クレマチス。

予定していた『TOKYO RAINBOW WEEK 2014』の、『カラフル・ラン』が、雨のため中止になった。
『カラフル・ラン』は、為末 大さんと一緒に、思い思いのレインボーの服に身を包み、原宿の町中をみんなで走るというもの。
昨年走った時は雨が上がり、30人くらいが派手な格好をして走り抜ける様は、傍から見たらきっと、謎の宗教集団のように見えたかもしれない。
それでも本人たちはいたって楽しくて、身体中がワクワクしながら走っていたのを覚えている。
『Bar 緑』で行われた打ち上げが楽しくて、為末さんが屈託がなく話しやすい人だということがわかり、忘れられない一日になった。
その後も、何度か為末さんに会う機会があり、お話もさせていただいているけど、誰にでも普通に接する、素敵な人だということがわかった。
今回は雨で流れてしまったけど、次回また、開催されるようなので楽しみにしていよう!興味のある方は、こちら。http://www.goodagingyells.net/event/runtokyo2014.html
ベランダは、ローズマリーと水仙とチューリップの花が終わり、クレマチスの蕾が見え始め、いくつかバラが開きはじめた。
帰りがけに、この時期にピッタリのクレマチスの花を買って来た。
弱そうに見えるけど、小さな蕾もきちんと咲いて、実は逞しい花だ。
つる性で野趣があり、高貴な紫色の花は、いつまで見ていても飽きることがなく、美しい。

ブルネイで起こっていること。

「東南アジアの国『ブルネイ』が、同性愛行為に対する刑罰を、10年間の懲役刑から、石による撲殺での死刑へと改定」というニュースを知って唖然とした。イスラム教徒が67%を占める国であるがゆえのことなのだろうけれども、『石で撲殺する』というような残虐極まりない死刑とは・・・。
その憎しみはどこから湧き出てくるのだろうか?
イスラム教の教えに背くからだろうか?
自分とは違うセクシャリティを認められないとしても、
人間を死刑にするという考えはどこから来るのだろう?
ただ、その人が持って生まれたセクシャリティで生きるだけで死刑にされるというニュースは、たとえ遠く離れた東南アジアの国のこととはいえ、とても人ごとではすまされない。
この人権侵害に対して、ファッション業界がブルネイ国王の経営する系列ホテルをボイコットする動きが起こっている。
世界の片隅で僕らのような同性愛者に対して起こっている現実を知り、個人の力ではすぐに何も出来ないにしても、これからどうなってゆくのかしっかりと見届けないといけないと思う。
★ブルネイが同性愛行為を死刑に。http://fashionpost.jp/archives/25903

イタリア映画祭2014

先週末からはじまったイタリア映画祭http://www.asahi.com/italia/2014/。合計6本の映画を観ることが出来た。(本当はあと4本チケットを買っていたのだけど、レインボーウイークで結局行くことが出来なかった)
フランス映画祭と違ってイタリア映画祭の映画は日本で公開されない映画がほとんどで、しかも圧倒的に映画のレベルが高いのでいつも楽しみにしている。
『マフィアは夏にしか殺らない』
『存在しない南』
『南部のささやかな商売』
『初雪』
『多様な目』
『いつか行くべき時が来る』
最近のイタリア映画祭の作品は、移民問題を扱ったものや、景気の悪さを反映したもの、そしてマフィア絡みのものがいつも出品されるようだ。映画はいつも、その国の現在の問題を映していると言ってもいいかもしれない。
『多様な目』は、チェリスト、彫刻家、音楽の先生、電話オペレーター、情報機関…様々な職業の人たちの暮らしが映し出されるドキュメンタリーだったのだけど、登場人物は皆、目が全く見えない人たちだった。
彼らは全盲であるにも関わらず、スキーをしたり、ヨットに乗ったり、彫刻を作ったり、チェロを弾いたり、野球をしたり、アーチェリーをしたりするのだ。
アーチェリーをする女性は、電車で降りる時に見ず知らずの人に、「かわいそう…」とつぶやかれた時に、「誰のどこがかわいそうなの?私はあなたよりも有能かもしれないし、幸せかもしれませんよ。」と答えたと言う。
障害をきちんと受け止めて、更に自分の力で前へ進みでようと生きる姿に胸が熱くなった。
『いつか行くべき時が来る』は、映画らしい作品だった。
30歳の女の子が主人公なのだけど、流産か何かで子どもを失い、子どもを産めない身体になってしまい夫に捨てられ、単身でアマゾンの村に教会のボランティアで住み込んでいる。
父親は他界していて心配している母親には、年老いたお婆さんもいる。
個人の抱える深い苦しみや痛みと、ブラジルの抱える貧困の悩みを重ね合わせ、人生や神について考えさせられる映画だった。
映画が終わった後に監督が、「悩みや苦しみを抱えている時は、どこかに旅行に行ったらいい。大自然や人と会うことによって、人はまた変わってゆくことが出来るから」と言っていた。
日本の映画のように、テレビタレントなどに頼らない。脚本がしっかりと練られて、きちんと演技の出来る俳優たちがいる。言葉ですべてを説明することなく、映像で観る人に想像させるような、映画らしい映画を作り続けているイタリアを、改めてすごい国だと思える映画祭だった。

東京レインボープライド(パレード)

東京では確か、アジアで一番はじめにパレードが行われ、その第二回目から僕は歩いているのだけど、途中なくなったり、二つに分かれたり、やると言ってやらなくなったり、代表が降りて中止になったり、日本のパレードを存続していくことはなんて難しいのだろう?と思っていた。そんな紆余曲折もあり、今や、東京のパレードはとっくの昔に台湾パレードに規模で抜かれ、今は台湾のパレードの1/20くらいだろうか。
それでも、好天に恵まれたパレード会場には人が溢れ、外国人や様々なセクシャリティの人でごった返していた。昔は、ゲイばかりが目立っていたけど、今や多様なセクシャリティの人たちが目に付くようになったのは素晴らしいことだ。
今回は、パレードというものを、原宿の横断歩道の上から俯瞰で見たいと思いすべての団体を見届けた。今までの中では人数も多かったけど、感想としては、やはり、自己満足で終わってしまっているかもしれないな…と思ってしまった。
そもそも東京でゲイパレードが必要なのか?という問題はあるにせよ、やるからには一般の人たちに、いったいどういう団体で、何を伝えたいのかということがわからないと、ただのデモ行進に過ぎないのだと思う。
昔は僕は、パレードは、歩くことに意味があると思っていた。もちろん、歩くことは自分がゲイだとカミングアウトするようなことだから意味はあるのだ。でも結局、周りの人に伝わらなかったら、ただのデモ行進としてしか見てもらえないのだと今は思う。
自分たちが正しいことをしていれば周りの人にわかってもらえると思ったら大間違いだろう。
僕の後ろで偶然通りかかった人たちは、「何なの?この変な格好の人たち?」「なんか気持ち悪い団体だね…」などという感想が聞かれた。
ただ歩くだけではなくて、大きく書かれた団体名や文字のメッセージ、そして伝えたい言葉が聞こえることはとても大事なことだろう。
来年に向けての課題は、主催者やパレード参加者たちが客観的になること。そして、ただ歩くというだけではなく、より正確に伝えるということを考えた方がいいかもしれない。
東京レインボープライド、おめでとうございます。

『TOKYO RINBOW WEEK 2014』はじまりました。

good aging yells のパーティーで。

Pink Dot Jungleのパーティーで着るつもりが…

朝からイタリア映画祭に行って一本映画を見て、そのついでにピンク色のハーパンを購入。慌てて家に戻り、直ぐに着替えて『good aging yells』の4週年パーティーへ。
妹的存在のGが始めた『good aging yells』も、どんな団体になるのだろう…なんて思った立ち上がりから4年も経ったのだ。
次々に新しいプロジェクトに挑戦しているし、メンバーたちがより多様なセクシャリティによって構成されるようになったようだ。彼らの4年間に乾杯するとともに、これからの発展を願い祝った。
その後、17:30から『町コン』みたいな企画があり、神宮前二丁目のいくつかの店を飲み歩いてスタンプをもらうという企画があった。
友人たちと昼間から楽しくて酒を飲み過ぎてしまい、家に帰って、ほんのちょっと仮眠…のつもりが、ハッと目が覚めたら、夜中の12時を過ぎていた。
TRWの公式オープニングパーティーが渋谷のクラブであって、そのためにピンク色のハーパンを買ったのに、起き上がる気力も起きず、そのままベッドで意識を失ってしまった。
後ほど、『ピンクドットのパーティーで会おう!』なんてみんなに言っていたのに、結局起きたのは朝の6時だった…_| ̄|○
この場を借りて、ごめんなさい。
これから、パレード会場に顔出して来ます!

パンフレットの回収。

2丁目中に配布された『TOKYO RAINBOW WEEK 2014』の公式パンフレット(これは僕がデザインしたものではない)に印刷ミスが見つかり、一度回収せざるをえないことになった。
僕の弟と妹のような代表のFとGがやるというので、僕も少しでも力になれたらと回収を手伝った。
30軒の店を、一軒一軒訪ね歩いてドアを開けて、事の次第を説明してパンフレットを回収するのだけど、行ったことのない店を開けるのはなんだか緊張するものだ。
褌をしめている店、早い時間なのにカウンターが満席の店、誰もお客さんがいない店、女装の店、観光バー…中にはタイプの子が飲んでいる店を見つけて、そのままそこでお酒を飲みたい気分に駆られたり。
一番面白かったことは、僕が店のドアを開けると、店の人はまずはじめに『いらっしゃいませ〜♪』とうれしそうに声をかける。
でも僕が、パンフレットを回収しに来たことを告げると、お店の人の態度が明らかに変わるのがわかるのだ。
「な〜んだ…あんた客じゃないのね…」
「その辺にあるから持ってって!」とぶっきらぼうにいう人もいれば、丁寧に持って来てくれて「これでいいですか?」と聞いてくれる人もいる。
その人とはほんの一瞬しか会わないし、話す言葉もほんの少しだけど、お客じゃない人(自分に直接的なお金を払わない人)に対してどのように接するかによって、その人となりがなんとなく感じられることがわかる。
人の態度は言葉だけでなく、波動のようなもので全体から伝わって来るのだろう。
僕のような人は、本当は裏を返せばいつだってお客にも変わる立場なのだけど、「もう一度この店に客として来てもいいかな…」と思った店は、30軒のうち、2軒くらいしかなかった。
沢山パンフレットを回収して、いつものBridgeにぐったりして戻ると、
「パンフレット回収に来るのがTだとわかっていたら、お店のママがみんなパンフレット持って立って待ってたんじゃないの?怖いから…」などと言われ、みんなに笑われた。

はじまります。『TOKYO RAINBOW WEEK 2014』

原宿のGAPのロゴと店頭が虹色に染まってる!
今週の火曜日から始まった、GAP原宿店のレインボーフラッグは、GAPが創立以来掲げて来た、個性と多様性を尊重し、公正、尊厳、敬意を持って人に接するという企業姿勢の現れであり、『TOKYO RAINBOW WEEK 2014』への応援である。
『TOKYO RAINBOW WEEK 2014』が、今回更にスポンサーが増えて、拡大していっているのは、僕の妹的存在のGの枕営業だという噂も流れているけど、これは、彼の友人でもあり、僕も知っているRが、自分の会社に掛け合ってくれて実現したことだ。
どんな形であれ、今回の運動がより多くのLGBTを含めた周りの人たちに伝わるということはとてもありがたいことだと思う。
今回のGAPのロゴは、GAP内の日本人のアートディレクターがデザインしたらしいのだけど、このロゴは今後、世界中のGAPにおいて、LGBTへの応援のシンボルとして使われることになったそうだ。
★GAP

https://gapjp.tumblr.com/post/81664072976/gap-meets-tokyo-rainbow-week-2014


http://www.2chopo.com/article/739/

パンドラの約束

先週末から2週間限定でシネマライズで始まった映画『パンドラの約束』は、驚きのドキュメンタリーだった。
それは、この映画ではなんと、今までずっと反原発主義だった環境運動家や化学者や作家が、様々な問題を知っていく中で、原発推進派になっていった様を伝えていたからだ。
原発のこととなると、僕も含めてあまりよくわからないけど本能的に怖いから反対と言う人が多いのではないだろうか?
癌になるから…奇形児が生まれるから…チェルノブイリや福島での被害…廃炉の問題…でもこれらも、得体が知れないから恐ろしいのであって、きちんとしたデータを見ることが重要なのかもしれない。反原発主義の人々が決まって感情的になっていることが一番の問題点だとこの映画では言っている。
僕の周りの友人たちは、ほとんどが『反原発』だ。でも、本当に原発の問題点と良い点、他のエネルギーの問題点と良い点をきちんと話すことが出来る人は少ないと思う。
原発や放射線に関する情報は、ネット上でむやみに溢れているし、それぞれの思惑が絡んだ不正確な情報も錯綜しているため、正確な情報を手に入れることはもはや難しいに違いない。
一番大切なことは、地球がこれからも美しい状態で存在していくために、今の時代でどのエネルギーを選ぶことがベストなのかということだろう。
原発反対であるにせよ、原発推進であるにせよ、この映画の論理を聞くことは、さらにもっと自分の中の考えを掘り下げ確かめる指針になるかもしれない。
★パンドラの約束http://www.pandoraspromise.jp/

世界の果ての通学路

『世界の果ての通学路』は、4つの国の子どもたちが、ある朝、学校へ行くまでの話だ。
ただ、それだけの話なのに、笑いがこぼれ、目が潤むのはどうしてだろうか・・・。
この作品は、ナショナル・ジオグラフィックやBBCなどのドキュメンタリーテレビを手がけて来たパスカル・プリッソン監督による2作目の作品。世界中から地理的に特殊な学校を選び、ケニア、モロッコ、アルゼンチン、インドという4つの国の辺境に暮らす子どもたちが選ばれた。
それぞれの子どもを12日間ずつじっくりと時間をかけて撮影した後、巧妙に編集された作品は、リアリティがあり、観ているうちにそれぞれの暮らしている環境に引き込まれることになる。
4つの国の子どもたちは、それぞれが置かれた環境でそれぞれの問題を抱えて生きている。
ひたすら学校へ向かう子どもたちの姿は、彼らの生きざまをこれ以上ないくらいにしっかりと映し出している。
まるで、宝石のようなドキュメンタリー映画だ。
★世界の果ての通学路
http://www.sekai-tsugakuro.com

たんぱく質。

僕のジムのトレーナーはレスリングの日本代表だった人。あまりにも身体が大きいので、周りからは『ハルク』と呼ばれている。
当たり前のことだけど、毎日の食事によって僕たちの身体は出来上がっている。ハルクはいつも僕に、「食事はきちんと摂られてますか?何をどんな時間に食べましたか?」としつこいくらいに聞いてくる。
パーソナルトレーナーにとって、僕の身体の管理は、自分の仕事の一つのように感じているらしい。ちなみに、僕の身体自体が、彼の作品ということになる。(ごめんなさい)
毎日の生活の中で、今の身体をきちんと維持してゆくためには、たんぱく質が欠かせない。そしてそれは、その人の身体の大きさにもよるのだけど、かなりの量が必要なのだ。
僕のジムで言われている1日に必要なたんぱく質の量は、大まかに言うと、『体重の2倍のグラム数』。つまり、体重72キロの僕は、72×2=144g のたんぱく質が必要ということだ。(ちなみに、これは肉144gではなくて、肉の中に含まれるたんぱく質144gということ)
その量を摂取しないと、たとえ身体を動かさず寝ていたとしても、身体を維持してゆくために自分の身体の中にある筋肉を食べ始める。
144gのたんぱく質を摂ることは、実はかなり難しい。たとえば、良質なたんぱく質と言われている1本のささみ約50gの中には、12gのたんぱく質がある。ということは、僕の体重ならば、1日に12本のささみが必要ということになる。(これはすべてたんぱく質をささみで摂った場合)
そして、理想的には食事は1日3回ではなくて、3時間ごとに6回摂るのが望ましいと言われている。1回の食事で撮れるたんぱく質は、そんなに多くはなくて、しかも3時間くらいで分解が進み吸収されるので次のたんぱく質が必要ということらしい。
ハルクは、僕が食事を生き甲斐にしていることも知っているし、毎日お酒を飲むことも知っている。
ハルクの『作品』は、気分屋でわがままなので、なかなか思ったように仕上がらないのだ。