関西空港の出発階で車を下ろされた空に会った。
空はほんの少し恥ずかしがり屋で、僕に会った時に尻尾が完全に股の下に巻かれていた。
しばらくブリーダーさんとお話しした後、ブリーダーさんの車が去っていき、僕と空だけになってしまった。
空港には犬と一緒に入れる場所がなくて、しょうがなく僕たちは外でしばらく待った後、空をカバンの中に仕舞い込んで空港内のベンチに座った。
外はまだあまりにも暑く、小さな犬にはストレスが大きかったから。
それから2時間くらい、ずっとベンチに二人で座っていたのだ。
空は女の子だからか子犬だからか、なんだか甘い匂いがした。
チェックインの終わりの時間ギリギリまで待って、空をカウンターに預けようとすると、4ヶ月いないの子犬は飛行機には乗せられないと言われた。
僕はそんなことどこにも書いてなかったし知らなかったのだけど、咄嗟に5ヶ月くらいになりますと嘘をついた。
チェックインさせてから不安になってブリーダーに聞いたところ、みんな2ヶ月くらいで色々な場所に飛行機で運ばれていると聞いて安心する。
後は宮古島で生きて無事に空が出てくることを祈るのみ。
空港で空は無事に出てきてくれた。
おしっこもうんちもしていなくて、僕を見るとニコニコと微笑んでいた。
駐車場でKと海が出迎えてくれる。
海は興味津々で空の匂いを嗅いでいる。
「海さん、海さんの妹の空だよ」
新しい家族がまた一人加わりました。