旅に出て、見つけるもの。

日曜日、朝から車を飛ばして霧島市の海水浴場に行った。
午後4時の飛行機だったので空港に近い海にしようと、KとふたりGoogleマップを見て適当に決めたのだ。
小浜海水浴場は、海水浴場というほどのものではなく、コンクリートの階段の横にテトラポットが並び、申し訳程度の砂が4メートルくらいあるだけだった。
近所のおじいさんが4人くらい、黄色いTシャツとブルーのハーパンを履いて海を眺めているのは、地元のボランティアの人か何かで、きっと海の男か、ライフセイバーなのだろう。
僕たちのほかには小さな子ども連れの家族が何組かいるくらい。桜島が見える内海なので、波はほとんどなく穏やかなのだ。赤ちゃんのように小さな子どもを抱えながら、海に浸っている家族もいた。
そんな景色を見ながらKとふたり、海に浮かんだり、泳いだりしながら過ごした帰り際、駐車場にあった車に乗り込もうと下を見たら、星のように小さな白い花が沢山咲いているのを見つけた。
花は僕たちを見ながら笑っているように見えた。
いつもなら、こんな花にも気づかずに僕たちは生活しているのだろう。
旅に出ると、気づくことがある。
日常の中にも、小さな美しさが潜んでいることを。

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