ほっと一息。

先日撮影したテレビCMの仮編集をして、クライアントに対する試写が行われた。

仮編試写というものは、オンエアまでの道のりの中でも最も重要なもので、これを通過しなければ数ヶ月間かけて来た取り組みが玉砕してしまう。

出来には自信があったものの、クライアントがどう思うかは、見ていただかないとわからないものだ。固唾を飲みながら、最後まで見守ると・・・

「いいんじゃない。細かい直しは必要だけど、よく出来てると思う」

という高評価をいただいた。
ここ数ヶ月この作業に没頭して来た僕としては、一瞬にして肩の荷が下りた気がした。

家に帰って、Kと二人、やっと本当の意味で一息つけることを祝ったのだ。

アゲハの幼虫。その5

土曜日、朝起きた時は大きな青虫が2匹いたのだ。

残念ながら3匹いたうちの1匹は、小さな青虫になった後、どこかへ旅立ってしまっていて、残る青虫は2匹になっていた。

今日もすごい勢いで葉っぱを食べてるなあ・・・と思ったのもつかの間、少ししてベランダに出ると、一番大きかった青虫が跡形もなく消えていた。跡形もなくというのは少し違っていて、レモンの葉っぱに深緑色の大量のフンが落ちていた。

どこ行ってしまったのだろう?とKと二人、ベランダ中をくまなく探すけど見つからない。散歩から帰って着てまた探すけれど見つからない。夕方、諦めかけて家に入ろうとすると、サンダルを脱ぐ窓際を青虫が歩いていた。

「Kちゃん!いたよ!こんなところに!」

「こんなところ歩いてたらもう少しで踏んでたね」

僕は青虫を捕まえてレモンの木にもう一度戻してあげた。すると、青虫はもはやレモンには興味がないようで、すぐさまものすごい速さでレモンの木から隣のバラに写り、どんどん下に降りていき、鉢の縁で不安定に止まった。

レモンの木に戻したところ

下に降りてゆく青虫

鉢の縁に止まった

その後、晩ごはんを食べた後も何度も覗いて見たけど、鉢の縁が気に入ったのかそこから動こうとしなかった。でも翌朝起きた時には、青虫の姿はなくなってしまっていた。

僕は、落胆したまま日曜日なのに仕事で撮影に向かった。

すると夕方、KからLINEが入った。

「青虫、いたよ!蛹になりそう」

網戸にしがみついている青虫

僕は嬉しくて、スタジオで思わず声をあげた。どうやら青虫は、蛹になる時を知り、自らのお腹に溜まったものを全て排出し、蛹になって過ごせる安全な場所を探して旅に出たようだった。

それにしても、こんな網戸に捕まって、落ちないでいられるのだろうか?

蛹に変わってきた

僕たちはこの網戸を動かさないように、これから2週間くらい見守っていこうと確認したのだった。

久しぶりの新宿御苑。

コロナの影響で新宿御苑が閉園したまま、数ヶ月経った。

ようやく今週火曜日からリオープンした新宿御苑へ行こうと、曇り空の朝サンドイッチを買ってKと二人、9時の開園と同時に入園した。

ずっと人が立ち入っていなかったことがはっきりと分かるほど、芝生はこんもりと青く生い茂り、人に踏み潰された跡がほとんどない。

泰山木が大きく枝を広げ、象牙色の花を咲かせている。泰山木の花の香りを嗅いだことがあるだろうか?

芳しい泰山木の花

Kと二人、久しぶりにその爽やかで濃い泰山木の香りを吸い込んだ。

代々木公園と違って、ランニングする人やサイクリングをする人がいない分、新宿御苑は歩いていてものんびりとできるし、生い茂っている樹木も、より自然に近い状態で保全されているので、森の中を歩いているような気持ち良さも味わえる。

まだ人気の少ない久しぶりの新宿御苑を、心ゆくまで堪能した。

コロナ禍における行動。

東京でも、続々とショップやレストランや映画館が営業をはじめている。

新宿2丁目のバーも、6月1日からはじまったお店が多いと思う。

僕も、できるだけ早く友人たちの集まるバーに駆けつけたいとは思うものの、今現在、僕が働いている会社では、未だにリモートワークが原則という仕事のスタイルであり、それゆえに、自分がどこか人が集まるとところに行くことはできずにいる。

これは、会社に縛られているというよりも、自分の考える行動規範に基づいた行動。

それに加えて、今現在5本のTVCMの撮影を控えていて、このプロジェクトがきちんと終わるまでは、どんなことがあっても人混みや人との接触を避けなければならないと、それは自分に課された責任だと思っている。

編集が終わって無事に納品を迎えたら、久しぶりに友人たちの集まるお店に顔を出そう。

それまではもう少し、ガマン。ガマン。

朝倉山椒。

竹の子が好きで、先日母から送られてきた竹の子も、あっという間に食べてしまった。

竹の子ご飯、焼き竹の子、若竹煮・・・何をどうやっても美味しい。

でも、一つ困ったことがあって、東京では山椒の葉があるときとない時があるのだ。

先日も、青山の紀伊国屋で山椒の葉っぱを探したところ、木の芽として4枚くらい小さな葉っぱが入って、刺身の妻のように210円くらいで売っていた。これって、葉っぱ1枚50円ではないか。

そこで、昨年枯らしてしまった山椒を、もう一度手に入れようと、ネットで1600円くらいで買って見たのだ。

届いた山椒は、葉っぱがたくさんついていて、大切に育てていけば来年も大きくしていけそうな立派な苗木で、これで心置きなく、山椒を使うことができるようになった。

今度は、竹の子の木の芽和えでも作ろうかな・・・と僕が話すと、Kが、「葉っぱがなくなっちゃうからかわいそう」と言った。

Kの有酸素運動。


Kが唯一楽しみに通っているゴールドジムに、このコロナのせいで行けなくなってしまった。

夕方になると外苑にジョギングに行ったりして居たのだけど、やはり身体を動かし足りないようで、どうしたものかと悶々としていた。

35歳になったKは、身体に脂肪もつきやすくなって、体重が増え始めており、それもこれもご飯をたくさん作る僕のせいのように言うのだ。

そんな毎日をなんとかしようと、家でyoutubeを見ながら有酸素運動をすることに決めた。

僕たちの家は3階の最上階で、下の階にも人が住んでいるので、部屋でやるには振動と音が出てしまう。Kが有酸素運動に選んだ場所は、玄関の前の廊下だった。

僕の家の他にはこの階には住居の入り口がないので、誰か他の人に見られる心配もないのだ。

玄関の前で黙々と立ったり腹ばいになったりを繰り返しているKが面白くて、大笑いしながらインターホンのカメラで撮影したのだった。

TOKYO2020

昨日LINEをくれたシンガポールの友人カップルが、ずっと前からオリンピックパラリンピックのTシャツが欲しいと言っていたのを思い出した。

1年後に延期になってしまった今となっては、公式グッズやショップはどうなるのだろう?

この先なくなってしまうのかも?などと不安に思い、クライアントに行く途中に慌てて公式ショップに寄ってみた。

行ってみるとなんてことはない、売り切れにもなっていなくてほっとしたのだ。

東京オリンピック・パラリンピックを自分ごとのように楽しみにしていた彼らに、ちゃんとTシャツを買うことが出来た。

Cooperstown からのメール。

僕たちが、2年前に遊びに行ったニューヨーク郊外に住む友人から、久しぶりにメールが来た。

『恐ろしい時代 けれど元気?
僕たちは all right です。

Please take care.』

新型コロナウイルスによる日本の影響を心配しているようで、僕もすぐに返信を書いた。

目に見えないウイルスは、今や世界中に広がり、未だに収束する気配もない。

そんな中、遠い国から気遣ってくれる友人のメールは、ほっこりと温かく感じられた。

※写真は、春を感じる彼らのお庭。

ティム・ホー・ワン(添好運)

日比谷のシネシャンテの裏に、香港の三つ星点心レストラン『添好運(ティム・ホー・ワン)』がある。

映画を見終わった時に食べようと思って覗くのだが、いつも長蛇の列で、1時間待ちくらいがざらにあって諦めていた。

先日、映画を見た後に覗いたら、コロナのせいか8人くらいしか並んでいなかったため、並んでみると、それほど待たずに席につくことができた。

メニューはかなり絞られており、お茶と一緒に楽しむ点心のためかお酒がビールしか置いていない。

ここも頼んだら一気に来るのが予想できたので、最初は3品くらいにして、あとはお腹の膨らみ具合によってたべたいものを少しずつ頼んでいった。

蒸し餃子は、皮がつるんと透明で、味はしっかりと中についていてとても美味しい。

中でも1番のおすすめは、ライスロール(チョンファン)だろうか。とろけそうに蒸しあがったライスロールは日本の食べ物にはないほんわりとした柔らかさ。

スペアリブの豆豉蒸しは、骨がついていて食べづらいけど、とても美味しい。

周りのテーブルは、香港人か台湾人か中国人だったけど、皆一様に『鶏足の香港式煮込み』を食べていた。これは鳥の足の先なのだけど、これこそほとんど食べるところがないと思うけど、こういうおいしさを知っているのが中国文化の奥深さだろう。

最後に頼んだ牛挽肉と卵の蒸しご飯は、不思議な甘さだった。

全体的に味付けは甘めで、値段は鼎泰豐よりは少し安い感じだろうか。香港に行かなくても、手軽に香港を味わえるお店。

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三島由紀夫と川端康成。

ポルトカーロのスパゲッティ


下田の旧市街に、『地中海料理ポルトカーロ』というお店があって、その店の一階は『日進堂』という洋菓子屋さんで、そこで売っているマドレーヌを三島由紀夫が好んで食べていたらしい。

三島由紀夫のマドレーヌのことは、ここを通るたびに書いてあるのを見ていたので知っていたのだけど、月曜日にランチをこの2階のあやしい地中海料理のお店で食べた。

ここの食事は特に勧められるものではないのだけど、この店に入ったお陰で、三島由紀夫が夏ごとに足繁く下田に来ていたということを知った。

帰って調べてみると、『伊豆の踊子』などで有名な川端康成も伊豆に取り憑かれたように来ていて、またノーベル賞を取る過程において、川端康成が最も評価していた作家は三島由紀夫だったということを知った。

これから調べたいと思っていることは、三島由紀夫が、下田に一体何をしに来ていたのか?どんな目的があったのか?何に魅力を感じていたのか?ということ。

ゲイとして、知りたいと思いませんか?

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