新島へ。

シークレットビーチ

島寿司

Tokyo Rainbow Week のスタッフ反省会で新島に来た。
朝の8時半に竹芝桟橋を出た高速船は、お昼前には新島に到着する。
靄がかかった新島の姿は神秘的で、海の青さと透明度には驚かされる。
東京R不動産でも取り上げられていた民宿『saro』へhttp://saro-niijima.jp/。
前にあった民宿を改造して、今風でアンティークな趣を取り来れた『saro』は、度々雑誌にも取り上げられているスペース。
近くの寿司屋で島寿司をいただいてから、レンタルサイクルを借りて島観光へ。
レンタルサイクル屋さんの小学校5年生のタクミ君が、親切心から僕たちをビーチへ案内してくれた。
シークレットビーチは、宿から20分くらいの隠れた場所。目の前に広がる青い海と誰もいない白い砂浜を見た時は、みんなから歓声があがった。
海を見ながら波の音を聞いていたら、心もゆっくりとほどけていった。
その後、島の西側の浜辺の温泉に移動して、のんびりと夕日を待ちながら温泉に浸かった。

留守中の母の家に。

モナルダ

ギボシ

スモークツリー

先週末から母は、プリンセス・クルーズに行っている。
アメリカの豪華客船が、神戸から出発して台湾の花連へ向かい、その後沖縄を転々としながら奄美大島へ向かい、神戸に戻って来るというクルーズ。
留守中に庭の植物や畑が心配だったので、半休を取り母の家に向かった。
家に入ると、そこには置き手紙があって、畑に水はあげなくてもいいと書いてあった。その代わり、時間があれば、出来ている野菜を持って返ってくれとのこと…。
キャベツを抱えて会社に行くのも憚られるので、結局僕がしたことは、庭に水をまいて、金魚に餌をあげたくらい。
昔僕が引っ越す時にこの家に運んだ植物が生い茂り成長している様を見ながら、時間が過ぎてゆく不思議を思った。
母が今の旦那さんと再婚したのは15年前くらいだろうか。エキセントリックな父との結婚がうまくいかなかった母は、もしかしたら一生独身のままかもしれないと思っていたのだけど、今の旦那さんと出逢い、再び人生を取り戻すことが出来たようだ。
僕が学生の頃は、会社を持ち、働いてばかりの毎日だった母が、今では油絵を習い、鎌倉彫を習い、畑の世話をして、ウォーキングや太極拳をして、旅行三昧の毎日を過ごしている。
人生は、先がわからないし、時々マジックのようなことが起こるようだ。

敦煌。

春巻き

つみれの春雨スープ

焼きそば

今年日本の会社に入社したばかりの台湾人の友人であり、娘のように可愛がっているKeと、16年間通い続けている曙橋の店『敦煌』へ。
前にもこの店のことを書いたことがあるのだけど、大将とは昔、一緒に福岡に旅行したことがあって、とても仲良くしてもらっている。
四川料理を学んだ大将は、化学調味料に頼らない、健康的でシンプルな料理を出してくれる。
ロメインレタスの和えものは、和食のようでいて、イタリアンのようにも感じるし、いつもの春巻きは、胡瓜が熱々で入っていて触感が素晴らしい。
セロリと豚の舌の四川風和えものはお酒に合うし、鳥肉のつみれのスープは、ほっとする慈愛に満ちた味だ。
奥さんの作る定番の小さな水餃子は、いつも僕の大好物で、もっともっと食べたいと思ってしまう。Keは、この水餃子が気に入ったらしく、「懐かしい…」と言いながら遠い目をしていた。
焼きそばは、パリパリの硬い焼きそばと少ししっとりした焼きそばともやしが、触感の違いを出していて、ソースに頼らないあっさりとした味付けにパクチーの微塵切りが重なり複雑な旨味を醸し出す。
台湾のお茶に目を潤ませて、デザートの生姜のプリンを食べるKeは、本当に美味しかったらしく、満足げな笑みを浮かべながらお皿まで舐める始末…
「美味しかった〜!
ありがとう!お母さん!」
★敦煌 http://s.tabelog.com/tokyo/A1309/A130903/13000935/
ご夫婦でやっている狭いお店なので、必ず予約を。

汐留会。

時々定期的に開かれる、汐留勤務のゲイの集まり『汐留会』がirodoriで開かれた。(またirodori!)
メンバーは、僕の会社の様々な局や、理系の会社、航空会社、テレビ会社といったところ。
年齢もバラバラで、仕事も全く違うけど、気兼ねなく話が出来るのは、僕たちがゲイというセクシャリティーだからだろう。
新入社員が期待に胸を膨らませていたり、そうかと思えば、目の前で必死にJack’dをやってる人もいて…
隣の団体席は、金融関係の会社に勤めているLGBTやアライの人たちの集まり『インターバンク』だった。
入り口付近を固めるのは、NHKの番組制作をしているチームや、数ヶ月前にFtMの親権と戸籍の問題で勝訴した弁護士さんもいるLGBTで繋がっているメンバー。
irodoriの中に、様々な業種の人たちが集まり、席を時々離れて隣のテーブルに行ったりしながら、自然に溶け合い、賑やかな会話が生まれている様は、僕たちが当初考えて夢見ていた光景そのものだった…。
みんなで思い描いていたことは、こうしてカタチになってゆくものなんだと改めて感じた幸せな夜だった。

irodori に来られる方へ。

夕方に『irodori』で、植物に一つずつ水をあげながら枯れた葉を摘んだり様子を見てから、一旦家に帰り、晩ご飯を作っていると、友人のHからLINEが入った。
「今、irodoriに来ました。素敵な空間だね」
来るのであれば、事前に言ってくれたらなるべくいるようにするつもりでいたのだけど、大げさにしたくないのか急に来る友人も少なくない。もう一度、『irodori』に行き、久しぶりに飲みながらこの店が出来上がった経緯なんかを話した。料理も喜んで食べてくれたようで何よりだけど、25品目あるメニューから、どれを選ぶかは意外と難しいかもしれない。
もしかしたら僕のいない時にいらっしゃる人もいるかもしれないので、今日は僕のおすすめの料理を独断でここに書いておきます。
~前菜などつまみながら~
焼きなすミント(なじみの焼きなすが、見知らぬ焼きなすに)
パクチーサラダ(日頃の罪悪感を解消してくれるサラダ)
トマトヤムウンセン(〆のヌードルにして食べたい!という熱狂的ファン多し)
~お料理~
神宮前二丁目フライドポテト(”もうどうにもとまらない”香り高いハーブポテト。)
ライムつくね(歯ごたえのあるつくねにライムをギュッ!)
さのちゃんの肉じゃが(懐かしいのにどこかアジアの香り)
活芝海老のサツマ揚げ(素材をしっかり味わえるさつま揚げ)
~麺とごはん~
フレッシュハーブのグリーンカレー(これは以前書きました。ハーブを潰した手作りカレー)
“irodori”チキンライス(チキンのうまみを吸い込んだご飯とともに)
ピーナッツ味噌和え麺(ピーナツ和え麺って変だけど、なぜかまた食べたくなる美味しさ)
★irodori
渋谷区神宮前2-14-17 03-6804-3736
※今日もご予約で満席が予想されています。もし『irodori』に行かれるときは、いきなり行くのではなく、ぜひ一度電話をかけて席の空きを調べてからいらっしゃってください。ぺこり。

蓮華寺。そして、権兵衛へ。

蓮華寺

グリル フレンチの茄子の挟み揚げ

権兵衛のしっぽくうどん

夕方に東京に帰るまで、京都ではいつものんびりと過ごすことにしている。午前中はホテルで寛ぎ、ランチは『グリル フレンチ』へhttp://s.tabelog.com/kyoto/A2602/A260203/26000658/。
二条城のそばにある一軒家の二階がお店なのだけど、カウンターは予約で埋まっている。ワインを飲みながら、茄子の挟み揚げや牛肉をいただく。
午後は『蓮華寺』へ。モミジの多い蓮華寺の庭は、『そうだ、京都いこう』のCMにもなった。
出町柳から大原へ向かう途中にある蓮華寺は、少し遠いこともありほとんど常に空いている。小さな門をくぐると、新緑のモミジが目の前で風に揺れる。
中に入ると、目の前に広がる庭は大きくはないけれども、ある種の完璧な美しさを表現しているように感じる。
少し下がって座って全体を見ても美しいし、縁側に出て座っても美しい。極楽浄土を現した庭は、池の周りを歩くことが出来て、緑の濃淡が目にやさしい。
蓮華寺を後にして、再び祇園へ。原了閣などを見ながら、久しぶりにうどんが食べたくなり、『権兵衛』へhttp://s.tabelog.com/kyoto/A2603/A260301/26001337/。
祇園には、うどん屋さんが何気にいくつかあって、夜遅くまでやっているのは『新橋 常盤』。でも、僕が前につきあっていた人が好きだったうどんは、この『権兵衛』の『しっぽくうどん』。うどんの中に、蒲鉾なんかが入っている。
『しっぽくうどん』はKに、僕は、『きざみうどん』を食べた。
鯖などが入っているような複雑で美味しい出汁は、あの頃ふたりで食べた時と同じ味がした。

ホテルのベッド問題。

Kとふたりで旅行するためにホテルを予約する時に、いつも考えることはベッドのこと。
クイーンやキングサイズのベッドが一つあるのが理想なのだけど、日本のクラシックなホテルは、たいていツインのベッドで、ダブルの部屋がないところも多い。
僕はツインのベッドならば、一人ずつ寝たらゆっくり眠れるだろう・・・と思うのだけど、日頃なかなか会えないせいか、Kはいつも同じベッドにふたりで寝るのが当たり前だと思っているふしがある。
福岡ではオークラがお気に入り(グランドハイアットが好きだったけど、オークラの方が立地がよく素晴らしいサービス)だし、京都でも京都ホテルの会員なので、京都ホテルオークラに泊まるのだけど、鴨川を望む部屋はツインばかり(一度友人にハイアットリージェンシーをすすめられて泊まったのだけど立地が悪いのと壁が薄くて貧乏臭かった)。
120センチくらいのベッドにふたりで眠るのは、時々狭いなあ・・・と思うのだけど、すぐに寝てしまうKはそんなことはおかまいなしなのだ。寝ている時も一度も起きないし、そのくせやたらとベッドの上で動き回る。
僕が右側に寝て、Kは左側に寝るのだけど、決まってKは右腕も上に上げて、右肘を曲げて僕の顔に肘を突き刺してくる。僕は寝ていると急に固い肘を顔に当てられて夜中に目を覚まし、当たらないようにもっと右側によるのだけど、今度は右足を僕の上に乗せて来ていびきをかいて熟睡しだす・・・。
その右腕の肘で僕を突き刺すことを、『肘攻撃』と呼んでいるのだけど、Kもそのくせを自分で気づいたらしく、朝起きると、「また肘攻撃してた?」と僕に聞いてくる。
ためしに僕が左側に寝たら、右ひじを曲げても関係ないからあたらないかな・・・と思って寝てみたら、今度は左肘を曲げて僕に肘攻撃して来た・・・。
「ツインの部屋では、別々に寝ようか?」と僕が聞けばいいのだけど、そんなこと言ったらきっと、目をうるませて、「かわいそう・・・」と言うのだろうと思うと、なかなか言い出せないでいる。

鞍馬寺と貴船の川床。

鞍馬寺の新緑

貴船川の川床

朝からレンタカーで鞍馬へ。鞍馬寺は深い山の中腹にあり、パワースポットとも言われている。
途中までケーブルカーを使い、そこからよっこらしょと息を切らせながら登ると本殿が見えてくる。
ここは、牛若丸でも有名な場所だけど、奥の院までそこからおよそ1キロ近く山道があるので、すべて周りたい時には、滞在時間を3時間くらい取らないと回ることは出来ない。
この時期の京都には久しぶりに来たのだけど、美しいモミジの新緑と乾燥した気候に胸が弾む。
その後、山を降りて隣の貴船へ。貴船川の川床でランチをすることに。
普通、床というと、鴨川の川辺の店を思うけど、貴船川の川床は、昔からお忍びで有名人が訪れるほど、鴨川とは比べようもないほど素晴らしい。
美しい清流の真上に床があり、川の音を聞きながら、のんびりと食べる食事は時々爽やかな風が吹き抜けていき、まるで川の真っ只中に浮かんでいるような感覚に陥る。
京都には何度も来ているけど、これほど風流で贅沢な食事は生まれてはじめての経験だった。

前田。

木屋町の櫻川にいた前田さんが独立して店を構えたのは、つい最近のこと。新進で勢いのある割烹ということで行ってみた。
建仁寺に面して、祇園の南側に位置する店は、すっきりとしていて装飾がなく、トイレも石鹸さえも置かない徹底ぶり。カウンターは、アメリカンチェリーの一枚板というのも珍しい。
大将ともう一人だけで、10人くらいのカウンターをさばくサービスはさすがだ。
写真撮影禁止と言われていたけど、緊張する店ではないのは、大将の謙虚で穏やかな笑顔の成せる技。
どの品も京都らしい美しさに溢れていて、思いのほかクラシックな料理を見せ方で工夫している感じだった。
品数も多く、後半は満腹になること間違いない。
しいて言わせていただくと、ここでしか味わえない一品が欲しいと思うけど、素晴らしいお店。
お品書き
青梅
稚鮎とこしあぶらの天ぷら
鯵寿司
ホワイトアスパラ、うど、インゲンの胡麻ソースアーモンドがけ
ぐじと蓮根饅頭のお吸い物
鯛とウニのお造り(エビ塩)
くちこ、ゆべし、鯛の白子
賀茂茄子、煮ハマグリ、ずいき、絹さやの煮物
うなぎ
スナップエンドウの擦り流しとんぶり添え
小芋の蒸しもの。伊勢海老の揚げ物。新海苔がけ
じゅんさいと蒸しアワビ
アナゴの飯蒸し
ピンクグレープフルーツ、イチゴ、マンゴー、パッションフルーツ
わらび餅白あん入り
★前田 http://s.tabelog.com/kyoto/A2603/A260301/26020923/

緒方。

アワビとホワイトアスパラ

花山椒すき焼き

食通の間で、確かな評価を重ねて来た京都の『緒方』へ。『緒方』は、ミシュラン二つ星で、大将は和久傳のご出身。
お品書きは、以下。
梅のお寿司
アブラメ (アイナメ)

岩清水 (じゅんさいのお吸い物)
ハマグリの天ぷら
桜海老のかき揚げ
煮アワビとホワイトアスパラ
八幡巻
花山椒すき焼き
蕎麦
焼きわらび餅
京都の吉兆とは違う流れのお料理は、見かけの煌びやかさや美しさよりも、素材そのものの味で勝負しているように感じられる。
アブラメ(アイナメ)は、炙って香りと甘みを出し、鰹は、釣ってすぐに殺した鰹ではなく、生きたまま持ち帰り、捌いた鰹。
当然赤身の色も違うし、臭みなど全くない。切り方も、ごろっと大きく、旬の鰹を食べる満足感がある。
じゅんさいのお吸い物を食べながら京都に来たと思い、アワビとホワイトアスパラのコンビネーションに驚いた。
すき焼きは、この時期にしか食べることの出来ない花山椒をたっぷりと使った、鞍馬を彷彿とさせる一品。
焼いたわらび餅の香りと触感に浸る頃には、「この店、また来たいなあ〜」とじんわりと思っていた。
大将と女将さんのお人柄が滲み出ているため、お客さんを緊張させることがないというのも、この店の実力だと思う。
★緒方 http://s.tabelog.com/kyoto/A2602/A260201/26012136/