別れる時の愛。

『なぜ愛は、憎しみに変わるのだろう・・・』
先日観た、映画『トゥ・ザ・ワンダー』の中に出て来る、人類が何千年も問い続けて来たであろう台詞を聞きながら、さまざまなことを考えた。
友人たちの別れ話が続いている。
永遠に続くように思われた恋愛にも、つきあうことによって関係性が変わり、次のステップを乗り越えられずに別れを選択しなければならない時が来ることがある。
僕は昔、携帯のメール一本で、別れを告げられたことがある。
僕はその時にされた同じことを、どんな人に対しても、これから先、決してしないと心に誓った。
別れる時にも、愛は存在している。
昔、ふたりが一緒に分かち合った輝かしい瞬間は、遠く消え去ってしまったかのように思えても、ふたりで体験したいろいろな記憶は、そのままそっくり残っている。別れるからといって、ふたりで過ごしたすべての時間が無駄になり、消えて無くなってしまうわけではないのだ。
別れを切り出すにせよ、切り出されるにせよ、別れる時の愛を忘れないでいたい。
もう二度と、この人生で会うことなどないにせよ、別れる時にも、つきあい始めた頃の、全身全霊で相手を好きであった頃のことを、しっかりと憶えている人でありたい。

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