黒島へ。

黒い牛がいたるところに

仲本海岸

ウミガメやサメがいる黒島研究所

「黒島は、牛以外なんにもないところだよ」
石垣島のゲイバーではそう聞いていたのだけど、せっかく石垣島に来たのだから、まだ行ったことのない離島に行きたいと思い、黒島へ。
石垣島から一番近い離島は、有名な竹富島。船に乗れば15分とかからないし、美しいコンドイビーチがあるし、水牛が引く車もあるし、高級リゾートもあって、一番最初に訪れるにはいいところかもしれない。
船に乗って、だんだん黒島が近づいてきて驚いたことは、海の色がかき氷のブルーの色のように真っ青だったこと。バスクリンなのではないかと思うような鮮やかな青は、黒島の近くの海の特徴なのだそう。
黒島は、その竹富島から更にほんの少し離れた所で、石垣島からだと25分くらい。人口200人ほどの小さな島には、観光客はたくさん来なくて、それ故に、黒島ならではの静かな集落や海が残っているのがなんといっても魅力。
自転車で道を走っていると、島全体が牧場になっているようで、そこら中に黒い牛がいて、大きな木の木陰で休んでいたり、のんびりと草を食べていたりするし、ヤギもそこら中にいて、なんだか間の抜けたキャラクターのように泣いている。
この島で一番面白かったところは、『黒島研究所』というウミガメ研究所。一時は絶滅の危機に瀕していたウミガメも、また少しずつ数が増えているようで安心した。北東アジアでウミガメが散乱する場所は日本だけのようで、その海岸も美しい海岸に限られているようだ。研究所にはサメもいて、エサをあげることもできる。
黒島の中では仲本海岸というのが唯一の海岸のようで、とても穏やかな海なのになぜか遊泳禁止になっていて、それでも負けずにみんな海に入っていた。
珊瑚がたくさんあって、ところどころにルリスズメダイやベラなんかの鮮やかな魚たちがいる。
まさか、ここまでお店がないとは思わなくて、少量の飲み物しか持っていかなかったのだけど、島には1つ14時まで営業している麺類を出すお店があった。
それ以外は気の向いた時に営業するカフェと、お菓子なんかが売っている売店が1つ。港にレンタル自転車を貸してくれる店がカフェになっていて、お腹を空かせてそのカフェに駆け込んだのだった。
帰りの船で、また真っ青な海を見ながら思ったことは、この海と、東京の海が繋がっているということが信じられないということ。離島の海を見たら、どうして東京はあんなになってしまったのだろうかと、毎回毎回思わずにはいられなくなる。

沖縄ルネッサンス

仕事を終えて、那覇に着いたのは22:30。この夏最後の夏休みを過ごそうと、急遽沖縄行きを決めた。
明日の早朝便で石垣島に飛ぶ前に、那覇のゲイバー 『バナナカフェ』でいっぱい。
『バナナカフェ』は、毎年7月に『ルネッサンス』というイベントをやっていて、東京からGOGOを呼んだりして今年は400人を超える参加者がいたそうだ。
このイベントにいつも行きたいと思いながら今年も予定が合わなかったのだけど、来年こそはこの華やかなイベントに行きたいと思い、お店でアルバムを見ながら久しぶりのマスターと話をした。
マスター「最近は韓国からもお客さんがたくさん来てるんですよ」
僕「来年こそは参加しますね。金曜から来ればいいですかね?」
マスター「来年は、金曜の夜にクルーズが出来ないかと思ってるんです。土曜日は海でパーティーしてアフターもあって、そうそう、ノーパンスウェットナイトがすごい人気だから、ぜひ来てください」
僕「ノ……ノーパンスウェット…そこまではちょっと…でも一度行ってみたいかな…笑」
来年の7月は、那覇でノーパンスウエットナイト…ではなくて、ルネッサンスにぜひ来ることにしよう!
⭐️バナナカフェhttp://www.banana-cafe.jp/

そば 俺のだし GINZA5

湯葉はふんわり

出汁のたっぷり入った出汁巻き卵

和牛肉そば(巨大な量)

前は確か名前が『俺のそば』だったはずが、『俺のだし』に変わっていた。時間帯に関係なくいつも人が入っているGINZA5にあるこの店は、気軽に和食をつまみながら飲みたい時にちょうどいい。
湯葉豆腐はふんわりと柔らかく日本酒に合うし、出し巻き卵も出汁がしっかりと入ってぷるんぷるん。蒸し鶏ははじめて食べたけど、青山椒の辛みが効いていて、ちょっと中華っぽい刺激。こういう普通の湯葉や出汁巻き卵が食べられる店が、東京には実はそんなにない気がする。
お酒を飲みながらつまんだら、最後におそばが食べたい人は食べるのだけど、ここのおそばは量が半端なくて、1人前は大食い用。軽くふたりで食べるなら1人前で十分だし、少し多めに食べるふたりでも、1人前の大盛りにしておけば十分ふたり分はある。
蕎麦自体は、給食を思わせるような太めの蕎麦で、特筆すべきところはないが、最近流行のラー油を入れて食べるどこの国の蕎麦なのあかわからないガッツリ系の食べ物にする人が多い。
肉体労働者の集団は、ひとり1人前の大盛りの蕎麦を、がーって食べてすぐに出て行った。
⭐️そば 俺のだし GINZA5
050-5592-5223
東京都中央区銀座5-1 銀座ファイブ B1F
https://tabelog.com/tokyo/A1301/A130101/13166636/

さくらももこさん。

『ちびまる子ちゃん』は、Kのお気に入りのテレビ番組で、僕たちは夕食の後にふたりで『ちびまる子ちゃん』を観ている時が一番幸福に感じるひとときと言っていいかもしれない。
この『ちびまる子ちゃん』は、はじまった頃に僕は全然観ていなくて、どちらかというと見ないでバカにしていたような気がする。
でもKが僕の家にやってきて、しょっちゅう『ちびまる子ちゃん』をかけるので見てみたら、これが天才的によくできたお話だったのだ。
ひとりひとりのキャラクターがとてもよく考えられていて、運動が出来る子やお金持ちの子、底抜けにやさしい子もいるけど、卑怯な子がいたり、いつも人のことを疑ったり妬んだりしている子がいたり、斜に構えた子がいたり、胃痛持ちの子もいたり、鋭い笑いやウィットに富み見ていて飽きないのだ。
作者である『さくらももこ』さんが53歳という若さで乳がんで亡くなったニュースを見て、なんていう天才を亡くしてしまったんだろう・・・ととても残念に思ったのだ。
自分に近いキャラクターと自分の友人たちをもとに作られた作品ということだけど、あんなにすごい作品を世の中に遺した作者は、きっと素晴らしい人だったに違いないと思う。
ありきたりの言い方だけど、さくらももこさんがこの世界に遺した作品たちは、きっといつまでも我々の中で生き続けるのだろうと思う。そしてそんな風に、この世界に何か美しいものを遺したさくらももこさんのような人を、僕は同じ人間としてとてもうらやましく思うのだ。

風水。

随分前に兄が、長い間不眠症になってしまい、色々な薬を飲んだり、病院に行ったり、マッサージに行ったり、鍼に行ったりしたのに一向に治らず、体重が10キロ以上激減してしまい、久しぶりに会ってやせ細った兄を見た母が心配して、僕に電話を寄越すということがあった。
その後、たまに兄に電話をしていたのだけど、先日話したら急に声の調子がガラッと変わって明るくなっていたので、どうしたのかと聞くと、「風水の先生に来てもらったら、一発で治ったんだ」と言うのだ。
「何があったの?」と聞くと、「地縛霊がついていたみたいなんだよね・・・」と言うのだ。「地縛霊?それ、風水でなんとかなるの?」「うん。先生に地縛霊を払ってもらったんだ。そしたらその日からぐっすり眠れるようになって・・・」
話を聞くと、テレビにも出ていた有名な風水の先生で、インターナショナルスクールに通っていた子どもの友だちの親である議員さんに紹介されてもう16年くらい先生に見てもらっているとのこと。
好奇心から、「僕も見てもらいたいな」と言うと、数日経って先生から連絡があり、我が家に風水の鑑定に来ることになった。
先生「部屋の西側に黄色いものを置くと金運が上がるとか、そんなものは本当の風水ではありません。3次元を変えるためには、4次元の世界から変えていかないと・・・」
先生の話は面白くて、あっという間に4時間が過ぎた。家の周りを通っている気の流れの道を聞いたり、空間で停滞している場所の気を流したり、水を止めたり、僕にとって障害となっているものを先生が見てひとつひとつオーリングテストでチェックしてゆく。
家の壁にお札のようなものを貼ったり、電磁波の影響を受けないようにシールを貼ったり、正方形の白い箱の中に、様々な図形の書かれた紙を入れて、この日は終了。
幸い、変な霊はついていなかったようだけど、これから毎日の中で何か変化が訪れるのか、楽しみにしているところ。

マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー

新宿2丁目の『Bridge』のMに、「明日はマンマミーア観に行くんだ・・・」と言ったらすかさず、
「シェールが出て来て歌うところだけがいいよ」
と言われた映画『マンマ・ミーア!ヒア・ウィー・ゴー』は、そんなことまで言われてまで観ても、まあ楽しめた映画だった。
僕自身、最初の『マンマ・ミーア!』からして、「やばいに違いない!」と思って映画館で観なかったのだけど、先日Kとどこかに泊まった時に、部屋で時間があったのでDVDで観たのだった。メリル・ストリープが痛々しくて、「なんでこんな映画に出てしまったんだろう・・・」と思ったのを覚えている。
それなのにそれなのに、実際に新しい『マンマ・ミーア』が始まったら、どうであれ観ておきたくて、あまり気乗りしていないKを引き連れて映画館へ。
映画を一言で言うならば、『ダメなミュージカル映画の代表』だろうか。これは、『グレイテスト・ショーマン』にも当てはまる。歌が唐突に感じられて、尚且つベタなストーリー展開が簡単に読み取れてしまうもの。
でも、僕はどちらの映画も、席を立つことなく最後まで見届けることができたし、ところどころ楽しむことができたのだった。
僕の場合は、ギリシアの海や島の美しさに若い頃に行った思い出を重ねたり、「もしも全てを捨ててこんなに眺めのいい島で暮らしていたら、どんな人生なのだろう・・・」と夢想したり、アバの曲を楽しんだり、およそストーリーとは関係のないところで楽しんでいた。笑
この、BridgeのMも僕も映画としては取るに足らないものと思っていた『マンマミーア ヒア・ウィー・ゴー』を、帰ってきてアメリカの映画評『Rotten Tomatoes』を観たら映画業界の人たちから80点という高得点を叩き出していたのだ。何かの間違いかと疑ってしまったくらい驚いた。もしかして、僕たちの見方がおかしかったのかな?笑
⭐️マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴーhttp://www.mammamiamovie.jp/sp/

輝ける人生

名優イメルダ・スタウントンとティモシー・スポール

お姉さんのセリア・イムリーが素晴らしい

『ニューヨーク眺めのいい部屋売ります』の監督リチャード・ロンクレイン監督による新作『輝ける人生』は、35年間結婚生活で尽くしてきた60歳の主婦が、もう一度人生を探す旅だった。
映画の予告篇を何度も見ていたせいで、ストーリーもすべてわかっていたようなものなのだけど(最近の映画の予告って、短いシーンで繋いでストーリー全体がわかるようになっているものが多くいただけないですよね)、このオールドファッション的な老人のラブコメにところどころ笑い、しみじみと「そうだよなあ・・・」と頷き、楽しい時間を過ごすことができた。
これは多分、イギリスの役者たちそれぞれが素晴らしくイキイキとしていたからだろう。(オールドファッションなのは、映画全体の作りであって、ファッションにかんしてはとても素晴らしい)
主役のイメルダ・スタウントンのまさに絵に描いたような『おばちゃん』ぶりや、それを優しく時には強く突き放すお姉さん役のセリア・イムリーが素晴らしい。恋人役のティモシー・スポールも、心底ダメな感じのおじいさんを素晴らしい演技で見せてくれる。
この映画、作品として『ものすごくいい映画』というものではないのだけど、僕自身の年齢のせいか、役者たちの様々なセリフが胸に迫ってくるのだ。
スマホばかり気にしている妹に向かってお姉さんが言うセリフは、
「他の人の人生ばかり探すのではなく、あなた自身の人生を探しなさい」
SNSから遠ざかっている僕には、とてもよくわかる言葉だった。ストーリーも見え見えだし、すべてがオールドファッションだけど、観た後に勇気をもらえるような映画。
⭐️輝ける人生http://kagayakeru-jinsei.com/

籠。

カゴが好きで、自称『カゴ男子』というくらい家にはいくつものカゴがある。
その中でもいくつかお気に入りのカゴがあって、その中のひとつが写真のカゴで北欧のもの。北欧のカゴは、白樺で作られたカゴもいくつか持っていて、どれも素朴で趣がある。
自分でもなんでこんなにオリーブ少女のようにカゴが好きなのか理由はわからないのだけど、自然素材で手仕事で編まれたその温かみのある形に惹かれるのだと思う。
きっとカゴは、何千年も前から食器と同じように人類が用途によって作り、使い続けてきたものだと思うのだ。
そんなカゴを飾っておいて時々眺めるのもいいのだけど、僕は家の中や外出時になるべく使うようにしている。
写真のカゴは、洗濯物のハンガーや洗濯バサミを入れてリビングに出しっ放しにしてあるのだけど、自然素材の持つ温かみのせいか、部屋にあっても全然気にならないのだ。
旅行に行くと、カゴやさんがあると迷わず入ってみる。もう家に置けないくらいカゴは持っているのだけど、その地方によって作られ使われてきたカゴを見ているだけで楽しいのだ。

チャオ・カリー

会社の近くに、『チャオ・カリー』が入っている。
ここは昔、お店が新大久保店に時々行っていた店と同じ店だと思うのだけど、最初は『夢眠(ムーミン)』という名前だった。(登録の都合か途中から名前が変わったのだろうか?)
昼時は近くのサラリーマンで混雑するのは、ここの店のカレーが、野菜がたっぷり入って肉や卵などもバランスよく入っているからだろう。食べた後に、スッキリとしていいものを食べた食後感があるのだ。
ここのカレー屋さんには持ち帰りのパックが売っていて、5個買うと1つおまけについてくるので、僕はいつも5個買って帰るようにしている。
これまた帰ってから夕飯までに時間のない時に(こんな時がしょっちゅうなのです)、シャバシャバのルーと辛味を鍋に入れて温めて、家にある適当な残り野菜を軽く炒めて、最後にベーコンと卵をザックリ炒めて入れて、温かいご飯とともに別添えで食卓に出せばその日のご飯はバッチリ。
ルーはトロミのないものなので、なぜか食べた後に罪悪感がないのもうれしいところ。家に常備しておくと便利ですよ。
⭐️チャオ・カリーhttp://ciao-curry.com/index.html

白髪。

白髪が少し気になり始めたのは、45歳くらいからだろうか?
そしてここ数年で白髪は少しずつ存在感が増してきて、もみあげ周辺の毛が少し伸びると、白髪も目立つようになってきた。
今はまだそれほど気にならないので、染めたいとは思っていない。
髭も同じで、前は5日に一度くらい3ミリくらいの長めにシェーバーでカットしていたのを、今では3日に一度、1ミリでカットするようになってきたのは、白髪が目立つようになってきたから。
今のところ、人に白髪を特別に指摘されることはないのだけど、他人の顔を見ていて白髪があるとやはりとても老けた印象を与えるなあと気になっていた。
これは、自分が白髪を気にしているからであって、白髪など気にかけない若い人たちにはそれほど白髪は気にならないのかもしれない
そこで、もう10年以上一度も剃ったことなどなかった顔の髭を、剃ってみることにした。部分的に剃ることはあっても、全部剃るということをしばらくしていなかったのだ。
顔中の髭を剃った顔はなんだか新鮮で、気のせいか昔の自分のように若返って見えた。
これからはちょっと面倒だけど、2日に一度くらいの割合で髭を剃るのもいいかもしれないと、今までの習慣を一度変えてみることで新しい発見を見つけたのだ。