京都歴代のれん市

上林春松のほうじ茶

東山亭のちりめん山椒

うね乃のかつお節

早めに仕事が終わったので、伊勢丹新宿店で今日から始まった、「京都歴代のれん市 http://www.isetan.co.jp/icm2/jsp/store/shinjuku/event/1303kyoto/index.jsp」に。
しょっちゅうやっている京都展だけど、京都が恋しくなってきた頃には、つい行きたくなってしまう。今回は、カタログで見た、辻和金網の、銅の籠に惹かれて、実物を見たいと思ったのだ。
実際の籠は綺麗だったけど、思ったよりも小さかったので、食材を見て回った。
京野菜のかね正で、朝採り竹の子を、上林春松でほうじ茶を、うね乃でかつお節を、東山亭でちりめん山椒を。ああ、三嶋亭で牛肉を買いたかったなあ…。
急ぐように帰って来て、まっ先に竹の子を茹で始めた。竹の子は、朝、根元から掘り起こしたら、出来るだけ早く茹でた方がいい。時間が経つごとに、アクが強くなってくるから。
先を斜めに切って、縦に包丁を入れて、たっぷりの水に米ぬかを入れて、鷹の爪を入れてほぼ1時間、この時期ならではのいい匂いが部屋中を満たした。
買って帰って来た戦利品を見ながら、我ながら、本当におばあちゃんみたいなものばかり買って来たものだと・・・。
ほうじ茶を飲み、今度はいつ、京都に行けるかと、カレンダーを眺めながら、食事の支度をした。
明日は、美味しい竹の子が食べられそうです。

隣の老夫婦。

鶏の照り焼き(さっぱり風)

大分のカボス果汁

マンションの隣の老夫婦は、70代くらい。ちょうど僕の親の世代くらいだろうか。僕が引っ越して来た時から、時々、ちょっとしたものを持って来てくださる。それは、お赤飯を炊いた時だったり、果物をいただいた時だったり…。
僕も中元や歳暮にいただいたものを、差し上げていたのだけど、彼らからいただくものも、頻繁ではなくて、こちらがあまり気にならないくらいの頻度。
数日前、会社に行く時に、遠くから自分の部屋の洗濯物を見ようと眺めたら、隣の家のベランダから、垂れ下がるように植物が生い茂っていた。後で家の植物に水をあげる時に、何気なく覗いたら、それは、紫色の豆の花だった。
朝、ピンポンと鳴ったので玄関を開けると、隣のお婆さんが立っていた。「うちのベランダで朝採りしたキヌサヤ。召し上がってみて。朝採りだから」。やけに朝採りを強調するものだから、可愛かった。
今夜は、鶏肉を照り焼きにして、普通は、白髪葱か茗荷などを添えるのだけど、お婆さんにいただいたキヌサヤを千切りにして生で合わせてみた。キヌサヤ自体の甘さがとてもいい感じだった。さすが、朝採り。
照り焼きも、先週末の大分から買って来たカボスの果汁を使ってみた。本物のカボスは、今の時期には無いけど、カボスの果汁も、とても使い勝手がいいことが分かる。なんと言うか、柚子ほど主張しないで、そっと寄り添う感じ。
★鶏の照り焼き(さっぱり風)
1.鶏のもも肉1枚の皮目にフォークで穴をいくつも開けて、お酒大さじ1、薄口醤油大さじ1につける。そのまま10分から20分おく。
2.小さな器に、お酒大さじ1、薄口醤油大さじ1、柑橘系果汁大さじ1、胡麻油小さじ1を用意。
3.フライパンに、胡麻油大さじ1を熱して皮目から焼く。皮に焼き色が着いたら、裏返して焼く。焼き時間はだいたい9分から10分くらい。
4.鶏肉を切って器によそい、2をかけて、葱や茗荷やピーマンなどの千切りを添える。
※普通、照り焼きは、濃口醤油にみりんを使うのだけど、甘い料理ではなくて、さっぱりと食べたい時は、こんな照り焼きにすることが多い。

いつもの朝ごはん。

バラの芽吹き

昨日は終日撮影だったので、洗濯しか出来なかった。今日は朝から、ずっとベランダでバラの世話をしていたので少し遅めの朝ごはん。
お米をといで、野菜を水に放ち、冷凍庫からサンマと明太子と納豆とお出汁を出し解凍、水菜の煮浸しとクレソンの胡麻和えを作り、ご飯を土鍋で炊いて(また土鍋!)、ご飯が炊けたら、サンマを焼きながら、エッグベーカーで卵を焼き、ワカメの味噌汁を仕上げる。
コップに入った菜の花は、今晩のおかずになる予定。
特別な料理はなんにも無いけど、うちで食べる朝ごはんが、一番美味しいと思う。
死ぬ前に何を食べたいかと聞かれても、家で炊いた白米と、味噌汁と、ちりめん山椒が食べたいと答えるな。僕は。

土鍋番長。

惚れ惚れする色艶…土鍋のこと。

雨が上がり、風が冷たい一日だったので、「クレソンと豚バラ肉のしゃぶしゃぶ」をいただいた。
昆布出汁ではなく、鳥のスープで。この時期、やたらといい状態のクレソンが山盛りで売られているので、つい手が伸びてしまう。
クレソンは、生でも、さっと湯通ししても、お浸しにしても、そしてクタクタに煮込んでも美味しい。
中国に行くと、大抵は火を通して出てくるけど、日本では生で付け合わせで食べることが多いと言うと、中国人の友達が驚いていた。フランスではサラダが多い。
実は、土鍋好きで、ごはん用の土鍋もすべて入れると、10個くらいはあると思う。前につきあっていた人には、「土鍋料理屋さんでもやるの?」と言ってよくからかわれていた。
自称『土鍋番長』。
余分な油を使わずに、様々な旬の食材の組み合わせと、出汁やスープの掛け算で出来る健康的な料理には、限りがないと思える。

お酒泥棒のパスタ。

Kは、初めて会う前に、「僕、ワインとか飲んだことないです」と言っていた。九州では主に、ビールの後は焼酎に流れることが多いようだ。
最初に大分で会った時に、大分で一番評判のいいイタリアンで食事をした。ランチはパスタしかなかったけど、前菜に生ハムを加えて、三品のパスタと、白と赤のワインを一杯ずつ飲んだ。Kは嬉しそうに、「ワインって、美味しいですね。生ハムってチーズみたい」と言った。
Kがこないだ東京に来た時に、イタリアのワインを飲みながら、ミモレットをつまみで出した時に、Kは、「なんか、このチーズ変わった匂いがします…魚の卵みたい」と言って不思議そうに見ていた。
夜に帰宅して冷蔵庫を開けると、そのミモレットが残っているのが見えたので、サラダを食べた後、子羊の網焼きをマリネしている時に、得意の「ミモレットのパスタ」を作った。
Kは僕と過ごすことで、今まで出会わなかったものに出会い、時には戸惑い、恐る恐る感想を述べる。それを見て、僕は、ニンマリしている。
自分がまだ出会ったことのないものに出会い、挑戦することも、つきあっていく醍醐味かもしれない。
初めてKの車に乗って、助手席で「浜崎あゆみ」を聴かされた時は、僕にとって、かなりの挑戦だった気がする…。
★ミモレットのパスタ
1.スパゲティを茹で始める。
2.ミモレットを削っておく。
3.フライパンでパンチェッタを炒めて黒胡椒をたっぷり。塩をひとつまみ。茹で汁を大さじ2。
4.パスタの標準茹で時間より1分30秒早めに茹で上げたスパゲティをフライパンに入れ馴染ませる。
5.お皿によそい、オリーブオイルを回しかけミモレットを散らし、クレソンを添える。
※パンチェッタが無ければアンチョビでもいいし、生ハムを後から散らしてもいいし、ニンニクを炒めてもいいし、何も無くても十分美味い。野菜も無くてもいいけど、クレソンやチコリなどの苦味のある野菜を少し合わせると、ミモレットの濃厚さが深まる気がする。茗荷でもよい。
とにかく、お酒泥棒のパスタだから、ワインかシェリーか日本酒を用意してから作り始めるように。食べている時に、「このパスタ、反則だよな…」と思うに違いない。
しいて言えば、ボッタルガのパスタと、カルボナーラを合わせたような味かな。ふふふ…

陽。

cotoletta alla milanese

まだ遠くで居座っている冬の風が
時折からだを吹き抜けても
ふと 顔にうける陽の光に
なんとかやっていけるかもしれないと
勇気をもらう瞬間がある
原宿からプラプラと洋服屋さんや家具屋さんを覗きながら帰って来たら、家に着いたら9時近くになってしまった。なぜか頭の中はミラノ風カツレツでいっぱいで、小さなステーキ用の牛肉を買ってあったのでカツレツにして、赤ワイン片手にわしわし食べた。
この、薄くて、パルミジャーノの旨味を全身に纏い、オリーブオイルでカラッと揚がったミラノ風カツレツを、どういう訳か時々無性に食べたくなってしまう。
普通は、ルッコラをオイルとワインビネガーで軽く和えてほんの少しカツレツに乗せる程度だけど、生野菜をもりもり食べたいので、たっぷりと下に敷く。小さなトマトは、ソースのような役目。いつ作っても簡単で、美味い。
★cotoletta alla milanese ミラノ風カツレツ
1.牛肉ヒレ二枚はラップを乗せて、肉叩き(なければワインやビール瓶でよい)で叩いて薄く伸ばす
2.牛肉に塩胡椒をふり、小麦粉をまぶす
3.卵一個、牛乳大さじ1、胡椒たっぷり、パルミジャーノ大さじ4を混ぜて、これに2の牛肉をつける
4.それにパン粉をつける(今日はそのままだが、時間があればミキサーで細かくしたパン粉を)
5.熱したフライパンにオリーブオイルを少し厚めに入れて、中火で両面を香ばしく揚げる
6.ペーパータオルで油を吸い取って皿に。ルッコラとミディトマトを添え軽くオリーブオイルをかけ、全体にレモンを絞って、好みでバルサミコをほんの少し
※バットを、小麦粉用、卵液用、パン粉用、と三つ並べると作業が楽で片付け簡単

春野菜のパスタ。

春野菜のクリームソース

クレソンのペスト

昨日から、春の嵐が吹き荒れているので洗濯は諦めた。花粉だけでなく色々なものが空に舞い上がっているような気がする。様々な種類の豆を買ってあったので、お昼は超簡単な春野菜のクリームソースにした。
〜春野菜のクリームソース〜
豆やアスパラガスだけでもいいけど、プチトマトを入れると、酸味が加わりさっぱりとする。生ハムがなくても、野菜だけで十分に美味しいけど、塩をひとつまみ入れること。スパゲティなら標準茹で時間の2分から1分半前に、ショートパスタなら、標準茹で時間過ぎてから上げるように。
1.塩を入れたパスタを茹でるお湯で先に野菜を茹でる。そら豆、グリーンピース、インゲン豆、スナップえんどう、砂糖さや等(一種類なら、パスタと一緒に最後に茹で上げてよい)。パスタ80gを茹で始める。
2.フライパンにオリーブオイル大さじ1を熱し、生ハム、もしくはパンチェッタをカリッと炒める。プチトマトがあれば一緒に炒めて塩をひとつまみ白胡椒をふる。
3.大さじ1のバターと一人分だと生クリーム大さじ6杯を投入。泡が出てソースがトロッとしたら火を止める。
4.パスタが茹で上がる少し前にフライパンに火をつけて、茹で汁大さじ1を入れて揺すり、茹でた野菜をフライパンに投入、茹で上がったパスタと和えて、仕上げにパルミジャーノを削って完成!
夜は、キノコのスペイン風オムレツ、クレソンのスパゲティ、鳥肉のシェリー酒煮込みを、赤ワインとともに。
〜クレソンのペスト〜
この時期、イキのいいクレソンが山盛りで売られていたりする。芹と似ているから、寒さの残るこの時期に元気な野菜なのだろう。
クレソン(片手でいっぱい)。ニンニク半粒、松の実大さじ2、ケーパー小さじ1/2くらい、アンチョビ1切れかチューブ5センチ、オリーブオイル大さじ5杯、塩をふたつまみ。
クイジナートやバーミックスで攪拌したら出来上がり。これを、1人分大さじ2をボウルにとっておく。標準茹で時間より1分半早めに上げたスパゲティ80gと茹で汁大さじ1と和えて、オリーブオイルを回しかける。
まずは、クレソンの春を閉じ込めたような風味だけで堪能して、途中からパルミジャーノを振るのが僕の食べ方。
残ったペストは、オリーブオイルを上から注いで空気に触れないようにして冷蔵庫で保存。椎茸やマッシュルームと炒めても美味いよ。

アヒージョ。

遅めに家に帰って来て、「今日はよく働いたなぁ…」と冷蔵庫を開けてキンキンに冷えたシェリー酒を注ぎ先ずは一口。同時にオーブンを200度につける。
1.マッシュルームを冷蔵庫から取り出し指で石突きを取り、耐熱皿に並べる。
2.ニンニクひとつを微塵切りにして、マッシュルームの傘の中に散らし、塩胡椒。
3.あれば、生ハムやアンチョビを千切って乗せる。
4.オリーブオイルをたっぷりかける。マッシュルームの半分くらいに。
5.オーブンに入れて、部屋をざっと片付けて15分。パセリを散らしアヒージョの完成。
ボルドーを開けて、熱々を、ハフハフ言って火傷しそうになりながら食べる頃には、今日一日の疲れはどこかに吹っ飛んでいました。

F先輩。

速攻パスタ(ボンゴレ)

久しぶりに、入社以来仲良くしてもらっているゲイの先輩Fさんとランチに行った。
Fさんは、56歳くらいだけど、ほぼ毎日ジムに2時間は行っていて、巨乳かと思うほどの大胸筋。夏場は目のやり場に困るようなピチピチで胸の空いた服を着てくるから、社内では知らない人がいない有名人。久しぶりのランチは、やはり僕たちの色恋の話で盛り上がった。
ゲイの会社の先輩は、教師であり反面教師でもある存在。何を大切にして生きて、周りとどうやって関わるのか、つぶさに見えてくるから。
僕の会社には、クローゼットだけど、がむしゃらに働いて名声を勝ち得たクリエーターがいる。Fは、名声とは無縁の人生だったけど、今のFを見ていると幸せそうに見える。
昔は、名声や何かを勝ち得ることが、人生で成し遂げるべきことなのだと思っていた時もあるけど、今の僕は違う。
役職や、収入や、名誉や、所有物ではない。
毎日を、どんな風に周りの人とともに生きてきたのかということが、その人の人生なのだと思う。
仕事で遅く帰ったので、夜はパスタと昨日のチキンでした。
☆速攻パスタ(ボンゴレ)
スパゲティ80gを茹で始める。オリーブオイル大さじ2杯と潰したニンニク1粒を炒め、香りが出たら赤唐辛子1つとイタリアンパセリを2本、アサリ250gを投入。白ワイン大さじ3杯を入れ蓋をして貝の蓋が開いたら鍋の蓋を取り、スパゲティの茹で汁を大さじ3杯加える。標準の茹で時間より1分半前で上げたスパゲティをフライパンに加え、30秒くらい和えて味を馴染ませたら、皿に盛りオリーブオイルを二回りかけイタリアンパセリを散らす。(冷凍の砂抜きアサリを常備してあれば、夜遅く帰って来ても、あっと言う間に食べることが出来る)

魚焼きグリル調理のすすめ。

今日は、家に帰って、鳥のモモ肉に塩をふり、暫く置いてから、魚焼きグリルの中で焼いた。ロメインレタスに塩胡椒とパルミジャーノをふり、焼いた鳥肉を切ってのせ、レモンを絞って、オリーブオイルをかけて食べた。これに、ワイン。こんな食事が、僕の平日の夜の定番だ。
意外だけど、魚焼きグリルは、他の野菜や肉を焼いても、とても美味しく仕上がる。肉は60度を越えると、タンパク質が凝固して硬くなってしまうけど、グリルならば余分な油は使わず、適度に火が通り、中は柔らかいまま仕上がる。
「いつまでも、なるべく健康で若さを保ちながら、美しくありたい(これが重要)」
そう思ったら、自分の口から入るものを、きちんと見直す必要があるのかもしれない。
現代の日本人の食事は、糖質と脂質に偏り過ぎているという。我々が毎日、何気なく口にしているものの殆どは、糖質や脂質ばかりなのだ。
朝は、甘いパンを食べるなどと言うのは、身体に悪いだけなのに…と思ってしまう。それは、ほとんどが糖質と脂質だからだ。
もちろん、炭水化物も大好きなので、朝や昼には好んで食べるのだけど、それ以上に、動物性タンパク質をきちんと採ることと、加熱しない生野菜を採ることを、心がけるようにしている。
身体の中には600億もの細胞があって、僕たちは口にするものから栄養を摂り、日々生まれ変わっているのだ。