台湾の娘がやってきた。

僕には、学生の時から目をかけている年下のゲイの友人Gがいて、折に触れて会ってきた。

Gが就職する時には相談に乗ったりしてきたからか、いつのまにかGは僕のことをお母さんと呼ぶようになっていた。

そのGが一人で宮古島に泊まりに来たのだ。今回パートナーは別の用事があってくることが出来なかった。

僕は空港に迎えに行き、今日は空を迎えたばかりなので家で食事をすることにした。

Gは屈託がなく、犬も大好きなようでホッとした。

久しぶりで色々な話をしながら、Gが随分立派になったものだと思った。

東京から宮古島に来るには旅費も相当かかるものだ。

忙しい中わざわざ宮古島までやってきてくれて、本当にうれしかった。

2泊しかない旅程だけど、思いっきり楽しんで欲しいと思う。

(写真は家についたばかりの空)

僕が疲れた時は。

僕が時々コン詰め過ぎて疲れてしまうと、Kは全部わかっていて「休んだほうがいい」と言ってくれる。

今日もいきなり体温計を差し出されて熱を測らされたら37.4度位熱があってびっくりした。

自分では気づいていない体調の変化も、パートナーには手に取るようにわかってしまうものなのだ。

「もう今日は何もしないでベッドで寝ててね」そう言って朝ごはんを作ってくれるK。

その昔、体調を崩して学校を休んだ子どもの頃に戻ったような気持ちになる。

自分のことを毎日気にかけてくれる人がいるということはなんて幸せなことだろう。

しっかり休んで早く元気にならなければ。

Kの家族。その3

Kの家族が帰る日、チェックアウトの前にやっとお父さんお母さんに挨拶することができた。

僕「いつもお世話になっております。ただしです。今後ともどうぞ、よろしくお願いします」

僕は、いつものお礼と、Kがとてもやさしいということをお話しするとご両親もとても喜んでいた。

甥っ子屋姪っ子がいたから僕はあまりご家族の前には出なかったのだけど、精一杯朝食を作ることで喜んでもらえたらと考えていた。

晩ご飯も一緒に食べることはできなかったけど、それはまた次の機会があったらで良いのだ。

少しずつご家族にも認めてもらえるようにとこれからも努めていこうと思う。

Kの家族。その2

初日の朝食は、子どもたちが食べられそうな鶏肉のそぼろ丼にした。
そぼろ丼に温泉卵を乗せ、ピーマンの炒め物を添えて味噌汁を。

Kは朝からご家族と一緒に出たっきり、ビーチ屋景勝地を1日係で案内する予定だった・・・
でもお昼すぎに電話があり、今から帰ってくるとのこと。

結局家族の間でちょっとした言い合いのようなものがあり、みんなでいったん宿に戻ってきた。
その後、一部のご家族は他の宿に移動して2つに分かれて行動するようになった。
12人での旅行は家族とはいえなかなか難しいのかもしれない。

結局その後もご家族で食事に行き、ご両親とはきちんと挨拶できないまま。

Kは家族の揉め事に翻弄されて疲れてしまったよう。

僕は明日の朝ごはんの準備を粛々と進めたのだった。

Kの家族がやってきた。

お盆の時期にかけて、Kのご両親とご兄姉のご家族がやってきた。なんと総勢12名。

初日はご両親と叔父様叔母様は別のホテルをとり、2日目はみんなでうちの客室に泊まるようだ。

僕はこの日に備えて朝食のメニューを考えて、仕込みを済ませた。

僕としてはシーツもきちんと客室のシーツを使いたかったのだけど、Kがその後の予約状況を見て、クリーニングに出したら戻ってこないかもしれないから足りなくなるのは嫌だから客室のシーツでなく僕たちのシーツを使うと言って聞かなかった。

お兄さん、お姉さんはそれぞれ子どもが二人ずついて、大人たちは僕の存在夜間系を知っているけど、子どもたちには伝えていない。

だから僕はあまりご家族の前には出ないようにして客室への出入りもKが一人でこなしている。

まdご両親とはきちんと挨拶ができていないのだけど、少しずつ距離を縮められたらいいかな・・・と思っていることろ。

福岡から友人がやってきた。

福岡から友人カップルがやって来た。

長くお付き合いのある友人のNさんには、実は新しい恋人がいると知らなくて、今回初めて宮古島でお会いすることになった。

下地島空港に二人をお迎えに行くと、出てきた相手を見てびっくりしたのだ。

だって・・・孫なの?と思うくらい若かったから。

話を聞くと、36歳年下なのだそうだ・・・うちでも16歳ちがいなのに36歳って・・・。

人生、まだまだ予測が起きないことが起こるものなんだなあ・・・と不思議な気持ちで仲睦まじい二人を眺めたのだった。

歌ちゃん。

歌ちゃんとは、僕がまだ若い頃にタックスノットで会っていた。

歌ちゃんは歌川たいじさんと言って、「ALL ABOUT」で同性愛に関する記事を書いていたこともある人だ。

ツレちゃんというパートナーがいて、そのツレちゃんの天然ぶりがとても面白くて、ブログやYouTubeでたくさん笑ったものだった。

本も何冊も執筆されているし、映画化もされていて今や有名人と言っても過言ではないだろう。

そんな歌ちゃんを僕は心の底から尊敬していて、今でも時々Twitterなどで呟きを見ることがある。

でも、先日見たTwitterでは、森奈津子という作家さんと激しいやり取りをしていた。

森奈津子というのは、LGBT理解増進法の国会審議の時に参考人として呼ばれた人で、国会でものすごいヘイトを撒き散らした。

その後のSNS上でもそのヘイトが衰えることはなく、歌ちゃんはその森奈津子とやり合っていた。

歌ちゃんは理路整然とそのヘイトがおかしいことを返すのだけど、森奈津子は感情的になり喚き散らすばかり。

それでもある日、歌ちゃんがそんなさまざまなやりとりに疲れてしまったようで、弱音を吐いているつぶやきを見つけてしまった。

僕はやるせない気持ちになって、いつも歌ちゃんの味方であることを歌ちゃんにつぶやいた。

僕が味方になったところで、歌ちゃんの辛さは何も救われないだろうけど、こうしてLGBTQを守るために日々闘ってくれている人たちを何とか応援したいと思う。

歌ちゃんは、LGBTQのすべての人たちへのヘイトにひび立ち向かってくれているのだ。僕にももっと何かできることはないかといつも思っている。

税理士さん

東京からゲイの税理士のWさんが宮古島にやってきてくれた。

打ち合わせを30分くらいして、晩ご飯にいく。

僕たちはWさんのパートナーや2人の関係、これからパートナーさんが始める新しい仕事のことなんかを聞く。

税理士も、別にストレートの人でも構わないと思う。

でも、僕たちはカミングアウトしてこの島で暮らし、何も隠すこともなくゲイの税理士さんにざっくばらんにお話しができる。

昔は仕事をしていく上で抱えていたであろうストレスが、今はほとんどなくなっていることに今更ながら気付かされた。

家族。

裁判の後、羽田から宮古島に飛び、美しい海と島が見えてきたのは19時近かった。

バゲージを取って空港の外に出ると、いつものように海が大喜びで飛び込んできた。

僕が帰ってきただけで尻尾がちぎれるくらい喜んでくれる海。

Kは笑って海を静止しようと試みるも、海のはしゃぎっぷりに笑っている。

家に帰り、猫の太陽をケージから出して撫でてあげる。

僕たちの家族は、この国では家族であると認められていない。

でも、誰が何と言おうと、僕たちは家族なのだ。

喜びを共にし、悲しみや苦しみを担い分かち合う。

家族がいることはそれだけで信じられないほど幸福なのだ。

東京高等裁判所での控訴審。

今日は、東京高等裁判所において控訴審が行われた。

当初僕たちは宿にお客さんの予約が入っていたので、今回の裁判は欠席するつもりでいた。

でも直前になってキャンセルになったので、僕だけ裁判に出席するためにやってきた。

原告の小川サント小野春さんの意見陳述が行われ、若い当事者の弁護士の代理人意見陳述が行われた。

その後、中川弁護士の意見陳述があったのだけど、深くにもまた泣いてしまった。

中川さんは大きな羽を広げて、僕たちを命懸けで守ってくれている親鳥のようだ。

裁判長はちゃんと話を聞いてくれそうな人だったのでとても安心した。

来年の3月には判決を言い渡したい用で、次回の期日は10月31日と決まった。

おそらくその日が控訴審のクライマックス。

万全の構えで裁判に臨みたい。

中川さんのスピーチは、CALL4のこちら→ https://www.call4.jp/file/pdf/202306/fb2cc8f3e80a4e9ad208e36426fc9ad6.pdf