紫光

カツオの炙り

今年最後の山口の松茸と名残鱧

車海老の巻き方も工夫がある

東京・大阪・京都・福岡・金沢・札幌などを別にして、地方の町に行って「また来たいな・・・」と思わせるお寿司屋さんに出会うことはなかなかないような気がする。
でもよくよく考えてみたら、小倉にも唐津にも宮崎にも天草にも素晴らしいお寿司屋さんがあった。長崎・大分・熊本は、残念ながらここぞというお寿司屋さんに行けていない。僕が探しきれていないだけなのかもしれないですね。
鹿児島で、『紫光』というお寿司屋さんに行ったのだけど、ここが久しぶりに感動的なお寿司屋さんだった。
つまみのひとつひとつ、とても丁寧に趣向が凝らしてあり、握りも美味しい。地元の魚を使ってちょっと工夫したお寿司を出してくれるのだ。
何よりも印象的なのは、大将の人柄。やさしい笑顔と真摯な接客、そして、知覧の特攻隊に対する思いは半端ではなく、そのまっすぐな気持ちが真面目なお寿司づくりに見事に反映されている。
お料理も、お寿司も、結局はその人の生き方が伝わるものなのだろう。そんなことをしみじみと思った素敵な夜だった。

古宮址と霧島神宮。

古宮址

霧島神宮の御神木に見えると噂の神様

パワースポットとしても有名な霧島神宮は、昨年も行ったし何度か行った場所だ。
でも、実は先日ここにも書いた風水の先生が家に来た時に、家の小さな神棚に霧島神宮のお札を飾ってあるのを見て言ったのだ。
「霧島神宮は、実は昔は別の場所にあったんです。火山の噴火で今の場所に動かしたのですが。その場所に先日行って来ましたが、地図上でその場所を探ると、西日本を支えるかのように、3つの有名な神社が綺麗な三角形を作っていたので驚きました」
その3つは、ちょっと正確には忘れてしまったのだけど…
『伊勢神宮・熊野神社・霧島神宮』もしくは、
『熊野神社・厳島神社・霧島神宮』だったと思う。笑
そんな話を聞いてちょっと興味がわいてしまい、今回お札を霧島神宮に持って行くついでに、もともとあった場所はどんなところなのか、見に行ってみようと思ったのだ。
『古宮址』は、霧島神宮から車で20分くらい。山を上り詰めて、霧島連峰が臨める山の上にひっそりとあった。
霧島山が大噴火する1234年(この数字の語呂合わせもおどろき)までは霧島神宮はこの場所にあったようだ。車を降りて思ったことは、いい匂いがするということ。
そのあと、現在の霧島神宮に行きお札をお返しして、御神木に神様が見えるとネット上で話題になっているという木の枝の写真を撮影した。
この『烏帽子をつけた神様』に見えるという写真を昨夜 『カップ』で見せてもらった時には、親指を上げた手にしか見えなくて笑っていたのだ。
霧島神宮も不思議なことに、いい匂いがした。

鹿児島から、桜島を抜けて霧島へ。

およそ100年前に火山噴火で埋没した鳥居がある

黒酢の郷 桷志田

丸尾滝

昨夜、鹿児島のゲイバー 『カップ』のマスターに聞いた霧島への観光ルートを、今日は忠実に再現することにした。
⭐️鹿児島〜霧島観光ルート
鹿児島→フェリーで桜島→埋没鳥居→
垂水の道の駅→黒酢の郷 桷志田→
亀割峠(ハッテン場)→丸尾滝→ホテルへ
レンタカーを借りて鹿児島からフェリーで桜島を目指す。桜島は頭に雲を抱えているけど、いつ見ても雄大で美しいと思う。
垂水の道の駅では、新鮮で美味しそうな野菜と十穀米を購入。
あまり期待をしていなかった黒酢の店『桷志田』は、平日のランチなのに次から次へとお客さんが来ていてぼぼ満席で驚かされたし、何よりもお酢を工夫して食生活に取り入れるという試みが新鮮で、予想以上に美味しかった。
亀割峠にある公園がハッテン場らしいが、Kは「気持ち悪いね…」と言ってそのまま無視して通り過ぎて終わった。笑
丸尾滝は思いのほか美しかった。もみじがそろそろ見頃で、山の上では綺麗な紅葉を見ることが出来た。
霧島は、ところどころ山間から湯気が立ち上がっているような温泉地。硫黄の匂いが立ち込め、新鮮な空気が美味しい。昨年来たばかりなのに、いつ来てもほっとさせられる日本の田舎のよさが今も残っている場所なのだ。
⭐️黒酢の郷 桷志田
0995-55-3231
鹿児島県霧島市福山町福山字大田311-2
https://tabelog.com/kagoshima/A4603/A460301/46000814/

鹿児島へ。

黒豚と黒毛和牛のしゃぶしゃぶ

新鮮なキビナゴ

のり一のラーメン

夕方の便で、鹿児島へ。
一年ぶりの鹿児島は、Kが休みを取れるようになったため急に決めた。温泉にでもつかってのんびりしたいと思い、鹿児島にしたのだ。
黒豚しゃぶしゃぶといえば、『あぢもり』が有名だけど、何度も我々は行っているので、今回はJAがやっている『華蓮鹿児島店』へ。
綺麗な店内で黒豚た黒毛和牛を堪能した。
その後、鹿児島のゲイバー 『カップ』へ。マスターは僕と同じ49歳。ハンサムな人だ。
店に行くのははじめてなのに、なぜか「久しぶり」と言われたのは、どういう経緯か忘れたけれども、なぜかFacebookで繋がっていたからだろう。(半年ほど前に僕はFacebookのアカウントを閉めてしまったのだけど)
平日なのでお客さんは僕たち以外いなかったけど、明日鹿児島をドライブして霧島へ向かう際の観光スポットを聞くことができた。
飲んだ後は、鹿児島ラーメン。いつもは『小金太』に聞くのだけど、今回はさつぱりとした『のり一』へ。
この不思議なラーメン屋さんの味を強いて何かにたとえて言えば、『カップめんのワンタン』だろうか。
さつぱりとした塩味を楽しんだ。
⭐️華蓮 鹿児島店
099-223-8877
鹿児島県鹿児島市山之口町3-12 JAフードプラザ
https://tabelog.com/kagoshima/A4601/A460101/46000109/
⭐️カップhttps://mobile.twitter.com/kap_0302
⭐️のり一
099-222-4497
鹿児島県鹿児島市山之口町9-3 神川ビル 1F
https://tabelog.com/kagoshima/A4601/A460101/46000007/

BUZZFEED

BUZZFEEDを、夜中に眠れない時に時々覗くことがある。
昨夜、覗いたら爆笑ものの記事があって、笑いながら布団の中でKに添付した写真を送ったのだ。
Kは、なぜか目覚めてしまってこの写真を見るなり、「なにこれ?気持ち悪い」と言ってまた寝てしまったのだけど、僕にとっては衝撃的な可笑しさだったのだ。
犬がかわいそうではあるが。
⭐️夜中に爆笑したハロウィンの記事https://www.buzzfeed.com/jp/lyapalater/i-dont-think-ill-ever-stop-thinking-about-this-d-1?utm_source=dynamic&utm_campaign=bfsharecopy&utm_term=.hdXX14zZQb
この記事も素晴らしい。
⭐️初めて会った人が見せてくれた優しさ。人間の素晴らしさを教えてくれるストーリー
https://www.buzzfeed.com/jp/alivelez/26-stories-about-random-acts-of-kindness-that-will-1

コンビニのクジ引き。

朝ごはんは、毎日僕が作っているのだけど、月に一度くらい、眠れなかったとか疲れて起きられず、下のコンビニに買いに行くことがある。
朝慌ててコンビニにパンを買いに行き、いつもの40代のメガネをかけた男性店員でら支払いをすると、クジを引いてくださいとクジの入った箱が差し出された。
「僕、全くクジ運ないんですよね…」そう言ってクジを引くと、いつものようにハズレが出た。「ほらね」。
すると店員さんが、「それじゃあもう一枚引いてください」と言うのだ。言われるままにクジを引くと、またしてもハズレで笑ってしまう。
「このクジ半分は当たるんですけどね…」そう言って店員さんは、自分で手を入れて何枚かクジを引っ張り出し、当たりが出るまでクジをめくった。
そして当たりを僕に差し出すと、「今持っていかれますか?」と聞いてくるので、「いいんですか?はい。」と答えて、飲んだことのない飲料をもらって帰った。
朝の、慌ただしい時間が、店員さんのお陰で思いがけず楽しいひと時になった。
日常の中には、こんな温かい出来事もあるのだ。

キミがつらそうだと、あのヒトもつらい。

僕のような仕事をしていると、解けない課題を抱えながら、そのまま週末に突入してしまうことが時々ある。解決策やアイデアがまだ見えず、期限が迫ってくるのが見えていて、クリエーターにとっては一番苦しい時。
『家庭には仕事を持ち込まない』というのを、Kと2人暮らしをするようになってからモットーとしてきたのだけど、どうしても仕事のことが頭から離れていかない週末もあるものだ。
Kはのんきな性格だけど、どこかに問題を抱えている僕にはすぐに気づくようで、急にふと僕に聞いてくるのだ。
「ただしくん、大丈夫?」
「仕事のこと考えてるの?ただしくん」
「かわいそう。ただしくん」
そう言って、眠れずに朝方スマホをいじっている僕にキスをしてくれる。そしてそっと僕に言うのだ。
「もう、そんな仕事、やめてあげて」
僕はふと、Kにまで心配をかけてしまっているなあ・・・と反省する。できれば大好きな人には、心配をかけたくないのだ。
昔、仲畑さんというコピーライターが書いたリクルートの『Bing』という雑誌の広告のキャッチコピーを思い出す。
キミがつらそうだと、あのヒトもつらい。
そんなコピーを思い出しながら、それでも、そんな人がいるから頑張ろうと思って、月曜日の朝、まだ暗い町に向かって行ったのだった。

ピッチ・パーフェクト ラストステージ

随分前に観た女子アカペラグループの競演『ピッチ・パーフェクト』の第3弾が早くも終わってしまいそうなので慌てて日比谷に観に行った。
前々回前回でついに世界一になったアカペラグループ『べラーズ』が、大学を卒業した後に再び結成されるというお話。
話は本当にくだらないのだけど、女子映画の世界観にはまってしまい気がついたらアナ・ケンドリックをついつい追ってしまうのと、レベル・ウイルソンという太っちょの女の子が見ているだけで笑えて楽しい。
音楽はかなりいじって編集されているにせよ、歌や曲を聴いて踊りを見ているだけで飽きさせない。
何も考えず笑いたい時には、こんな映画が最適だろう。
⭐️ピッチ・パーフェクトラストステージhttp://pitchperfect-last.jp/

マイ・プレシャス・リスト

ロバート・デニーロとアン・ハサウェイが共演した心温まる映画『マイ・インターン』。
その映画のプロデューサーの作品という『マイ・プレシャス・リスト』は、万人ウケはしないだろうけどかわいい映画だった。
舞台はニューヨーク。
IQ185でハーバード大学を飛び級して卒業した19歳の女の子が、人と交わることを好まず引きこもり生活をしている。
週に一度、アッパーイーストサイドの父の友人であるセラピストに通っていて、なんとかバランスを保とうとしているのだけど、年末までにやり遂げる6つのリストを渡されて、人生が少しずつ変わり始めてゆく。
ニューヨークの空気感が感じられるだけで、見ていて懐かしく感じられる映画。セラピスト役のネイサン・レインは相変わらず好演だし、主役の女の子も地味なオタクから少しずつ変化を遂げてゆく様子が可愛らしい。
映画の中に、サリンジャーの名作『フラニーとズーイー』が出てきて驚いた。彼の本の中で、一番好きな本だから。
クリスマスの美しいニューヨークに無性に行きたくなる映画だった。
⭐️マイ・プレシャス・リストhttp://my-precious-list.jp/

19歳のSと食事。

19歳のSと久しぶりに食事をした。Sは僕にとって息子のような存在で、僕はSからしたら、東京のお母さんのような存在かもしれない。
Sは、先週末の台北プライドに参加したようで、楽しかった台湾での話をしてくれる。
東京レインボープライドとは、規模が違いすぎること。短髪にして行ったらとてもモテて、写真をたくさん撮られたこと…。
Sは、熊本から東京の大学に入学して、ファッションの勉強をしている。
前回会った時に、大学に入学してからお父さんお母さんに全く連絡していないと聞いたので、僕が「お母さんに連絡するまでは会わないからね」と冷たく突き放していたのだけど、どうやらお母さんに電話して怒られたと言う。
S「でも、今日はこれをただしさんに見せようと思って…」
そう言って見せてくれた写真は、お母さんがその後に小包を送って来てくれた写真と、短い手紙の写真だった。
小包は、実家の熊本のお菓子やラーメンなんかがたくさん詰まっていた。
そして手紙には、風邪をひかないようにと心配していることや、
「お父さんから少しですがお小遣いです。無駄遣いしないで教材でも買って、カツカレーでも食べてください」
と書いてあった。
お母さんの年を聞くと、僕と同じ49歳とのこと。そりゃあ、お母さん側の気持ちになるよなぁ…と思いながら、こんなに素直な子どもを持てたら、お母さんも幸せだろうなあと思ったのだった。