パンフレットの回収。

2丁目中に配布された『TOKYO RAINBOW WEEK 2014』の公式パンフレット(これは僕がデザインしたものではない)に印刷ミスが見つかり、一度回収せざるをえないことになった。
僕の弟と妹のような代表のFとGがやるというので、僕も少しでも力になれたらと回収を手伝った。
30軒の店を、一軒一軒訪ね歩いてドアを開けて、事の次第を説明してパンフレットを回収するのだけど、行ったことのない店を開けるのはなんだか緊張するものだ。
褌をしめている店、早い時間なのにカウンターが満席の店、誰もお客さんがいない店、女装の店、観光バー…中にはタイプの子が飲んでいる店を見つけて、そのままそこでお酒を飲みたい気分に駆られたり。
一番面白かったことは、僕が店のドアを開けると、店の人はまずはじめに『いらっしゃいませ〜♪』とうれしそうに声をかける。
でも僕が、パンフレットを回収しに来たことを告げると、お店の人の態度が明らかに変わるのがわかるのだ。
「な〜んだ…あんた客じゃないのね…」
「その辺にあるから持ってって!」とぶっきらぼうにいう人もいれば、丁寧に持って来てくれて「これでいいですか?」と聞いてくれる人もいる。
その人とはほんの一瞬しか会わないし、話す言葉もほんの少しだけど、お客じゃない人(自分に直接的なお金を払わない人)に対してどのように接するかによって、その人となりがなんとなく感じられることがわかる。
人の態度は言葉だけでなく、波動のようなもので全体から伝わって来るのだろう。
僕のような人は、本当は裏を返せばいつだってお客にも変わる立場なのだけど、「もう一度この店に客として来てもいいかな…」と思った店は、30軒のうち、2軒くらいしかなかった。
沢山パンフレットを回収して、いつものBridgeにぐったりして戻ると、
「パンフレット回収に来るのがTだとわかっていたら、お店のママがみんなパンフレット持って立って待ってたんじゃないの?怖いから…」などと言われ、みんなに笑われた。
カテゴリーLGBT

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