海と空との散歩

空はまだ3回目のワクチンが済んでいないので、
人混みや動物が色々いる場所は行かせないようにしているのだけど、
少しずつ人や犬にも合わせて慣れさせるいわゆる社会化をする時期。

でも、大型犬である海だけの散歩でも結構大変なのに、
空が加わったことで2頭づれの散歩はどうすれば良いだろうか。

僕たちは空を早くも海と一緒に散歩に連れて行くことにした。

空は散歩がよほど楽しいようで外に降りた途端興奮している。
それでいて少し臆病な性格もあり、一人で先に行ってしまうことはない。

先に行くと振り返って海を待っている感じ。
それはまるで、お兄ちゃんを気にして待っている妹のよう。

二人を一緒に歩かせると、案じていたのが杞憂出会ったように、
仲良く二人で歩き出した。

後ろから二人が楽しそうに歩く姿を見ながら、
なんて幸福なんだろうと思ったのだ。

空のトイレ。

空が家に来て2週間以上経つのだけど、トイレの訓練がうまくいかない。
ケージの外に3箇所くらいトイレシートを敷いているのだけど、
シートの上でおしっこやうんちをやってくれる確立がなかなか上がらず今でも7割くらいだろうか。

僕たちはいつか自然とトイレなんて出来るようになると寛大に思っていたけど、
さすがにこれはやばいかもしれないと思いはじめている。

海の時はもう思い出せないのだけど、割と早い段階でトイレは覚えてくれた気がする。
空はかなり奔放に育てているせいか、どこでトイレをしても構わないと思っているフシがある。

トイレを失敗したからといって、僕たちは怒らずにただただ黙って後片付けをするだけ。
犬はトイレを間違ってしてしまったとしても、
その後に怒ったところでなぜ人間が起こっているのか理解できないからだ。

海を育てた経験上、怒ってしつけるよりも、褒めて褒めているうちに身についてくることがわかったから。
空も、うまくできた時に褒めてあげながら、いつかできるようになればと気長に見ている。

Kのやさしさ。

Kは心根のやさしい人だ。

僕が選んだだけある・・・。

空が来て10日以上すぎただろうか。

新しく子犬を迎えた時には、当分の間はなるべくケージ(囲いや檻)の中に入れておいて、時々外に出して遊んであげるくらいにしないといけないというのが、今の子犬の育て方と言われている。

子犬は一日の内20時間くらい眠るので、時々出しておしっこをさせて遊んであげて、10分くらいでまたケージに戻すということを繰り返しながら、おしっこのする場所を学ばせていく。

かわいいからと言って、はじめから外にばかり出して遊んでいると、してはいけないことを覚えることや自制心を育むこと、我慢することができなくなってしまう。

夜は空だけケージに入れて寝かせるのだけど、空はケージに入れた直後はギャンギャン鳴いて外に出してくれと叫ぶ。

それでもシカトをしていると、いずれ泣き止み、ふて寝をするようになる。

僕はそんな空を放っておいてベッドで寝てしまうのだけど、Kは空が寂しいだろうと思うのか、自分だけケージの横の畳の上にクッションとリネンを持ち出して寝るのだ。

見ていると、時々空を安心させようとして撫でたりしている。夜中には急に空が起き出して泣き叫ぶことがあるのだけど、そんな時もすぐにKが起きて空を外に出しておしっこやうんちをするのを見守って片付ける。

僕は寝ぼけてそれを遠くから見ている・・・。

そんなKを見ていると、本当にやさしい人だと思うのだ。

海と空

海と空の関係性が少しずつ変わってきたことはここにも書いた。

最初、海は空が近づいても逃げてしまって「僕には関係ありません・・・」というかんじだったのだけど、次第に干渉するようになり、今ではワンプロと呼ばれる犬同志の取っ組み合いをするようになった。

今では海は空の親戚のおじさんか親気取りのようだ。

空はまだ3ヶ月手前でワクチンを2回しか打っておらず、様々な菌が存在する外にはなるべく連れ出さないほうが良いとされている。

でも、犬の社会化と呼ばれる犬にとって社会の環境を知っていくにはこの3ヶ月までが肝だとも言われている。

僕たちは海の時もそうだったけど、なるべく抱っこしたり茂みや汚そうなところには行かないようにしながらも、空を海の散歩に一緒に連れ出すようにしている。

外に出て、空気を思う存分吸い込みながら歩く空は、新しい世界に胸を弾ませているのがわかる。

海と一緒に得意げになって先頭を先頭をと歩こうとする姿を見ていると笑ってしまうけど可愛らしいと思う。

海はそんな空を、今では家族の一員として見守っているのがわかる。

僕たちが何も教えなくても、犬ははじめからやさしく、他の動物に対しても大きな愛情を持って接することができる。

海と空を見ていると、愛そのもののように思える。

宿の看板犬ランキング!

ご無沙汰しています。

宿がバタバタで投稿が今までになく随分遅れていますが、家族みんな元気で暮らしています。

楽天トラベルの看板犬ランキングに、うちの海が出ています。

どうか応援よろしくお願いします!

\看板犬ランキング投票受付中/
当館の看板犬「海さん」もエントリーNo6で参加中!
みなさまの応援よろしくお願いします。

https://travel.rakuten.co.jp/special/mytrip/vote/dog/

投票期間は10月10日(火)まで!
#看板犬ランキング2023
#楽天トラベル

太陽と空。

空を迎えるにあたって、太陽が受け入れてくれるのかどうか、それは海以上に心配していたことだった。

太陽は1年くらい前に庭に捨てられていた猫で、今ではすっかり家の家族になったのだけど、猫は結構気が強い生き物なので、後から仲間入りする動物を受け入れることができるのかわからなかったからだ。

2ヶ月半とはいえ、空は体格的に太陽よりも二回りくらい大きい。空はまだ完全にパピーだけど、太陽からしたら大きな獣にしか見えないだろう。

最初のうちは毛を逆立てて「シャーーーー!」と威嚇していたものの、次第に慣れてきたのか、空が子犬だと分かったのか、どんなに空に追い回されても本気で怒るようなことは無くなってきた。

どちらかというと、テーブルなどの高い場所に登って、太陽は上から空を遊んでやっている感じ。

まだまだ一緒に眠るとかではないのだけど、確実に太陽も空を受け入れてきていることがわかってとてもうれしい。

全然違う動物なのに、本当に不思議なものだ。

海と空。

空を迎えるにあたり、一番危惧してしていたことは海と太陽との相性だった。

海はやさしい性格だけど、家に自分以外の犬がくることを受け入れてくれるだろうか?

今まで家の中でたった一人で思う存分愛情を浴びてきた海は、自分以外の対象にその愛情が向かってしまうことを感じ取るに違いないと思ったから。

はじめは海は空のことを無視するような感じで、近づいてきてもささーっと一人で遠くに行ってしまって相手にしない感じだった。

僕たちはそんな姿を見つつも放っておいたのだけど、ここ数日でその態度が変わってきた。

激しく後を追い回し海に飛びつく空を、海は親のように首根っこを掴んだり頭を丸呑みして甘噛みしたり、親が子犬にするように色々と教えるようになっていったのだ。

今はもう無視して逃げ回ると言うことはなく、どちらかというと追っかけっこをして一緒に遊ぶようになった。

「犬同志のことは犬同士に任せておきなさい」ブリーダーさんの教えはその通りだったみたい。

人間がコントロールできることではなかったのだ。

空と海はいい感じの関係を築いていけそうでホッとしているところ。

新しい家族が加わりました。

関西空港の出発階で車を下ろされた空に会った。

空はほんの少し恥ずかしがり屋で、僕に会った時に尻尾が完全に股の下に巻かれていた。

しばらくブリーダーさんとお話しした後、ブリーダーさんの車が去っていき、僕と空だけになってしまった。

空港には犬と一緒に入れる場所がなくて、しょうがなく僕たちは外でしばらく待った後、空をカバンの中に仕舞い込んで空港内のベンチに座った。

外はまだあまりにも暑く、小さな犬にはストレスが大きかったから。

それから2時間くらい、ずっとベンチに二人で座っていたのだ。

空は女の子だからか子犬だからか、なんだか甘い匂いがした。

チェックインの終わりの時間ギリギリまで待って、空をカウンターに預けようとすると、4ヶ月いないの子犬は飛行機には乗せられないと言われた。

僕はそんなことどこにも書いてなかったし知らなかったのだけど、咄嗟に5ヶ月くらいになりますと嘘をついた。

チェックインさせてから不安になってブリーダーに聞いたところ、みんな2ヶ月くらいで色々な場所に飛行機で運ばれていると聞いて安心する。

後は宮古島で生きて無事に空が出てくることを祈るのみ。

空港で空は無事に出てきてくれた。

おしっこもうんちもしていなくて、僕を見るとニコニコと微笑んでいた。

駐車場でKと海が出迎えてくれる。

海は興味津々で空の匂いを嗅いでいる。

「海さん、海さんの妹の空だよ」

新しい家族がまた一人加わりました。

怪獣は、7キロ。

9月21日に関西空港で引き取ることになっている怪獣は、現在7キロ近くなったようだ。

海が来たときは2ヶ月だったからもっと小さかったけど、2ヶ月と3週間でやってくる空はその分成長しているみたい。

体重計に乗っかったその姿が母親のちゅらにそっくりで驚かされる。

ちゅらは海と似ていて人懐っこくてとてもお転婆な女の子だった。

空はちゅらに似ているから同じようにお転婆なのかもしれない。

ブリーダーは、怪獣と言って聞かない。

壁紙をメチャクチャに破られたらしい。

今から恐ろしくなっている。

犬と少女。

朝、とても気持ちが良かったので久しぶりに与那覇前浜まで海を連れて散歩にいったのだ。

与那覇前浜は東洋一とも言われる美しい白い砂浜が広がるビーチ。

夏の間は観光客に溢れかえるのだけど、朝方はめっきり人も減って静かな海辺を独り占めできる。

海と散歩を始めると、すぐに少女が駆け寄ってきた。

小学2年生くらいの少女は、お父さんと一緒にこの海岸に釣りに連れて来られたという。

海のことをはじめは大きさに驚いていたのだけど、すぐに仲良しになっておかけっこをして遊び出す。

一緒に砂浜を歩いていると、少女の家でもワンちゃんを飼っていることがわかった。

ミニチュアピンシャーの雄で、今は3歳くらい。

お父さんがケージを作ってくれて今はその中で暮らしているとのこと。

「でも、言うことを聞かないことがあるから、その時はお母さんがスリッパで叩きなさいって教えてくれたの」

僕はびっくりして聞き返す。「え?ワンちゃんをスリッパで叩くの?」

「うん。しょっちゅうイタズラするから、お母さんは孫の手で叩いてる」

「あのね・・・ワンちゃんも人間と一緒なんだよ。絶対に叩いたりしちゃダメだよ。叩かれたら痛いでしょ。ワンちゃんもおんなじなんだから。絶対に叩いちゃダメ。そうお母さんに言ってあげて」

僕は人の家のことだと知りながら、いてもたってもいられなくなった。

その犬が叩かれ続けることによって、いつか自分の身を守るために牙を向くこともあるかもしれない。何よりも、完全に動物虐待ではないか。

今度会ったらワンちゃんはどうなったか聞こうと思う。どうか、ひどい状態になっていませんように。