いちじく。

(アイフォンが、画面に触っても反応しなくなり困っている。買い替えないといけないのだろうけど、間も無くiPhone8が出るようなので、辛抱しつつしょっちゅう再起動をして凌いでいる。時々かかってきた電話さえも画面が反応できないので取れないこともあり、掛け直さなくてはいけなくて本当に困っている。このブログは、ほとんどすべてアイフォンで書いているため、アイフォンが使えないと滞ってしまう)
「ただしくん、いちじくが色づいてきたよ」
洗濯物を干していたKが僕を呼んだ。
どうやらベランダのいちじくが綺麗な色に熟してきたようだ。
今年はジューンベリーが沢山なり、あっという間に鳥に食べられ、レモンが8個なり、先日手に入れたブルーベリーも実の色が変化してきて、いちじくも沢山の実を結んだ。
いちじくは、お店で売っているような大きなものではないけど、果樹を育てることは、実が少しずつ大きくなってゆく過程を見守る楽しさが日々感じられるものだ。
Kはきっと、早く食べたいと思いながら、いつも見守っているのだろう。
果樹は、動いてゆく季節を、そっと僕たちに教えてくれている。

USVA

キッチンタオル

バスタオル

僕のリネンの話は、「またか!」と思われるかもしれないけど、シーツも、デュヴェカバーも、ピローケースも、パジャマも、20年以上昔からリネン100%を愛用している。
それはなぜかというと、気持ちのよい手触りと、速乾性に優れているから。
リネンのタオルを使ったことがあるだろうか?
グラスや漆器、食器を拭いてかけておくと、あっという間に乾いてくれるのだ。
使いはじめは、「なにこれ?」と思うようなちょっとゴワッとした感じで、「あんまり吸い取らないかも・・・」と思うのだけど、それは洗っていないからであって、洗って何度も使っていくうちに、もう手放せないようなくたっとした触感に変わり、驚くほど水分を吸収してくれるようになる。
リネンを使ったら、もはやコットンには戻れないと言うのが本音だろうか。
先日、ここにもご紹介した外苑前の素敵な雑貨屋さん『doinel(ドワネル)』で、『USVA』というシリーズのリネンを買った。
グレーがかった色合いに惹かれて、キッチン用と少し大きめのバスタオルサイズのものを。
『USVA』はフィンランド製で、使いはじめからリネン特有のさらりとした触感があり、きちんと水分を吸い取ってくれるウオッシュドリネン。ヨーロッパの厳しい審査の上認証される『Masters of Linen』の称号を与えられている。
小さなキッチンタオルでさえも、全身を拭けるくらいの吸水力に驚かされ、先週末の鹿児島では、小さくたためてかさばらないバスタオルが活躍してくれた。
新しいリネンを使いはじめて、改めて自分がリネンのことを本当に好きなのだと思ったのだ。
⭐️USVAhttp://doinel.net/special/as-towel-usva-kaste

旅に出て、見つけるもの。

日曜日、朝から車を飛ばして霧島市の海水浴場に行った。
午後4時の飛行機だったので空港に近い海にしようと、KとふたりGoogleマップを見て適当に決めたのだ。
小浜海水浴場は、海水浴場というほどのものではなく、コンクリートの階段の横にテトラポットが並び、申し訳程度の砂が4メートルくらいあるだけだった。
近所のおじいさんが4人くらい、黄色いTシャツとブルーのハーパンを履いて海を眺めているのは、地元のボランティアの人か何かで、きっと海の男か、ライフセイバーなのだろう。
僕たちのほかには小さな子ども連れの家族が何組かいるくらい。桜島が見える内海なので、波はほとんどなく穏やかなのだ。赤ちゃんのように小さな子どもを抱えながら、海に浸っている家族もいた。
そんな景色を見ながらKとふたり、海に浮かんだり、泳いだりしながら過ごした帰り際、駐車場にあった車に乗り込もうと下を見たら、星のように小さな白い花が沢山咲いているのを見つけた。
花は僕たちを見ながら笑っているように見えた。
いつもなら、こんな花にも気づかずに僕たちは生活しているのだろう。
旅に出ると、気づくことがある。
日常の中にも、小さな美しさが潜んでいることを。

たまには、大人買い。

ハンカチを、大人買いした。
11種類あったハンカチの中から、9種類のハンカチを買い求めた。買わなかった色は僕が好きではない黒と、彩度の低かった緑色のもの。
少し大判のハンカチは、汗をふくのにもいいし、手をふく時もちょうどいいサイズ感。それでいて持っていてワクワクするのは、水玉のデザインだからだろう。
おまけに800円というかわいい値段が、僕を大人買いに走らせた。
「これとこれ以外、ぜーんぶください」
という僕に、お店の人は笑っていた。
⭐️LABOUR AND WAIThttp://bshop-inc.com/news/6354/

菜菜かまど

きびなご

カンパチ

トビウオの揚げづけ

鹿児島の天文館にあるゲイバー『KEN’S BAR』のすぐ真裏の路地に、『菜菜かまど』はある。
鹿児島も5回目となると、大抵のめぼしいお店は行っているので、ちょっと目先を変えて人気店でなくてもよさそうなお店に行きたいと思い、『菜菜かまど』を訪れた。
新宿2丁目の千鳥街を思わせるふるい路地裏に、『菜菜かまど』はひっそりとあった。お店を開けると6人くらい座れるカウンターに、2階はお座敷があるようだ。
大将は60歳くらいだろうか?ほとんどお客をしゃべることもせず黙々とお料理を作っている。メニューはかなり絞ってあり、鹿児島の地のものを中心に魚料理がメインのようだ。お酒やお料理は、アルバイトの女の子が運んでくれる。
きびなご、たこの、カンパチの刺身をもらう。きびなごは目の前で手開きで開いてくれる。東京で食べるきびなごと違って全く臭みなどない。たこは包丁を細かく入れて、柔らかい触感を出している。カンパチは刺身も素晴らしいが、カマの塩焼きもとびきり美味しそう。(余談だが、カマと言う時に、他人事ではない感じがするのは僕だけだろうか?)
トビウオの揚げづけは、トビウオを擦って丸くしたものを、油で15分くらいかけて揚げたもの。さつま揚げの美味しさはこういう料理を食べるとよくわかるものだ。(ちなみに僕はふだんはさつま揚げ等の練り物は食べない)
たとえばひとりで鹿児島に来たとしても、こんなお店があったら百人力だろう。湯豆腐もあるし、雑炊も一人分から出してくれる。肴をつまんで最後に焼き鳥なんかもあるのだ。大将はあまりにも寡黙なので頑固者なのかと思ったけど、恐らくシャイなんだろうということが、お店で食事をしたらわかった。
また来たいと思える珍しい小料理屋さん。
⭐️菜菜かまど
099-225-7588
鹿児島県鹿児島市山之口町10-18
https://tabelog.com/kagoshima/A4601/A460101/46000772/

丸木浜へ。

鹿児島のゲイバー『KEN’S BAR』で、「どこの海が綺麗ですか?」と尋ねたら、「坊津の丸木浜よ!」と言うので、朝からレンタカーで坊津へ。
鹿児島でも、内海ではなく外海は、水が澄んで透明感がある。Kとふたり、海に着くなりシュノーケリングをすると、小さなコバルトブルーの魚や、シマシマの魚なんかが沢山泳いでいる。
夏休み最後の海を楽しもうと、海は家族づれが多かったけど、中には紫の越中褌をしめたお仲間さんらしき人もいた。
Kと僕は日焼けしないようにと、日焼け止めを塗りたくり、時々海に入っては上がって来たらまた日焼け止めを塗った。
海にいると、波の音が絶え間なく押し寄せて来て、遠くで子どもの声がする。
子どもの頃よく家族で海に来た記憶がふと、何度も蘇るのを感じた。

赤鶏炭焼 大安

赤鶏 もも炭焼

キビナゴの唐揚げ

赤鶏刺身

鹿児島空港に着いたのは夜の9時で、バスで鹿児島市内に到着したのは10時になってしまった。
Kと来る鹿児島もこれで5回目くらいだろうか、行きたかった店はだいたい9時がラストオーダーなので、天文館にある『大安』へ。
ここは、夜中までやっている赤鶏炭焼のお店で、鶏肉だけでなく居酒屋的なメニューが並んでいる。
オススメは、赤鳥刺し、赤鶏もも炭焼、鳥皮サラダ。刺身は一度炭火で炙ってあり生臭さがなくとても食べやすい。もも炭火焼は、コリコリとした歯ごたえがありつつ肉自体は柔らかい。
この店の驚くことは、一皿の量がしっかりあること。それと、値段が安いこと。そのせいか、10:30を回った店内でもひっきりなしにお客さんが入って来る。
天文館の料理店で不思議に思うのは、店員さんの外国人の比率がとても高いこと。鹿児島の大学に留学しているのだろうか?この店もネパール人の綺麗な女性や、他にもそちらの西側のアジアの人なのか中南米の外国人が働いていた。
みんなきちんとした日本語を話して、メニューを聞いてもしっかり答えてくれる。
日本の近未来は、きっとこんな風に外国人がどんどん周りに増えて来るんだろうなあと、ある意味、鹿児島は進んでいると思ったのだ。
⭐︎赤鶏炭焼 大安
099-224-6611
鹿児島県鹿児島市山之口町9-1 野添ビル 1F
https://tabelog.com/kagoshima/A4601/A460101/46000599/

asatte

佇まいも潔い

チキンソテー

唐揚げスイートチリソース

本当は誰にも教えたくないようなお店なのだけど・・・
千駄ヶ谷小学校と北参道の駅の間に、『asatte』はある。「あさって」と読むのだろう。小さなお店はカウンターに5人、後ろのテーブルに6人くらいがぎりぎり座れるくらい。
メニューはなんと、その日の特別メニュー1種類のみ、900円。
僕たちが選ぶことのできるのは、ごはんを大盛りにするか、普通にするか、少なめにするかだけなのだ。
メガネをかけた小太りの美味しいものを作りそうな男性が、汗をかきながらもくもくとお料理を作ってくれて、長方形の折敷にお料理がすべて乗って供される。
基本的には、白いごはん、お味噌汁、メイン、小鉢、漬物。
ごはんはお櫃に入れられていてふっくらとしていていくらでも食べられそうなほど美味しい。味噌汁は味が少し薄めでそれもまたいい感じ。メインはその日によって変わるのだけど、決して奇をてらわず、なんというか、僕がこの辺に勤めていたら毎日ここでお昼ごはんを食べたくなるような、飽きずに食べられる日常の料理なのだ。
お昼と夜、どちらもこの日常の定食のみで営業しているスタイルが潔く、こんなお店を作った店主やスタッフさんをとても素敵だと思う。
⭐︎asattehttp://as-atte.jp/
https://www.instagram.com/asatte._.menu/?hl=ja

神宮前鍼療所。

夜寝ても真夜中に起きてしまって、そのまま朝方までほとんど眠れず、明るくなって来てほんの少しうとうとしているうちに6時半頃になって重たい頭のまま起きることになる・・・。
こんなことが僕の場合は1年に2回くらいあるのだけど、夏場になることが多くて、湿度が高く暑い外と、冷房の効いた部屋という異なる場所に身を置くことで、身体の中の交感神経と副交感神経のバランスが取れず、自律神経が疲れてしまっているような状態なのだろう。
そんな時は、鍼を打ってもらうようにしている。
以前ここにもあげた、新宿御苑にある『治療茶寮』に行こうと思ったのだけど、あいにく定休日で、近所にある『神宮前鍼療所』に行った。神宮前鍼療所は、明鍼会という団体のトップの先生がいらっしゃって、数々のお弟子さんがここで学び、活躍されている鍼灸会では有名な先生がいるところ。
まずは身体の様子をお弟子さんに伝えると、先生がやってきて背骨に沿って鍼を打ってくださる。先生はとても穏やかでやさしく、丁寧に身体の様子に耳を傾けてくださる。
暫くの間横になった後に鍼を抜き、昔懐かしいメンソレータムかタイガーバームのような匂いの軟膏を塗られ、今度は仰向けになりお腹と足首のあたり、頭にも何本か鍼を打ち、頭には低周波のぴりぴりとする刺激を加えてくださった。
驚くことに、その日も翌日も、ものすごい深い谷底に落ちてゆくような深い眠りに着くことが出来たのだった。
鍼に関しては好き嫌いが分かれるかもしれないけど、不眠症気味の時には、鍼を試してみたらいいかもしれない。
⭐️神宮前鍼療所http://www.jingu-ac.com
⭐️明鍼会http://www.jingu-ac.com/top.htm

ギフト 僕がきみに残せるもの

今年、最も素晴らしいドキュメンタリー映画、いやもしかしたら全ての映画の中で、今年最も感動した映画に出会ったかもしれない。
いつものようにBridgeのMからLINEが入ったのだ。「ギフト 僕がきみに残せるもの、っていうドキュメンタリー観て‼︎素晴らしいよ!」今週末は東京にいないので、慌てて渋谷のヒューマントラストシネマに観に行った。
診断後2年〜5年の余命と言われている難病ALS(筋肉そのものが次第にやせ細ってゆく病気)にかかったアメリカンフットボールのスター選手スティーヴンは、宣告とほぼ同じ時に奥さんが妊娠していることを知る。
6ヶ月後に生まれてくるであろう子どものために、スティーヴンは自分や愛する妻、家族のことをビデオダイアリーとして撮影しはじめる・・・。
スティーヴンの強さとやさしさ、そして、鋼のような勇気は、僕たちにこの先もずっと忘れることのできない燦然と輝き続ける光を残してくれる。
そして、ミシェルという奥さんのまっすぐで嘘をつかない愛情は、信じられないような人間の温かさを教えてくれる。
綺麗ごとだけではなく、難病を抱えながらひたすらに生きる家族に密着した奇跡のようなドキュメンタリー。
必見です!!!
⭐︎ギフト 僕がきみに残せるものhttp://transformer.co.jp/m/gift/
◎ALS(筋萎縮性側索硬化症)とは、脳からの指令を筋肉に伝える運動神経が何らかの原因で損なわれる病気で、思い通りの動作が次第にできなくなり筋肉そのものがやせ細っていく病気。およそ10万人に2人〜5人が発症するという難病。理論物理学者スティーブン・ホーキングもこの病気で、日本で2014年頃にSNS上で流行ったアイス・バケツ・チャレンジも、この病気に関わる運動。