きのう何食べた?season2

ゲイのテレビドラマ「きのう何食べた?season2」を、週に一度晩ごはんの後にKと一緒に見るのをとても楽しみにしている。

今日はとても残念なことに最終回を見たのだけど、胸の奥が痛くなってまたしても泣いてしまった。

このドラマを見ながら泣いてしまったことは何度かあって、僕たちゲイカップルの日常がとてもうまく表現されていると感心させられる。

史朗さんのお母さんが恋人の賢ニを正月に招いた後に、疲れるからもう会いたくないと言い出した時。

史朗さんの昔の恋人が史朗さんに酷い扱いをしていた時。

そして今回、史朗さんが遺産を賢ニに遺したいと言い出して、「賢ニがいつか誰か他の人を好きになったとしてもちゃんと遺産が賢ニに遺るように…」と心の中でつぶやいた時。

自分たちの日常と鮮やかに被り、胸が痛くなった。

西嶋さんの演技が素晴らしいので毎回泣かされるのもあるのだと思う。

いつかまたseason3が始まる日を今から心待ちにしている。

「LOVE, サイモン」「LOVE,ヴィクター」

ディズニー+で見られるドラマで「LOVE,サイモン」と「LOVE,ヴィクター」が面白いらしいとBridgeのマスターに聞いていたので、この台風で家にいる時間に見ようと、Kとふたり見始めたらしっかりはまってしまった。

「LOVE,サイモン」は、17歳の男の子が主人公でアトランタの高校に通っている。

裕福で仲の良い白人家庭で暮らすサイモンは、自分の性的指向に気づきはじめたところで、本当の自分自身を受け入れる難しさに直面している。

多感な思春期に、家族や友人たち学校生活の中で生きていくゲイの苦悩や喜びをとても丁寧に描いた素晴らしいドラマ。

「LOVE,ヴィクター」は、その「LOVE,サイモン」の続編のような作りで、主人公はヒスパニック系の男の子。シーズン3まであるのだけど更に見応えのある作りになっている。

こんなドラマが作られるアメリカを、うらやましく思いながらKとふたりドキドキしながら見続けたのだった。

ザ・ポリティシャン


このところ、ずーーーっとNetflix上のライアン・マーフィーにはまっていて、『ポリティシャン』を見終わったところ。

「politician」には、政治家という意味の他に、私利・党利を目的とする「政治屋」を意味することが多いそうだ。いわゆる策士のこと。自分がのし上がっていくためには手段を選ばず、どんな手段を使ってでも上り詰めていく人のこと。

政治にはあまり興味がないのだけど、この「ポリティシャン」はとても見応えのあるドラマだった。

西海岸の超大金持ちの3男が主人公なのだけど、いずれは大統領になることを夢見る彼が、あの手この手で高校の生徒会長を目指すというのがシーズン1。お母さん役に僕の苦手なグウィネス・パルトロワが出ていてそのセレブぶりに笑える。

この3男が、なんとも憎めないのは、上の二人の兄弟とは違って養子であり、兄たちからは常に酷いいじめに遭っていたり、バイセクシュアルなのか、男性とも恋をしてしまったり、当選するためにあの手この手で策略を練るものの、思いがけない罠や失敗にはまり、結果的には酷い状況になってしまうから。

それは、高校生のドタバタを見ているようでいて、アメリカや日本における政治の世界を見ているようでもある。最後の回に、大好きなベット・ミドラーが出ていて、見ているだけで大笑いしてしまった。

⭐️ザ・ポリティシャンhttps://www.netflix.com/jp/title/80241248

HOLLYWOOD


第二次世界大戦後のハリウッドで、アメリカンドリームを夢見る俳優・女優・監督・脚本家・プロデューサーらが、なんとか映画界の中で這い上がろうともがく物語。

前回ここにも書いた『ポーズPOSE』も素晴らしかったけど、こちらの『ハリウッド』もNetflixオリジナルのドラマ。

そして、どちらも今や飛ぶ鳥落とす勢いのヒットメーカーであるライアン・マーフィーが手掛けている。なんでも、Netflixとの年契は300億円だとか。

この『ハリウッド』。見始めたらまたどんどん引き込まれていく魅力のある作りで、出てくる人たちも、コール・ポーター、ヴィヴィアン・リー、ロック・ハドソンなど、誰もが知っている時の人ばかりなのだ。

この『ハリウッド』は、特にゲイものではないのだけど、ハリウッドという特殊な世界の舞台裏の話なので、そこには複雑にゲイが絡んでいるし、彼らがいかに日陰の存在であったのかがわかる。

第二次世界大戦後のアメリカでは、未だに黒人に対する人種差別が厳然と残っているところも考えさせられるテーマのひとつだろう。

間も無くシーズン1を見終えてしまいそうだけど、シーズン2が早くも楽しみなドラマだ。

⭐️ハリウッドhttps://www.netflix.com/jp/title/81088617

POSE

Netflixなどで見られる映画やテレビを、最近ではよくKとふたりで見ているのだけど、新宿2丁目のバー『Bridge』のマスターMに勧められていたアメリカのテレビ番組『POSE』を見始めたら、あまりにも素晴らしくて、毎回胸が熱くなり、涙が頬をつたう。

僕たちはまだ、4回目までしか行っていないのだけど、1980年代後半から90年代にかけてのアメリカにおけるLGBTコミュニティのありようを、とても丁寧に綴ったドラマになっている。

驚くべきは、その俳優たちの演技力の高さ。ゲイやトランスジェンダーが登場人物のメインなのだけど、その一人一人がとても個性的で輝いている。

当時のエイズが蔓延していく時代背景と、社会の底辺のように扱われていたLGBTQの姿をおった脚本は、涙無くして見ることはできない。ドラマの中で流れる音楽も、ほとんどすべてがその時代のヒット曲ばかりで、音楽の思い出と重なり盛り上げている。

僕とKは、晩ごはんの後に毎日1話だけ見るのを楽しみにしていて、できるならばこのテレビ番組が、終わらずにいつまでも続いていてほしいとさえ思っているのだ。

⭐️POSEhttps://www.netflix.com/jp/title/80241986