フランクおじさん

新宿二丁目のBridgeのMが、「とてもよかった」というのでAmazonで見た映画「フランクおじさん」は、せつなくもリアルなゲイを描いた映画だった。

サウスカロライナ州の田舎町で過ごす大家族は、お爺さんお婆さんとお父さんお母さん、そして兄弟姉妹で暮らしている。

家族の大切な誕生日パーティーなどの時だけ、お父さんの兄であるフランクおじさんが帰ってきて大家族で過ごす。

ニューヨークで教授をしているフランクおじさんを、主人公のベスは大好きなのだけど、家族の中では少し浮いているようにも見える…

ニューヨークとそれ以外の田舎町との違いを浮かび上がらせる。それは、ニューヨークの多様性や寛容さに対して、田舎町の保守性や異質なものに対する不寛容さであったりする。

幼い頃に自分がゲイであるということに気づいたフランクおじさんの人生が浮かび上がり、涙が頬をつたった。

脚本もよく出来ているし、何より俳優たちが一人ひとり素晴らしい演技だ。

ローブリッター。

1936年、ドイツで作出された「ローブリッター」は、コロコロとしたカップ状のピンクの花をたわわにつけるバラ。

東京の家ではベランダの柵に沿わせて横に花を咲かせていたが、熱海の家では階段に沿わせて懸崖状に植えてみた。

今年、二番目に咲いたローブリッターは、一年に一度だけ全身で驚くほど沢山のかわいい花を咲かせるバラ。

立岩トンネル。

伊東に出かけて伊豆半島を南下してから、海岸沿いを熱海に向かって帰ってくる時に、伊東の次の宇佐美を過ぎて熱海市に入り、網代が近づいてくると「立岩トンネル」がある。

この立岩トンネルを過ぎると、熱海の町が海の向こうに美しく浮かび上がる。

山に沿って家々のある伊豆半島の美しさを感じる瞬間であり、地中海の町のようにも見える。

そして今は、帰って来たな…と思える瞬間でもある。

趣味はいたずら。

玄関のスリッパを取ってくる。

洗濯物入れから靴下を取ってくる。

畳んで置いてあるタオルを取ってくる。

洗濯バサミを取ってくる。

ファスナーを噛む。ボタンを噛む。

テーブルの上に置いたティッシュを咥えて走り回る。

海は、やってはいけないことはわかっているのに、追いかけ回されることが楽しくて毎日いたずらを飽きることなく繰り返している。

その度に無視をした方が良いなどと言われても、無視をして変なものを呑み込んでしまったら大変なので捕まえて取り上げるようにしている。

それにしても、いたずらをして勝ち誇ったようにこちらを見ている顔を見ると、怒りを通り越して笑ってしまうのだ。

そのせいか、いたずらはまた繰り返される。

「結婚の自由をすべての人に訴訟」東京地裁の裁判長が変わった。

今日は、進行協議会のため東京地裁に行った。進行協議とは、法廷で見学もできるようないわゆる裁判ではなくて、原告、弁護人、被告、裁判官のみが次回の期日や裁判上の提出書類やその期限やスケジュールなどをすり合わせるためのもの。

実はこの4月から僕たちの訴訟を担当していた裁判長が札幌に移動になった。通常裁判官は3年間は同じ場所にとどまるようなのだけど、なぜか田中裁判長は2年での移動になったのだ。

僕たちはこの裁判長に対して、何度も本人尋問をして欲しいということをことあるごとにお伝えしていたのだけど、裁判長は最後まで聞く耳を持たないような態度だった。

そして今回新しく女性の裁判長と会い、今後の尋問はどうなるのかと思っていたら、あっさりと「本人尋問について時間配分を話し合いましょう・・・」ということになった。

裁判長も札幌地裁での判決はご存知のようで、それを踏まえて今後の裁判に臨む考えのようだった。そんな裁判長の印象的な言葉は、「結局14条が本丸です」という言葉。

札幌地裁で14条に対して違憲であると出た緻密な検証を翻すような判決はなかなか書けないのではないだろうか。

本人尋問は、10月に。そして来春にはおそらく判決が出るだろう。

ここへ来て、東京訴訟も風向きが変わって来た。

海の成長。

海が家に来てから、4ヶ月が過ぎた。

家に来てすぐにトイレはきちんとトイレシートの上でするようになって、トイレはリビングに一つ、寝室に一つと二つ用意しておいた。

家の中ではほとんどリビングにいるので、海がいつおしっこやうんちをしてもいいようにと、夜に寝ている時にしてもいいように。

でも、産まれて6ヶ月を過ぎたので、リビングのトイレを取り払ってしまい、代わりに我々のトイレの前に置いてみようと思った。

長くトイレットシートを置いていたリビングにトイレがなくなってしまうのは心配だけど、食事中におしっこやウンチの臭いを嗅ぎながら片付けをするのも無くしたいと思っていたのだ。

リビングのテーブルの下のトイレシートを片付けてしばらくしたら、海がいきなりトイレを探している様子だった。

そしてあたりを見回して、いきなり自分の犬用ソファの上でしゃがんでおしっこをした。

「海〜!NO!!!」

LLBEANの犬用ソファーはおしっこでびしょ濡れになり、僕もKもガックリ来た。

「やっぱりいきなりトイレを無くしちゃったら海もどうしていいのかわからないんだよ」

お風呂でKがソファーカバーを外して洗ってくれたのだけど、さすが犬用ソファー、カバーの下の中身はきちんと防水仕様だった。

それでも一度決めたことをやめるわけにはいかないと、僕たちはリビングのトイレを無くしたまま、取り敢えずリビングを出た玄関のところに一つトイレットシートを置いてみた。

我々のトイレの前までは、廊下をずっと歩いて行かなければならず、その距離がネックなのかもしれないと思ったのだ。

そしてトイレの前に設置した遠くなったトイレに海を連れて行き、「ここがトイレだからね」と言い聞かせた。

すると、海はそれからはわざわざリビングから歩いて行って遠くのトイレの前のトイレットシートの上にするようになったのだ。

その後も玄関に設置したトイレでは用を足さずに、わざわざ遠くのトイレまで行って外さずにするようになった。

犬は人間の言葉はわからないと言うけど、海を見ているとわかりやすくきちんと話しかけると、だいたいの内容はわかっているように見える。

海の成長を見るたびに、まだ来たばかりで小さくて失敗ばかりしていた子犬の頃が懐かしく思える。

果てしない庭の手入れ。

春の庭はやることがいっぱいあって、Kのいる週末になんとか二人でやろうと思っていても、やりたかったことの半分くらいしかできない。

●レモンや柑橘系の植え替え。
●ギボウシの植え付け。
●アガパンサスの植え付け。
●バラの竹酢による消毒。
●タイムの植え込み。
●雑草の引き抜き刈り取り。

斜面にかなり大きな庭があるのだけど、一体で様々な雑草がはびこり、どこから手をつけたらいいのか困ったなあ・・・という状態だったので、まずは入り口から玄関までの階段や道をアプローチに沿って両側を綺麗にすることだけに専念して雑草刈りを。

レモンや柑橘系の植え替えをしようと思っていたのだけど、大きな鉢を引っ越しの時に3つ重ねていて、そのうちの2つがくっついたまま抜けず、Kと二人格闘するも結局抜けなくて1つしか植え替えられなかった。

アガパンサスとギボウシはKに手伝ってもらってなんとか仕上げることができた。懸命に作業をすると庭仕事はとても疲れるもので、数時間でヘトヘトになる。

「一気に全てやろうとしないで、またゴールデンウイークにやればいいじゃん」

Kに諭されて今日のところは半分くらいで片付けた。庭仕事で体を動かした分、ご飯が美味しい。

マダム・ピエール・オジェ

今年初めてのバラが咲いた。

昨年は4月26日だったようで、「ローブリッター」だったのだけど、今年は「マダム・ピエール・オジェ」が一番最初に咲いた。

1878年に「ラ・レーヌ・ヴィクトリア」の枝変わりとしてフランスで作出されたオールドローズ。仄かなピンク色を外側に含んだ花びらは幾重にも重なり、清楚な香水のようないい香りがする。

今年は熱海に来て最初の春なので、この山の中で虫や病気に気をつけて、無農薬でバラを咲かせることができるか心配していたが、最初のバラが咲いてくれてホッとしているところ。

咲いたバラを切って来て、海に香りを嗅がせてみたら、クンクン嗅いだ後、食べそうになっていて笑った。

エバーピーラー(右利き用)

先日買って使ってみて、その使いやすさと切れ味に驚いた。

それが飯田屋の「エバーピーラーhttps://kappa-iida.com/free/everpeeler」。

ジャガイモの皮をピーラーで剥くのって、実は結構面倒臭いと思いませんか?

普通のピーラーは刃の下にまっすぐボディがついているけど、このピーラーは右利きと左利きに分かれていて、刃とボディがくの字型にズレている。

その構造のためか、削る時にとても滑らかで、ジャガイモを掴んでいる指などを切ることも防いでくれている。

いい道具に会うと、俄然料理もヤル気が出るものだ。

食料を買わない週。

食料を買うのは、週末に一度、平日はそれを朝昼晩と料理して過ごしている。

先週末は小旅行をしていたため、途中で買い物をせずに帰って来てしまった。数日食べるものくらい冷蔵庫と冷凍庫にあると思い、熱海に散髪にでもでるついでに買い物をしようと考えていたのだ。

でも、帰宅して冷蔵庫冷凍庫のストックを見渡していたら、工夫をすれば今週くらい十分食べていける食材が備蓄してあることに気づいた。

トマトは切れてしまったけど、生野菜が無ければ無いで他の根菜などを食べればいい。それに、冷凍した小松菜とニラがある。

肉類も、普段は食べないようなラムチョップやマグレカナール(鴨肉)などは冷凍してあるし、鴨のコンフィや牛肉や豚肉はストックがいくらか残っている。魚はアジの干物や鮭と銀鱈が冷凍してある。

週末に一回買い物に行くと、15,000円からお酒を入れると20,000円くらい使うのだけど、これが1回分買わずに済むのかと思えば逆に得をしたような気分になった。

こうやってたまに敢えて買い物に行かない週を作ってもいいかもしれない。それによってあるものを自分なりに工夫して料理して食べるのもなかなか面白いと思っているところ。