ハロウィーンは二丁目で。

ハロウィーンの日に、久しぶりに二丁目に行った。
こんなに人が沢山いる二丁目なんて見たことない…っていうくらい、凄い人(というか化け物)だらけだったのです。
ハロウィーンが元々なんのお祭りなのか、なんで化け物じみた仮装をするのか、何度聞いても理解出来ないのだけど、日本にこんなにハロウィーンが浸透してきているとは知らなかった。
沢山のゾンビや化け物と写真を撮ったのだけど、この人が一番怖かった…。
それにしても二丁目って、日常がすでに化け物だらけだから、普通のお化けだと全然馴染んで目立たないということが判明しました。

ティム・クックの勇気。

午後Facebookに、AppleのCEOであるティム・クックがとうとうカミングアウトしたというニュースが流れた。
それは多くの友人の心を掴んだようで何人もが一斉に上げていたのだけど、ニュースになると、とかく”I AM PROUD TO BE GAY” のところばかりが強調されていたので、どういうことなのかと思い寄稿文をじっくりと読んでみた。
(ティム・クックの寄稿以下抜粋)
私が子どもの頃に比べ、世界は大きく変わった。米国は結婚平等法(同性愛カップルの結婚を合法とする法律)の時代へと進んでいる。皆に知られている人が勇敢にカムアウトしてきたことが、人々の見方を変え、われわれの文化をもっと寛容なものにするのに役立った。それでも、今でも多くの州には性的指向だけを理由に従業員を解雇することを認める法律がある。ゲイだという理由で大家から立ち退きを迫られたり、病気のパートナーを訪ねることや遺産の相続を妨げられたりするような場所もたくさんある。数えきれないほどの人々が、特に子供たちが、性的指向のために毎日恐怖や虐待に直面している。
もしアップルのCEOがゲイだという話を聞くことによって、自分自身を受け入れることに苦労している人が助けられ、孤独を感じている人が慰められるなら、私のプライバシーを犠牲にする価値があると考えた。
★ティム・クックCEOの寄稿。http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NE956V6KLVRB01.html
ティム・クックのカミングアウトを、僕はとても勇気のあることだ思う。「アメリカだから出来たんだよ」「CEOだから出来たんだよ」「Appleという寛容な会社だから…」彼のしたことに対する様々な感想や言い訳は思いつく。でも僕は、彼の勇気を心から讃えたいと思う。
僕は、僕の周りで、人前に出て活躍している弟や妹や友人たちのようなアクティビストではない。LGBTの平等や権利を求めて戦うことに、アドレナリンが出る性格でもないということはハッキリわかっている。
ただ一つ僕が願うことは(憚られるのだけれども)偶然にもティム・クックと同じことだった。この世界において、ゲイであったり、ビアンやトランスであったりすることによって、いじめられたり、暴力を振るわれたり、悩んだ末に自傷行為に及んだり、自殺したり、就職出来なかったり、解雇されたり…そんなこと一切をなくしたいと思うだけだ。
そのために、自分が何かの役に立てればいいなあと思いながら、『TOKYO RAINBIW PRIDE』のアートディレクションなどをお手伝いさせていただいている。

風邪気味の時のクリームシチュー。

台北から帰国した夜、日本の寒さに身震いした。なんとなく身体が重く寒気がするのは、もしかしたら風邪のひき始めかもしれない。
そんな日は早めに帰って、野菜をふんだんに入れたクリームシチューはどうだろうか?(前にもクリームシチューのレシピを上げてるのですが…)
僕の母は、クリームシチュー好きな僕と、カレー好きな兄のために、いつもクリームシチューとカレーを一緒に作ってくれていた。途中まで同じに作れることが大人になってわかった。
★クリームシチュー
<材料>
鶏モモ肉2枚600gくらい、玉ねぎ1、ジャガイモ2、人参1、カブ2、ブロッコリー半分、カリフラワー半分、マッシュルーム1パック
チキンスープ1リットル(ビニールパックされたものを薄めて使うと美味しい)、牛乳200ml、バター50g、小麦粉(強力粉)大さじ3、塩、胡椒、(生クリーム少し)
<作り方>
1.鶏モモ肉を食べやすく切って塩を振って下味をつけて30分置く。
2.玉ねぎは粗めのみじん切り、ジャガイモは皮を剥いて乱切りにして水につける。人参は皮を剥いて乱切り。カブは皮を剥かずに6等分。ブロッコリー、カリフラワーは食べやすく切る。マッシュルームは、2等分か4等分。
3.大きな鍋にバター10gを溶かし、その鶏肉を皮目から焼く。うっすら色づけばよい。バットにあげて置く。
4.鍋に玉ねぎを入れて透き通るまで炒める。そこへジャガイモ、人参を入れて軽く炒めて、鶏肉を戻し入れ、チキンスープを注ぐ。沸騰したら弱火にしてそのまま15分。
5.別の鍋に残りのバター40gを溶かし、小麦粉を入れて炒める。そこへ牛乳を加えて全体をムラなく溶かす。
6.4の鍋が15分経った後、カブとマッシュルームとカリフラワーを入れて5分煮る。
7.残りのブロッコリーを、今回食べれる分だけ入れて3分くらい火を通す。
8.5のホワイトソースを加えて、全体を混ぜ合わせる。塩で味を整えて器によそったら、胡椒を上からひく。あれば生クリームをひと回し。
※野菜はあくまでも目安で、ブロッコリーやカリフラワーがなくてもアスパラやインゲンでも構わない。ホワイトソースは、ゆるめが好きならば後から牛乳を足せばよい。

globetrotter

今では珍しい26インチの車輪付き。

旅行鞄は、長いことグローブトロッターを愛用している。物によってはかれこれ20年になるだろうか。
1897年創業のグローブトロッターはイギリスのブランドで、ヴァルカンファイバーという紙を幾重にも重ねて強度を持たせたハンドメイドの鞄だ。軽量で、それでいて紙なのに頑丈な鞄は、経年して旅行を繰り返すごとにその傷が味わいに変わってゆく。
途中、リモワを買ってみたこともあるけど、イタリア旅行を繰り返すうちに凹んだり、金属質の冷やっとした触感が好きになれず、結局気がつくとグローブトロッターを揃えることになった。
小さなビジネスで使えるサイズから、世界一周出来そうな大きなものまで、結局7個のグローブトロッターをマトリョシカのように持つことに。
globetrotter の意味は、『地球を闊歩する人』。昔は、地球を闊歩していたと思うけど、最近はなかなか世界中を歩くことが少なくなってしまった。
それでも、たまに行く海外旅行で、バゲージドロップをする時も、ターンテーブルを回って出てくる時も、ふと見る自分の旅行鞄が、他の誰のものよりも素敵に見えるから不思議だ。

台湾の友達。

欣葉の有名な杏仁豆腐。弾力がある。

今回、台湾人の友人Elに、妹的存在のGからホテルが安くなるので予約を頼んでいたのだけど、「チェックインはすべて済ませてあるので、フロントで鍵を貰えばいいから…」と言われていたのだけど、驚いたことに支払いまでしてあって、現金をそんなに持って来なかったのでどうしようか?と聞くと、また日本に行ったときでいいとのこと…(ありえない)
6年来の友人のKeは、とてもやさしく繊細な人。しょっちゅう日本にも遊びに来ていたのだけど、鬱病を患っていて2年くらい会うことが出来なかった。久しぶりに西門町のバーで会うことが出来た。しばらく自信を失ってしまっていたのだけど、今は随分回復して元気になっている顔を見ることが出来た。
MEN’S UNOという台湾や香港では有名なファッション誌の副編集長をやっているJuは、社交的なおばちゃんみたいな性格で、東京にもしょっちゅう訪れる。僕に会うたびに、忙しい仕事のこと、人生のことを沢山話してくれる。今回、僕の恋人に会って、一番喜んでくれたのはJuかもしれない。「あなたがこんなに笑顔に溢れているのは彼のおかげ!もっと台湾に一緒にいらっしゃい!」とおせっかいをやいていた。
Alは、Keと同じ53歳。昔恋人を病気で亡くしている。Ke自身も癌を患い、年を重ねてゆく不安も抱えていて話してくれる。持ち前の楽天的なおばさん気質で周りを和ませてくれるし、僕の恋人のKを気に入ったようで、ずっと絡んでいた。
CalとWayは、金曜日にずっと僕が来ることを、Goldfishというゲイバーで待っていてくれたのだけど、Kの飛行機の遅延があり、今回は会うことが叶わなかった。それでも滞在中に何度も連絡をくれて、心配してくれていた。
Odは、台湾大学を出てトヨタに勤めたのちに辞めて、今は恋人の仕事のある北京に住んでいる。毎年このパレードの時期に僕が台湾に来るのを楽しみにしてくれているのだけど、今回は土壇場にインフルエンザになり会えなかったが、僕の恋人が見たいと言って聞かなかった。
台湾に行き始めて6年。毎年毎年様々な台湾人に出会い、交流を深めてきた。彼らは日本が大好きなので、日本に遊びに来て会うこともあるし、しょっちゅう何かにつけメッセージが送られてくる。
一口に台湾人と言っても、みな個性があって違うのだけど、親しみやすくハートの温かい人情味に溢れた人が多いように思う。一度友達になると、様々な局面で僕のことを心配してくれるし、自分の心配事もとつとつと語ってくれる。
僕が繰り返し台湾を訪れたくなるのは、陽だまりのように温かい彼らが台湾にいるからなのだ。

ふたりの宝物。

度小月の担仔麺

欣葉の名物蟹ご飯

太和殿の火鍋

足裏のマッサージに、「痛い!」と声をあげる。
トリュフ入りの小籠包と、蟹味噌入りの小籠包を食べ比べてみる。
火鍋の辛さに驚き、鴨の血を固めた食べ物を恐る恐る食べてみる。
臭豆腐の匂いに顔を歪めながら、無理やり食べさせられる。
浴衣をはじめて着て下駄を履き、食事会やゲイバーをはしごしてみんなに褒められる。
パレードで沢山の写真を撮られる。
朝までくだらない話をしながら、日本人や台湾人の友達と馬鹿騒ぎをする…
ふたりではじめて行った台湾旅行は、Kにとってもはじめてのことだらけで、忘れられない旅行になったようだ。
Kがはじめてのことを経験するのを見ていると、僕も自然と幸せな気持ちになった。
旅行でふたり一緒に体験することは、そのままふたりの宝物になってゆく。

パレードの醍醐味。

女装に「BORN THIS WAY」を持たせた…

いつまでも続く虹色の旗…沿道には笑顔が溢れ、胸は膨れ上がったまま、2時間半という道のりを歩き続けた。
今年の台湾パレードは70000人とも言われ、総統府から始まる目抜き通りを、虹色の旗が埋め尽くした。
今回のパレードは、フロートにドラァグクイーンやGOGOが立ったことで盛り上がりを極め、昨年にも増して一体感が感じられた。
僕が、パレードで本当にいいなあ…と思うことは、一緒に歩く仲間たちが、本当に幸せそうな顔をしていること。
そして、沿道で手を振る人たちが、同じ格好をしているカップルや年の差カップルなど様々な人たちがいて、仲良く手を繋いでいたり、自然にキスをしていたり、幸福そうに見えること。
そんな愛し合うふたりの姿を見ているだけで、こちらまで勇気をもらえる気がする。
いつの日か、「ゲイパレード?なにそれ?」と言われるような時代になったらいいなあと思う。
男同士であれ女同士であれ、愛し合うふたりが、町中でも自然に手を繋いだり、腰に手を回したり、キスをしている世の中になったらいいなあ。

突然のトラブル。

台北の桃園空港には、40分遅れの17:40に着いた。
今回、海外旅行がほぼはじめてのKは、桃園空港からホテルまで、「英語もわからないし、どうやって行ったらいいのかわからない…」と言うので、福岡からのKの便に対して、僕の便は成田から一番近いものにしていた。2時間半僕が空港で待てば、Kに会えるという算段…。
Kの到着は19:20なのに、僕が桃園空港に着いても飛行機に乗ったままのKから、いっこうに飛ぶ気配がないとLINEが来た。飛行機の情報にも、遅延と書かれたまま到着時間が全く出ない。
そうこうしている内に、飛行機に乗ったまま1時間半が経過、エンジントラブルということで飛行機を降ろされる羽目になった。
状況の説明もろくにないまま飛行機で待たされ、今度は飛ばないかもとアナウンスがあり、Kの不安は膨れ上がり、もう台湾には行けないかもしれないと諦めかけた頃、4時間遅れで飛行機が飛ぶことになった。
飛行機が到着したのは、23:10。混雑した入国審査を抜けてKが出てきたのは0時だった。
僕が空港の到着ロビーのベンチで待ち続けたのは、およそ6時間半…。
僕は、Kを待ち続ける間、「こんな突然の予期せぬトラブルの時、人はいったいどうするのだろうか?」と考えていた。
一度飛行機を降ろされた時に、ホテルに行っていたら色々なことが出来たかもしれない。6時間半あったら、台北で友達にも会えたかもしれないし、マッサージをして美味しい夕食だって食べることが出来ただろう…。
それでもKを待ち続けてよかった。入国審査を抜けてKが出口で僕を見つけた時、疲れ果てた顔の中にも、確かな安堵感があったのだから。

You are beautiful

先日の大阪パレードで痛感したことは、『ただ歩く』では、なかなか伝わらないということだった。
そこで、週末の『Taiwan LGBT Pride 2014』に向けて、メッセージのあるボードを作りたい!」とずっと前から言っていたのに、みんな忙しいのか(面倒くさいと思っているのか)、僕の言うことを無視しているので、たまりかねて勝手に作ることにした(笑)。
昨年は、『come to Tokyo!』『enjoy together!』という、かけ声だけのものだったのだけど、同じことをまたやるというのもどうかと思い、もう一歩踏み込んだものにした。
★ALL LOVE IS EQUAL
これは僕がとても好きな言葉で、性別やセクシャリティや人種がどうであれ、血のつながりがどうであれ、すべての愛は、みんなおんなじだという言葉。
★BORN THIS WAY
先日、友人がFBで揚げていた言葉に『homosexual is not choice, homophobia is choice』というのがあって、深く頷いてしまったのだけど、セクシャルマイノリティで生まれてきたことは、僕たちの選択ではないし、本来ならば、それだけで意味も無く嫌われたり憎まれたりする筋合いはないのだ。女装とかがこのボードを持ったらいいかなあ・・・と。
★You are beautiful
ああ、これが一番好きな言葉。すべての人は、生まれながら、そのままの姿で美しい。
★ENJOY DIFFERENCE!
これは、妹的存在のGの出した言葉。differenceを使って、何かポジティブな言葉を作りたかったのですが、なかなか短く言えずこれに落ち着いた。本当は、『さまざまな違いが、世界を面白くしている』的な言葉を作りたかった。
★Thank you my family & friends!
これもGの言葉。自分の家族やアライを含む友人たちに対する感謝の気持ち。
このボードを掲げながら、台北のパレードを歩いてきます!いざ!

Swedish Beauty for Spice of Life

冷たい雨の帰り道、急に寒くなったなあ・・・と思いながら、家に着いて、冷蔵庫からブリーチーズを出して赤ワインをそそぐ・・・。
こんな日に、家に大型犬がいて、恋人がいて、暖炉があれば言うことないのになあ・・・
と思いながらこのアルバムを。『Swedish Beauty for Spice of Life』は、橋本徹さんの『アプレミディ』から出ている、スウェーデンジャズの女性ヴォーカルを集めたもの。
不思議なことにこのアルバム、寒くなってくると聴きたくなる何かがある。それは、スウェーデンのどこまでも透き通った女性ヴォーカルがそう思わせるのか、アルバムの終わりの頃のスウェーデン語の音の心地よさなのか、はたまた、熟女のしわがれた『what a difference a day made』なのかはわからない。
何十回となく料理を作りながら、本を読みながら、ソファでワインを飲みながら聴いていても飽きることはなく、寒い夜に心地よい人のぬくもりを感じさせるこのアルバムを、この冬もまた、何度となく聴くことになりそうだ。
★http://spiceoflife.shop-pro.jp/?pid=25836694