呼吸の話 (その3)

『子どもは、親を選んで生まれてくる』
先生は、突然そんなことを言った。こんな言葉を、今までに何度か耳にして来た。その度に僕は、そうなのかな?と思っていたけど、色々な本や、突然目の前の人が同じことを言うからには、もしかしたら何か理由があるのかもしれないと思う。
一つ下の後輩Iの娘さんHちゃんは、まだ3歳になる前に言った。「Hちゃんね、沢山の人を見ていたんだけどね、お父さんとお母さんが、とってもよさそうな人だなぁと思ったの。そしたら周りがオレンジ色になって、気がついたら明るいところにいたの」
3歳よりも下の子どもは、前世としか説明のつかないような記憶をまだ持っていることが多いということは、様々な本で読んだことがある。ある年齢を過ぎると、以前の記憶は忘れてしまうということも。
呼吸の先生は、自分の子どもの話をしながら、『子どもが、親を選んで生まれてくるのです』と、何度か言った。
僕は、母には心の底から感謝している。でも一方で、父には未だになんともし難い複雑な感情が残ったままだ。父は5年前に、きちんと話すこともできぬうちに他界した。
史上最高に狂った変人であれ、僕があえて父を選び、この世に生まれて来たのならば、それを受け入れ、いつか、父に心から感謝出来るようになれたならと思う。
呼吸を学びながら、今日は何度も半睡状態になってしまった。それだけ心が解けて、リラックスしていたということだろう。
深く息を吐くこと。
大地とつながること。
宇宙とつながること。
『食事はしなくても、数日は生きていけるけど、呼吸はしなかったら、人間はすぐに死んでしまうのです。
人の生は、呼吸が支配しているのです』
★呼吸の話 (その1)http://jingumae.petit.cc/banana/1689275
★呼吸の話 (その2)http://jingumae.petit.cc/banana/1701411

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