スタンド7

スタンド7

久しぶりに早く仕事が終わったので、友人Kの店『スタンド7 http://s.tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13139786/』に顔を出した。
Kは、僕が親くしている女の子。Kとは、よく映画に行ったり、食事に行ったり、二丁目に行ったりしたのだけど、Kがこのお店をオープンさせてからは休みもほとんど取れないため、会うのはもっぱら『スタンド7』を僕が訪れる時になってしまった。
借りていた映画のDVDと、アマリリスの球根を持って行くと、ずいぶん前の僕の誕生日のプレゼントをもらった。暫く映画の話なんかをしながら、生ハムをつまみに白と赤のワインを飲んでのんびりと過ごした。
『スタンド7』は、店内に怪しいポスターが張り巡らされていて、昭和歌謡がかかっている。今日も突然、弘田美枝子の「人形の家」がかかったので、二人で大笑いしたのだけど…。
Kは、大学も映画研究会の会長だったというだけあって、映画にはとても詳しい。そして今日も、これから始まる面白そうな映画を僕に教えてくれた。
日本初公開のポルトガルの監督の特集『ジョアン・ペドロ・ロドリゲス・レトロスペクティブ 』。チラシを見る限りかなりいっちゃっていて面白そうな作品群だ。こういう映画を日本で公開してくれるアテネフランセ文化センターって、本当に有難いと思うけど、アテネフランセも経営が変わるので、これからどうなるか分からないという話が出た。
ポルトガルの監督をはじめ、日本では公開されない各国の映画を観ることが出来るのは、東京が世界でもとても恵まれた環境にあるからに違いない。ゴールデンウィークのイタリア映画祭も、今年も楽しみにしている。
★ジョアン・ペドロ・ロドリゲス・レトロスペクティブ
http://dotdashfilm.com/?page_id=32
※ロドリゲスの作品には、同性愛が主題の映画がいくつかあるようです。『ファンタズマ』は、ゲイの話。『男として死ぬ』は、中年のドラァグクイーンの話。

アンナお婆さんのラザニア。

ホワイトアスパラガス

ラザニア

ティラミス

東京は昼間、三月初旬なのに夏日を記録して、黄砂と見紛うような塵に町中が白く煙っていた。
昼は、久しぶりの『Emilia http://www.ciao-emilia.com/』で、ホワイトアスパラガスと、ラザニアとティラミスをいただいた。このブログに何度も出て来ている僕の行きつけの店だけど、出来た時は週末でも空いていて、よくカウンターでお店の人とイタリアの話をしながらワインを飲んだのだけど、今では週末はほぼ満席で予約の客でないと入れない場合があるし、イタリア人もよく来ている。
実はここのラザニアは、僕が日本で食べたラザニアの中で、一番美味しいと思っているのだけど、中身のパスタとクリームソースとボロネーゼが、なんとも言えない渾然一体となっていて、口の中で、「ふわっ とろっ つるりん」って溶けてゆく感じなのだ。
エミリアのオーナーご夫妻が、昔、エミリア・ロマーニャ州のレストラン『アメリゴ』で働いていた時に、日曜日になるとアンナというお婆さんが、いつもスタッフのまかないのラザニアを作ってくれていたそうだ。
エミリアのラザニアは、そのアンナお婆さんのラザニアを再現しているのだけど、何年か前に三越のイタリア展でその『アメリゴ』が来日した時に、アンナお婆さんも来日したそうだ。そして、エミリアに来てラザニアを食べて、ソースの硬さなど、色々とアドバイスをしたらしい。
イタリアの、ど田舎にあるお店の料理が、日本でこんなに人気があるなんて、本当に不思議だなあと思うけど、美味しい食材と、食事を作るために時間をかけることを厭わない(ランチのパスタもすべてホームメード)彼らの姿勢が、きっと今の日本人にもうけているのだろう。
いつか、田舎町のリストランテ『アメリゴ』にも行ってみたいと思う。アンナお婆さんのラザニアを食べてみたいな。

カレー部。

ビリヤニプレート

オススメのエリックミールス

ひとつ大きなプレゼンが終わったので、帰りに上司と後輩と軽く飲んで食事をした。東京駅に続く地下道にある南インド料理屋「 南インドカレー&バル エリックサウスhttp://s.tabelog.com/tokyo/A1302/A130202/13130363/?lid=header_restaurant_detail_review_list 」へ。(場所は、ブリジストン美術館の地下の辺りと言えばわかりやすいかも)
最近、カレー屋やインド料理屋が増えていると感じるのだけど、ここも手頃な値段で、数種類のカレーやスープを食べることが出来る。
会社の局内にカレー部というのがあり、僕も上司も、カレー部で、東京のカレー屋さんを、たまに何人かで食べ歩いている。カレー部入部の条件は、「カレーとラーメン、どっちが好き?」という何気ない質問に対して、瞬時に「カレー!」と答えられること。ほとんどの人は躊躇するか、ラーメンと答える。
後輩に聞いた話だけど、以前テレビで、インド人に「CoCo壱番屋」のカレーを食べさせたら、「美味しい!」と言って食べながら、「で、これは、いったい何ていう料理ですか?」と聞いたそうだ。
日本に浸透している日本的カレーは、彼らの頭の中のカレーとは、全く別のものに思えたのだろう。
カレーがインドやネパールだけでなく、様々な国に多様な形で存在し、今も進化を続けているのは、スパイスを効果的に使った食べものが、時々、無性に食べたくなる不思議な魅力に満ちているからだろう。

アンティカ・オステリア・トト

前菜の盛り合わせ

ラグーのフェットチーネ

カツレツ

福岡2日目、昼はイタリアンにすることに。福岡には、ASOもカノビアーノもあるけど、東京で食べられる店に行ってもしょうがないので、大濠公園のそばにある「アンティカ・オステリア・トト http://s.tabelog.com/fukuoka/A4001/A400105/40003488/」に。
こじんまりとした店内は、満席の中、テキパキとスタッフが動き回っている。入り口に回転木馬のようなおもちゃが回っていたり、棚の上に美しいグリーンを放つオリーブオイルの瓶などが見える。オーナーがお店を愛していると、その気持ちは、スタッフやお店の様々なものに現れるけど、このお店もそういう感じのお店。
料理は前菜から趣向が凝らしてある。パスタもホームメードではないが、生うにもラグーも美味しかった。メインのカツレツも、ベーシックだけど申し分ない。グラスワインも、美味しいものが揃えてある。
マダムと話したら、Danchuや専門料理などに載ったそうで、地方からの客も増えているという。福岡でイタリアンのランチをがっつり食べるなら、ここはオススメ。

水月

夜は、久しぶりに、「水炊き 元祖 水月 (Click!) 」へ。博多の水炊きの店は、長野、華味鳥、いろはなど色々と有名店があるけれど、水月の水炊きは、白濁したスープというよりも、澄んだスッキリとしたスープだ。
水から鶏を、1時間煮込んで、その後、2時間はそのまま寝かせて、鳥の中にまた、旨味が戻るのを待ってから、お客さんに出せるようにするという。その鶏肉は、パサパサではなく、煮込んだ後でも、しっとりと旨味を閉じ込めている。
柔らかいミンチも美味しいし、最後の雑炊まで、スーッと胃に収まるから不思議だ。さすが、名前に元祖とつけているだけある。店員さんのサービスも他の水炊き店とは、比べものにならない。
福岡には、年に二回は来ているけれども、食べつくせないほどの美味しいものがある。今度はいつ来られるかなあ…とお腹いっぱいの今も考えている…

天寿し 京町店

河豚の白子(Kに撮らせたらブレていた)

昼に北九州空港へ。スターフライアーは、黒い機体が斬新でかっこいい。機内のソファーは黒の革張りで、安全確認ビデオも、忍者が出てくるなど、ウィットに富んでいる。
小倉では、「天寿し 京町店 http://s.tabelog.com/fukuoka/A4004/A400401/40000721/」へ。基本的に、塩とかぼすで味つけされて出される小倉の寿司は、さっぱりとしていて、魚本来の甘みを感じることが出来る。
途中、帆立は甘いタレがかかり、柑橘が続く中で変化を生み、平目は肝が乗っていて、味わいに複雑さを加えている。
太刀魚は、ガスの後炭火で炙って香りよく、鮪の漬けは、鮪そのもののお出汁の中で漬けにされている。
鯵は、高松特産の粉醤油が乗っていて、食べながら醤油の味が口の中に拡がるように考えられている。
一本釣りの黒鯛は、歯ごたえとともに鯛の濃い味がして、河豚の白子は、熱々で供されるため、口の中でご飯と混ざり合いリゾットのように感じる。
河豚は、白身の中に河豚の味が閉じ込められていて、五島の鰤は炙った香りが食べた後まで口の周りに漂っているかのようだ。
お酒を一切出さずに、お寿司の味を存分に味わっていただきたいという大将の心遣いは、随所にゆき届いている。
大将が、金沢の有名店「小松弥助」に言われた言葉を教えてくれた。
「寿司屋は、お客さんを緊張させたら負けだからね」
大将は、すべてのお客さんをやさしく包みこんでくれるような人だった。
先代から引き継いだ、美しい小倉の寿司の伝統を、後の世にも遺していただきたい。
胡瓜
トロ
赤烏賊
車海老
しめ鯖
帆立
平目
太刀魚
鮪のづけ

お吸い物

栄螺
海老の頭
黒鯛
河豚の白子
穴子
河豚
渡り蟹

玉子
メロン

一幸庵

バレンタインデー前日に、小石川にある和菓子屋「一幸庵 http://s.tabelog.com/tokyo/A1323/A132302/13005076/」の和菓子をいただいた。
僕が大好きで、たまに仕事をさせてもらうコピーライターの同僚が、学生の頃アルバイトをしていたお店らしい。
このお店の旦那さんは、世界のシェフ500人に入ったという。
初めて味わう、わらび餅は、口の中に入れると、ゆっくりととろけて行った。
普段、お菓子を全く食べないのだけど、こんな和菓子は、今までに食べたことなかった。
添えてあった彼女からの手紙は、いつも温かい。
書き出しは「お父さん…」ではじまり、自分のことは、「母」で結んである。これは、僕たちが、何人かの後輩を一緒に面倒をみて、彼らにお父さん、お母さんと呼ばれていたから。僕のことを、お母さんと呼ぶ若者も、何人かはいるのだが…
「一幸庵」に話を戻すと、写真をご覧になったらお分かりだと思うが、和菓子が本当に好きなんだなあというのが、包装紙にも溢れている。
こういう旦那のような人を知るたびに、人が、何かを好きになったり、夢中になったりする気持ちは、なんと尊いことかと思わずにいられない。
人が、何かを好きになる力は、この地球をゆっくりと回しているのだと思う。

新年快楽

日本で、北京ダックを食べることは、ほとんど無いのですが、中国の新年なので、S太郎と、K太郎と、北京ダックを食べようということになり、「全聚徳 新宿店 http://www.zenshutoku.com/shop-shinjuku.htm」へ。
田中角栄が、北京で食べて、その後日本に出店したというお店らしい。真紀子がいないかと、思わず店内を見回しました…
面白かったのは、はじめに、砂糖をまぶして出されたこと。なんか、お菓子のような不思議な食感。
三人だったので一羽ではなく半分だったけど、一人三つ食べれたので、それで僕は十分でした(北京ダックって、そんなに大量に食べれないです)。
その後、新宿五丁目に出来たというゲイバーに、恐る恐る行ったのですが、お店を開けたら、大学の同じクラスの同級生がいきなり中から出て来て、「いらっしゃーい!」。
知らないうちに、ゲイバーのママになっていたみたい…
つーか、なんという大学。_| ̄|○

美味しい酒。

今日は、一つの長いプロジェクトが終わり、無事に納品できたので、打ち上げで東銀座の「なぎの木 http://s.tabelog.com/tokyo/A1301/A130101/13139742/」へ。手頃な料金で、豆腐や酢もつ、鳥の刺身から、水炊きまでのコースが食べられる。
先日、僕が珍しく怒った若手の営業も来て、みんなの前で、僕に怒られた話をした。
「きつく怒られたけど、愛情を感じた最後の言葉は忘れられません」
長いプロジェクトの途中は、アイデアが決まらずに、眠れない夜もある。
思ったように、得意先にいい案が通らず、途方に暮れることもある。
でも、今回のように、結果的にはいい仕事になると、はじめの乾杯のビールの味は格別においしくて、この仕事をしていて本当に良かったと思える。
大変だった時期をそれぞれに思い出し、分かち合い、ともに美味しい酒を飲んだ。

むつ五郎

馬刺し

刺し身の盛り合わせ

馬の脳みそ

地元の人が通う店、「むつ五郎 http://mutugoro.co.jp/」で食事をした。
馬刺しで有名な店だけど、お刺身や、オコゼのフライも美味しかった。
ここでしか食べられないものを食べようと、馬の脳みそに挑戦。脳みそ自体、味がフォアグラや、あん肝のように濃厚で、更にこってりと味付けされていた。
羊や猿の脳みそは、食通の間では有名だけど、馬の脳みそは、もちろん生まれて初めての体験。
でも、脳みそまで食べられてしまう馬って、何だか気の毒ですね。