようとは思わない。一食一食がたいせつなものだし失敗はしたくないと思う。死ぬまでに食べられる食事も、計算することだって出来るのだ。
京野菜として知られる万願寺唐辛子は、実は海外の唐辛子との交配種らしい。使い勝手がよく、煮ても焼いても甘みがありながら大人っぽい苦みを感じられて美味しいものだ。
初夏から夏に出回る万願寺は、青唐辛子と並んで冷凍庫に常備してあるくらいに、我家の食卓にも頻繁に上がる。
難しい調理をしなくても美味しい万願寺は、夜遅く帰ってきても簡単にすぐに一品出来上がる。
★じゃこと万願寺唐辛子の炊き合わせ
1.万願寺はヘタを取り、縦にまっ二つに割り、種とワタを取り除き、大きければ横にもう一度切る。
2.鍋にごま油大さじ1を入れ、じゃこ大さじ3と万願寺唐辛子を軽く炒める。油が行き渡るように。
3.出汁大さじ8:薄口醤油大さじ1:酒大さじ1
 (和食の基本の8:1:1。出汁8:醤油1:みりんか酒1)
 を入れて、3〜4分煮たら出来上がり。
※出汁は、ひたひたより少なめで十分。8:1:1の割合が合っていれば、うまくいく。甘みが好きな人は酒でなくみりんで。冷めても美味しいし、ピーマンでも美味しい。

秋が来た。

『秋きぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる』
今週の月曜日、会社に行く時に、空がすーっと高く、うろこ雲が広がり、腕に触れる風が涼しくて、秋が来たのを感じた。
秋を感じるたびに、上の歌を思い出す。限られた文字での奥深い表現に改めて感心する。
世界で唯一、”永遠の都”と呼ばれるローマでさえ永遠では無かったように、永遠のものなどどこにも無いのだ。
どんなに暑い夏も必ず終わり、季節は移り変わってゆく。

身体を触る。

マッサージオイル

もしも人間が一生、誰の身体も触らずに生きていかなければならないとしたら、気が遠くなるほど孤独で、寂しいにちがいない。
僕たちは、産まれた時には母親に抱かれ、具合が悪いとおでこを触られ、かわいいと言われながら頬を触られ、友人と抱き合ったり、恋人と身体の隅々まで触れ合って来た。
身体に触れること、肌に触れることは、世界への入り口のようなものであり、それにより自分が愛されるに値するものだということを確かめて来たように思う。
Kと二人でいると、時々僕が甘えて、お風呂上がりなんかにうつぶせになり、「マッサージしてあげて!」と言ってマッサージをしてもらうことがある。Kは若いし、どこもコッていないので、僕の背中のいったいどこを揉んだらいいのか分からないらしくて、ツボではない変なところを押しているのがほとんどだ。それでも、効いているようなふりをして、気持ちいいと言っていると一生懸命マッサージしてくれるのでしばらくそのまましてもらう。そんなじゃれあいでも、人の肌やぬくもりっていいものだなあと思う。
今夜のように独りで居る時に、時々疲れた自分にマッサージオイルを塗ることがある。手の指や二の腕、足のふくらはぎや足の指、首の周りなど、自分にご褒美をあげるように丁寧に・・・。
ジムで出会ったWELEDAは、昔から自然派志向の人々には根強い人気のあったブランドだけど、実際に使ってみてそのよさを実感している。このマッサージオイルは、ナチュラルな香りで塗った後も肌に浸透してべたつくことが無い。
44年間ともにある『身体』に感謝しつつ、また明日も、身体中の600億の細胞が無事に再生していけますように…。
★WELEDAhttp://www.weleda.jp/index.php

干し椎茸のスパゲッティ。

週末は飲みに行くこともなく、久しぶりに家でのんびり過ごした。
掃除をして、料理をして、ワインを飲みながら食事をして、本を読んで、夏休みの子どもの頃のようにほんの少し昼寝をして・・・。
冷蔵庫には食材がストックしてあるけど、いつでもなんでも揃っているというわけではない。魚と野菜は根菜以外は、基本的にはその日のうちに食べるものだけ買うようにしているし(それでも少しずつ余ってゆく)、何かを食べたいと思っても、今日の冷蔵庫にはないな・・・ということはしょっちゅうある。近くのピーコックに買い物に行くという手もあるけど、無いなら無いで過ごしてみるのもいいのではないだろうか?
Tack’s Knotのタックの好きな言葉に、
『あればあったで感謝して、なければないでやっていく』
というのがある。いい言葉ですねー。
家にストックしてあるもので、久しぶりにとても美味しいパスタが出来たので書いておきますね。
★干し椎茸のスパゲッティ
1.干し椎茸4つはそのままか、水で戻して、ミキサーか包丁で細かく刻む。(ミキサーがあればくだけるので、あえて戻さなくても香ばしく美味しい)
2.松の実、クルミ、アーモンド、ミックスナッツなどであるもの大さじ2も刻んで細かくする。
3.アンチョビのフィレを大1枚(もしくは小2枚)も細かく刻む。
4.オリーブオイル大さじ2杯に、にんにく1/2みじん切りを弱火で炒める。
5.香りが立ったら、すぐに1から4までの具材をすべて入れて香りよく炒める。
6.ほぼ炒めたら、最後に鷹の爪1本を種を取り、輪切りにして入れて火を止める。(好みによってケーパーを小さじ1入れる)
7.スパゲッティ90グラムを、標準茹で時間よりも1分半くらい短くあげて、6に火をつけて、ゆで汁を大さじ2杯加えたところに、スパゲッティを投入して弱火で和える。水分が足りなかったら、ゆで汁を足すこと。塩気が足りなかったら塩を。
8.器に盛り、オリーブオイルを回しかけて完成。うまいよ!

呼吸の話 (その3)

『子どもは、親を選んで生まれてくる』
先生は、突然そんなことを言った。こんな言葉を、今までに何度か耳にして来た。その度に僕は、そうなのかな?と思っていたけど、色々な本や、突然目の前の人が同じことを言うからには、もしかしたら何か理由があるのかもしれないと思う。
一つ下の後輩Iの娘さんHちゃんは、まだ3歳になる前に言った。「Hちゃんね、沢山の人を見ていたんだけどね、お父さんとお母さんが、とってもよさそうな人だなぁと思ったの。そしたら周りがオレンジ色になって、気がついたら明るいところにいたの」
3歳よりも下の子どもは、前世としか説明のつかないような記憶をまだ持っていることが多いということは、様々な本で読んだことがある。ある年齢を過ぎると、以前の記憶は忘れてしまうということも。
呼吸の先生は、自分の子どもの話をしながら、『子どもが、親を選んで生まれてくるのです』と、何度か言った。
僕は、母には心の底から感謝している。でも一方で、父には未だになんともし難い複雑な感情が残ったままだ。父は5年前に、きちんと話すこともできぬうちに他界した。
史上最高に狂った変人であれ、僕があえて父を選び、この世に生まれて来たのならば、それを受け入れ、いつか、父に心から感謝出来るようになれたならと思う。
呼吸を学びながら、今日は何度も半睡状態になってしまった。それだけ心が解けて、リラックスしていたということだろう。
深く息を吐くこと。
大地とつながること。
宇宙とつながること。
『食事はしなくても、数日は生きていけるけど、呼吸はしなかったら、人間はすぐに死んでしまうのです。
人の生は、呼吸が支配しているのです』
★呼吸の話 (その1)http://jingumae.petit.cc/banana/1689275
★呼吸の話 (その2)http://jingumae.petit.cc/banana/1701411

トゥ・ザ・ワンダー

今年一番心に残る映画に出会った。テレンス・マリック監督の『トゥ・ザ・ワンダー TO THE WONDER』。
この映画を、あえて言葉で誰かに伝えること自体ナンセンスなことだけど、こういった芸術が今も存在していることを一人でも多くの人に伝えたいと思う。
この映画は、起承転結があったり、メッセージを一方的に押し付けてくるような映画ではない。
何人かの登場人物の思いが言葉となって映像に重なるだけで、物語を説明するものは何もない。
あるのは、圧倒的な光の映像と、美しい音楽だ。
もし、それに身を委ねることが出来れば、今まで観ていた映画とはまた違った体験が出来ると思う。
愛、人生、神、宇宙、生きること…観る人によって、心に浮かぶことはさまざまだろう。
僕は、涙が流れた。
人間とは、なんと弱く愛おしい生きものなのだろう。
光も闇もあり、善も悪もある。この我々の世界とは、なんと不思議なことだろう。
★トゥ・ザ・ワンダー http://www.tothewonder.jp/
余談だが、このタイトルをカタカナにする意味がわからない。タイトルを余計わからなくしているような気がする。

ステーキ。

いつもの晩ごはん。

ニュージーランド産赤身450gで2人分1300円くらい。

ステーキが好きだ♡
僕の場合、疲れて帰って来た日や、あまり手の混んだ料理をしたくないような日には、ステーキにすることが多い。
イタリア人やフランス人が、日常的にも、また元気のない時にでもステーキを食べるのと似ているかもしれない。
というわけで、ステーキ用の牛肉が、僕の冷凍庫には、いつも常備されている。今のお気に入りは、断然赤身だ。
1.冷凍庫から牛肉を取り出し、氷を入れた水に漬けて解凍する。(この解凍が一番美味しい)
2.解凍された牛肉を、ボウルから出し、室温に戻す。これが重要!
3.フライパンを強火で温めて、オリーブオイルかグレープシードオイルをたっぷりめに注ぐ。
4.強火で揚げるように1分30秒から2分(肉の厚さと火の環境による)焼き色をつける。(あまりいじらない)
5.こんがり焼けたら、裏に返す。裏もこんがり焼き色をつける(揚げるように、途中、スプーンでオイルを回しかけながら、1分から1分半くらい(好みの火の入れ具合)で取り出す。
6.アルミホイルに包み、10分ほど休ませる。(周りを焼き固めて動いている肉汁を肉の中に行き渡らせる)
7.お皿に盛り付け、ここではじめて、好きなだけ塩と胡椒とオリーブオイル、もしくは醤油にワサビで食べる。(塩は先に振ると、肉汁が外に流れだすため)
※重要なのは、肉の厚み。2.5から3センチは欲しいところ。薄い場合は、加熱時間を短く。