俺のイタリアン歌舞伎町

カプレーゼ

マルゲリータとチーズのピザ

仔牛のカツレツ

流行りのレストランに行くのが苦手だ。
もう4〜5年くらい前になるだろうか?『俺の◯◯◯◯』というレストランが流行りはじめて、表参道の紀ノ国屋入っているビルに出来た時も、興味はあったものの立ち食いとかってどうなの・・・?とも思い行くことはなかった。
でも、博多駅前にも出来たし、もはやなんにでも『俺の』をつけはじめてそれほど珍しくなくなってきたようなので、映画を観た帰り、歌舞伎町の『俺のイタリアン』に行ってみた。
場所は、とんかつ茶漬けで有名な『すずや』のビルの斜め向かい。店は立ち食いばかりではなく、小さなテーブルもあり狭いながらもきちんと座ることができた。
ワインはハウスワインは450円、他にも手頃な値段でグラスもボトルも数種類の中から選ぶことができる。適当に数品を選んでお願いしてみた。
カプレーゼは、赤や緑や黄色の色とりどりのプチトマトと燻製にしたモッツァレラを合わせてあり、変わっているけど美味しい。
マルゲリータとチーズのピザを半々で食べることができるのだけど、ピザもローマ風で生地が薄くカリッと焼けていてワインにとても合うのだ。
仔牛肉のカツレツを頼んだのだけど、結構なボリュームがあって、薄い衣を切ってみると中からとろけるチーズケーキが溢れ出した。
流行りのレストランというだけでちょっと行く気が起きなかった僕は、どうやらもったいないことをしていたようだ。
『俺のイタリアン』は、少なくとも、巷に溢れるイタリアンもどきのお店に入るよりもずっといい。というか、新宿にあるイタリアンの中でも、カジュアルに入れるお店の中ではかなりオススメの店だと言えよう。
⭐︎俺のイタリアンhttp://www.oreno.co.jp/restaurant/俺のイタリアン-kabukicho/

THINK OF THINGS

僕が働きはじめて数年してから一人暮らしをはじめた時に、最初に家を借りたのは原宿駅近く、天皇陛下の乗るお召し列車の駅の裏あたりだった。
10年近く住んだであろう原宿界隈も、古いお店はいつの間にか消えてなくなっていって、新しいお店がどんどん開店してゆくものだ。
原宿駅竹下口を出て道を渡らずに左に歩いていったところ、有名なラーメン屋さん『阿夫利』のすぐ先に、なんだか気持ちの良い風の吹いているお店『THINK OF THINGS』がオープンした。
出来る前からお店の前を通りかかっていたのだけど、後ほど調べたところ、文房具の『KOKUYO』がはじめたお店らしい。
オープン後、はじめてお店に足を踏み入れて見たところ、カフェと文房具中心の雑貨が合体したようなお店だった。
スタンプだったり、たくさんの色が一度に描ける色鉛筆だったり、美しいビーカーだったり・・・
改めて、お店に並ぶ文房具を手に取ってみると、「これはなぜこの店に選ばれたのだろう」と考えてしまう何かがある。
小さな文房具を手に取り、眺めていると、小学生の頃の文房具への執着を思い出したりして自分は文房具のことが昔から大好きだったのだと気づく。
気を休めにいくのもいいし、文房具を眺めながらちょっと仕事の打ち合わせもいいかもしれないな。
⭐︎think of thingshttp://think-of-things.com/

単純さ。

真夜中に寝返りをうって目覚めたら、いつもは朝までぐっすりと眠ったまま起きることのないKが手を握って来たので、「どうしたの?」と聞くと、「蚊がいるの・・・」と言いながら電気をつけた。
それからKは、メガネを取りに行き真剣に蚊を探しはじめた。
K「蚊がいると、刺されるのはいつもKちゃんだからね・・・ただしくんには蚊は寄っていかないから・・・」
そう言って笑うのだ。
僕は昔からよく蚊には刺された方だったけど、最近あまり刺されなくなったのは、蚊が東京から少なくなって来ていると思っていたのだけど、違ったのかもしれない。
Kは蚊が見つかるまで親の仇を討つように探し回り、やっとのことで仕留めた後に、まるで何事もなかったかのようにすぐに眠りはじめた。
電気の光で起こされたような僕は、「蚊なんて、餌をあげるようにちょっとぐらい刺させとけばいいのに・・・」などと言いながらもそのままずっと寝つけなかった。
こんな時にいつも、Kの単純さがうらやましくなるのだ。

Bridge Cafe

開店してもはや1年半以上にもなるのに、はじめてこの日曜日に『Bridge Cafe』に行くことができた!
『Bridge Cafe』とは、新宿2丁目の 我らがbar『Bridge』が、日曜日の昼間だけお客さんでもあるふたりによって午後2時から6時半までの間で営業されているカフェのこと。
紅茶もマリアージュの中でも数種類の中から選ぶことができたり、お茶も一保堂の数種類があったり、コーヒーも丁寧に入れてくれ、アイスコーヒーも豆を砕いた後に1分半かけて氷の中に急冷して作ってくれる。
その日に合わせて洋菓子や和菓子のデザートもいくつか選ばれており、甘い物好きにはたまらないだろう。
もともとBridgeは6階にあるため、晴れているテラスも気持ちよく、自分が『あの新宿2丁目』にいることさえ忘れるような心地よい風の通る空間になっていた。
ふたりのマスターもイケメンで、気さくに接客をしてくれる。
僕が行った時はたまたまなのか、夜に2丁目で顔を合わせる人たちが結構来ていたけど、夜の2丁目にはあまり行かずに、このカフェにしか来ないお客さんもいるに違いない。新宿二丁目がちょっと恐くて行けないという人も、Bridge Cafeならば気軽に行くことが出来ると思う。
まっ昼間っから恋人や友人と気兼ねなく手をつないだり、オネエ全開で話せるお店があるってことは、それだけでありがたいことだと改めて思ったのでした。
⭐︎Bridge Cafehttp://bar-bridge.com/index2.html

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーリミックス

クリス・プラット❤️

愛くるしいグルート

2014年に公開された前作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』で、クリス・プラットに心を奪われて以来、待ちかねていた続編を鼻息荒く観に行ったら、思いがけず『グルート』という木の枝で出来た子どもに恋をしてしまった・・・。
ガーディアンズ(以下長いので略します)は、アメリカのコミック会社マーベルの作り出した風変わりな宇宙のヒーローたち。スーパーマンやスパイダーマンやバットマンのようには知られていないのだけど、昔のヒーローたちが再編されもう一度新しい脚本によって蘇ったお話だ。
前回の作品と同様で、今作も思いもつかないようなそれぞれに変てこなキャラクターたちが、酷い悪態をつきながら宇宙の危機を救うために戦う。
これがアニメだと思って馬鹿にはできなくて、先の全く読めない脚本から、考えられないような個性豊かなキャラクター設定、凝りに凝ったポスプロの仕事によって見事な世界観が作り上げられていて、超一流のエンターテインメントになっている。
観るときはちょっと金額が高いけどIMAXをおすすめする。
2700円出したとしても、観終わった後に存分に楽しんだと思えるに違いない。
⭐︎ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックスhttp://marvel.disney.co.jp/movie/gog-remix.html

グラマラスな休暇。

明日からMが海外旅行に行くと言うので、しばらく会えないと思い新宿二丁目の『Bridge』に顔を出した。
Mは年に2回、ニューヨークかロンドンを中心に海外に行く。ニューヨークかロンドンでは昼も夜もミュージカルを中心にライブやコンサートなどエンタテインメントを思う存分に楽しみ、美術館などにも訪れるのだ。
僕も前の恋人と別れた後、何度もMと日程を合わせて、ニューヨークやロンドンへ出かけたものだった。
Mがチケットを随分先に取ってくれるので、人気のミュージカルや、ブルーススプリングスティーンやベットミドラー、ロバータフラックのライブなんかにも行くことが出来たのだった。
今となってはKもいるので、Kを置いて自分だけニューヨークへ行くわけにも行かず、今度行くときはKを連れてヨーロッパにしようと思っているので、しばらくMとの旅行にも行けそうにない。
Mはだいたい1ヶ月間は海外に行ったきり帰って来ない。一年に2回もそんな大きな旅行をする生活を、サラリーマンの僕はとてもうらやましいと思うのだ。
Mもそうだけど、新宿二丁目の『ぺんぺん草』のひろしさんも、毎年2ヶ月くらいバリ島に行くのが恒例となっている。
そう思ってみると、なんだかママさんたちって、グラマラスな生活だと思いませんか?
Mは今回、僕も行ったことのないキューバに行くみたいなので、帰ってくる土産話を今から楽しみにしている。
楽しんで来てね!✈️

ひまわり。

千駄ヶ谷小学校から原宿へ向かう右側の道の途中で、コンクリートの僅かな隙間から茎を伸ばす、ひまわりを見つけた。
覗いてみると、土がありそうなところはとても小さな隙間しかない。
こんなところに咲くなんて、偶然そこにひまわりの種が落ちたのか、それとも誰かが敢えてそこに落としたのだろうか?
ひまわりは自分のいる境遇に文句を言うこともなく、ひたすら太陽に向かって葉っぱを伸ばしている。
でもそう思って見てみると、大通りに面した角にひとりで大きく枝葉を伸ばす姿は、まるでそこが、自ら選んだ人生の檜舞台のように見える。
このひまわりは、「大勢の中のひとつ」のひまわりにはなりたくなかったのかもしれないな。
花が咲くのを、楽しみに見届けよう。

t.

三種盛り

タンドリーチキン

ラム肉のハンバーグ

久しぶりに娘と晩ごはんを食べた。
娘とは、31歳の台湾人でゲイのKeのこと。この頃仕事のプレッシャーやストレスが凄いと言うので、ちょっと心配になり呼びつけたのだ。
Keが予約してくれた曙橋にあるビストロ『t.』は、こちらの世界の友人たちの間ではかなり評判らしく、僕の知り合いも何人もこの店の常連だと言う。
店は地下だけど吹き抜けのようになっていて開放感がある。店内にはお料理を作る50代くらいの女性とサービスをしてくれる30代くらいの男性とふたりで仕切っている。
一階には小さな小部屋があり、メインの地下はカウンター席を入れても20席くらいだろうか。
メニューは、フレンチとイタリアンとスパニッシュが混じり合い、その中にも少しアジアンテイストなものも見受けられる。ワインは、イタリアとフランスとスペインがメインで、飲みやすい価格帯のものを取り揃えてある。
前菜のおまかせ三種盛りに、タンドリーチキン。それと、その店の人気商品だと言うのでラム肉のハンバーグを。
うふマヨは、卵の茹で時間が絶妙で美味しいし、アスパラとハムもシンプル。鯛のセビーチェは臭みがなく食べやすい。
タンドリーチキンはとても柔らかく、ラム肉のハンバーグは、香辛料が効いていてワインにとても合う深い味わいだった。
最後の締めに、牛肉の炒めごはんのようなものを頼んだのだけど、パクチーが入っていてどこの国の料理かわからない感じでとても美味しかった。
国籍に囚われないお料理はのびのびと自由で、今日はフレンチの気分ではないかな…という時でもこの店ならば食べられる料理が見つかるだろう。
またぜひ食べに来たいな。
⭐︎t.
03-6457-8126
東京都新宿区荒木町16 第二歯朶ビル 1F・B1F
https://tabelog.com/tokyo/A1309/A130903/13172437/

Kのランチのために。

Kは、外国人専門のクリニックに勤めている。
8時過ぎには出る早番と9時過ぎに出る遅番の日が交互にあって、土曜日は隔週で半ドンで働いている。
お昼ごはんはクリニック内に食堂もないようで、コンビニで買っているらしい。何を買って食べているのかと聞くと、
「おにぎりとサラダとゆで卵」
と答えるので、「それじゃあタンパク質が足りないじゃん」と言うと、「プロテイン飲んでるから大丈夫」と言う。
「お弁当を作ろうか?」と聞くと、「女の看護師さんたちに見られて恥ずかしいからいい…」と言うのだ。
それで、コンビニのサラダもどうかと思い、野菜とゆで卵だけは毎日用意して持たせるようにしている。
ゆで卵は下に穴を開けて、100mlの水を入れて4個ならば蓋をして中火にかけてから6分、火を止めてそのまま4分たったら急冷する。
野菜は、ロメインレタスや水菜を下に半分くらい敷いて、その上に、アスパラやスナップエンドウやインゲンやブロッコリーなど季節の野菜を数種類茹でたものを乗せて、彩りを考えてプチトマトかラディッシュを散らす。それを、Kが出かけるまでに用意して持たせてあげるのだ。
毎日卵や野菜を茹でて箱に入れて持たせるだけでも大変だと思うのに、世の中の母親は、さらに品数の多いお弁当まで作って子どもに持たせていることを考えると、まるでスーパーウーマンのように思えてしまう。
自分の子どもの頃にもお弁当を作って持たせてくれた母を思うと、今頃になってその労力がいかほどのものだったか、骨身にしみて母の有り難さがわかるものだ。
そんなことを考えながら、今日も卵と野菜を持って、出かけて行くKに向かって手を振ったのだ。

髙はし

天ぷらの盛り合わせ

蕎麦の刺身

せいろ

朝起きて、「松本の蕎麦が食べたい」と思ったのだ。きっと今頃の長野県は新緑が美しく、安曇野ではリンゴの花も咲いているかもしれない。
日帰りするにはちょっと時間がかかってしまうため、都内で行ったことのない美味しそうな蕎麦屋を探してみた。
今までの人生でおそらく3回くらいしか行ったことのない町『荻窪』に、『高はし』という蕎麦屋を見つけたので行ってみることに。
中央線では新宿より向こうに行くことはほぼない僕にとって、雑貨屋さんや骨董品で有名な西荻窪さえも一度くらいしか行ったことはない。
駅から離れた環八通り沿いに『髙はし』はあった。開店を前に人が寄って来てほんの数分並ぶ感じに。
店内は狭く、客席は16席くらいだろうか?ひとりで2人席を座る人もいるので、開店と同時に店内は満席になる。
お蕎麦屋さんで、つまみとお酒を頼む時ほど心踊る時ってなかなか他にはないだろう。アスパラのお浸し、天ぷらの盛り合わせ、ヤゲンの唐揚げがゆっくりとやって来る。
天ぷらはカラッと揚がっており、どれも素晴らしく美味しい。
お酒を2人で4号飲む頃に、せいろが運ばれて来る。
蕎麦は細く、透き通るようにイキイキしている。そばつゆは、燻製のようにしっかりとした香りとトロリとした味わいがある。
荻窪に来ることはこの先もあまりなさそうだけど、素晴らしいお蕎麦やさんだった。
⭐︎高はし
03-5397-0118
東京都杉並区荻窪2-30-7
https://tabelog.com/tokyo/A1319/A131906/13004378/