キミがつらそうだと、あのヒトもつらい。

僕のような仕事をしていると、解けない課題を抱えながら、そのまま週末に突入してしまうことが時々ある。解決策やアイデアがまだ見えず、期限が迫ってくるのが見えていて、クリエーターにとっては一番苦しい時。
『家庭には仕事を持ち込まない』というのを、Kと2人暮らしをするようになってからモットーとしてきたのだけど、どうしても仕事のことが頭から離れていかない週末もあるものだ。
Kはのんきな性格だけど、どこかに問題を抱えている僕にはすぐに気づくようで、急にふと僕に聞いてくるのだ。
「ただしくん、大丈夫?」
「仕事のこと考えてるの?ただしくん」
「かわいそう。ただしくん」
そう言って、眠れずに朝方スマホをいじっている僕にキスをしてくれる。そしてそっと僕に言うのだ。
「もう、そんな仕事、やめてあげて」
僕はふと、Kにまで心配をかけてしまっているなあ・・・と反省する。できれば大好きな人には、心配をかけたくないのだ。
昔、仲畑さんというコピーライターが書いたリクルートの『Bing』という雑誌の広告のキャッチコピーを思い出す。
キミがつらそうだと、あのヒトもつらい。
そんなコピーを思い出しながら、それでも、そんな人がいるから頑張ろうと思って、月曜日の朝、まだ暗い町に向かって行ったのだった。
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