鳥の声。

朝は、どこからか聞こえてくる美しい鳥の声で目を覚ます。

スマホのアラームで鳥の声で目覚めるようにセッティングしているのだけど、それよりも早く、4時から4時半頃に、とても美しい鳴き声の鳥が鳴くのだ。

少し離れたビルの上のフェンスにいるのか、その手前の大きな木の枝に止まっているのか、なんども目を凝らして鳥を探してみるのだけど、一度も実態は見つけることができずにいる。

この辺りの鳥は、一通り知っているつもりでいるのだけど、カラスやスズメやヒヨドリではもちろんないし、メジロではないし、シジュウカラではないし・・・

どんな声かと言うと、ミニー・リパートンの『LOVING YOU』のはじめりに入っている感じと言おうか、あれでもっと鳥の声を独奏状態にした感じというか・・・。

昔買っていたカナリアやインコの声とも違う、一体どんな姿の鳥なのだろう?と、毎朝好奇心いっぱいで窓の外を探している。

父のお墓参り。

7月10日は、父の誕生日であり命日。父が他界してから12年が経ったようだ。

早朝から墓参りに行き、花を添え、手を合わせた。

父が亡くなってから慌しさにかまけて、父の遺品を整理することもなく、写真や書類をざっくりと袋に入れたまましまっておいたものを、このところ家にばかりいて時間があるので、先日取り出して見てみた。

父の写真や手帳、手紙、何かの新聞に文章を載せたもの。

それからなぜか、僕が小学生の時の通信簿や小学生の頃に書いた作文や絵などが入っていた。

父は、僕が小学生までは一緒に暮していたのだけど、両親の不仲があり僕は母と一緒に家を離れたのだった。

僕の小学生時代の色々なものを大切にとっておいてくれたのは、父らしいと思う。

小学生の頃の通信簿をKが見つけて、興味深そうに見ていたのだけど、突然大笑いするので何かと聞くと、いくつもの通信簿に、

「私語がとても多いので慎むように。私語が多く賑やかすぎる。授業中も友達との会話が止まらない。」

などと、僕がおしゃべりだったことばかりが書かれていたのだ。

墓前で手を合わせ、父に話しかける。

51歳の頃、父はどんな人生だったのだろうか?

父が死ぬまでに、僕は自分がゲイであることを、直接打ち明けることはできなかったのだけど、今はお墓の前でKのことを話して聞かせる。

父に聞いても、もう父の返事は返ってくることはない。

幽霊でもなんでもいいから、もう一度やさしい父に会いたいと思う。

コロナと集中豪雨に思うこと。

人類はどうして、新型コロナウイルスに、これほどまでに苦しめられているのだろうか?

疫病のようなものは、人類の歴史でも繰り返し起こっているが、現代の科学や医学の先進技術を持ってしても撃退することができず、既に55万人以上の死者が出ており、未だ拡大し続けている。

先日国連が発表したレポートには、「自然破壊が続くと、新型コロナのような感染症が増える」と報告があったようだ。

人間が欲望のままに自然の秩序を無視して行動した結果が、今の小さなウィルスによる攻勢となって人間に返って来ているとしたら、僕たちはなんて愚かなことをしているのかと思う。

ここ数日、日本の各地で起こっている数十年に一度(僕たちはこの数十年に一度の降水量という言葉を、毎年のように聞いている)という豪雨でさえ、人間の行いが回り回って自然災害という形で返って来ているとしか思えないではないか。

今、世界の指導者に求められるものは、付け焼き刃で現状の問題を押さえるだけではなく、世界が協力して原因を共有し、根本的な問題を解決してゆく力ではないかと思う。(今の世界の指導者たちは、自国の経済発展ばかりを優先し続けている)

〈以下、ハフィントンポストより抜粋〉
自然破壊や気候変動が続けば、新型コロナウイルス感染症のような病気が増える――国連が7月6日に発表したレポートで警告した。

新型コロナウイルス感染症のような動物と人間との間で感染する病気は「動物由来感染症(ズーノーシス)」と呼ばれる。

新型コロナウイルス感染症以外に、エボラ出血熱や中東呼吸器症候群(MERS)、HIV/エイズ、ウエストナイル熱といった近年人間を苦しめてきた感染症も、ズーノーシスに含まれる。

レポートによると、これまでに確認されている感染症の60%、最近新しく認知された感染症の75%がズーノーシスだ。

動物から人への感染症が増える要因として挙げられているのが、食肉の需要や、持続可能でない農業、野生生物の搾取や天然資源利用の増加だ。

⭐️ https://m.huffingtonpost.jp/entry/un-prevent-future-pandemics_jp_5f040ce5c5b6db5967462146?utm_hp_ref=jp-homepage&ncid=other_homepage_tiwdkz83gze&utm_campaign=mw_entry_recirc

ラジオCM

25年ぶりくらいに、ラジオCMの収録をした。

僕は、アートディレクターなので、基本的にはビジュアル面の仕事が専門なのだけど、会社に入って数年経ってラジオ研修があり、そこで自分の作った企画を収録した依頼。

ポスターには、B0とかB1、新聞広告には、15段とか、7段などのサイズがある。グラフィック広告では何を表現することもできるが、キャンパスとなるのはこの中の限られたスペース。

テレビCMは、15秒、30秒というCM枠があり、何を表現したとしてもその時間内になる。

ラジオCMは、20秒から、今回収録した90秒など、番組によって様々。でも、その時間の尺以内に納めなければならない。

そういった意味では、視覚的に勝負するグラフィック広告も、聴覚だけで勝負するラジオ広告も、またその両方の掛け合わせとなるテレビ広告も、限られた枠の中での表現という点においては、一緒なのだ。

それでいてラジオCMは、聴覚だけに絞られているため、独特の面白さがある。

ナレーターの声の質、話し方の強弱、ちょっとしたニュアンスによって、驚くほど印象が変わる。

また、SEと言われる音響効果によっても、まるで目の前でその出来事が起こっているかのように、人間の想像力を掻き立ててくれる。

今回は、自分の企画ではなく、コピーライターの企画で、それを監督という立場で参加したのだけど、思いがけず楽しくて、アートディレクターだからといってビジュアル面にばかりこだわらず、ラジオもやっておけばよかったなあとちょっと後悔したくらい。

51歳にもなって、自分の仕事にまだワクワクできること自体、とても幸福なことだ。

いつか、海辺の町に。

3泊4日の宮古島旅行から帰って東京に着くと、

「なんでこんなに汚い空気の町に、わざわざこんなに沢山の人が住んでいるんだろう?」

と思う。

そして、いつか宮古島か石垣島で暮らすことを夢想してみる。

まともな映画館もない。雑貨屋さんもない。洋服屋さんもない。新宿二丁目もない。友人たちもいない…

そんなところで、僕たちは生きていけるのだろうか?とも思う。

山もない。満開のソメイヨシノもない。錦繍の紅葉もない。雪もない。

頭の中で、本州で暮らすことと、沖縄の島で暮らすことを、いつまでもグルグル考えてみるけど、答えは見つからない。

宮古島でドライブしている時に、Kに聞いてみた。「こんななんにもないど田舎にKちゃん住める?」

「Kちゃんは平気。家でちびまる子ちゃん見てるから」

大分県の海沿いの田舎町で育ったKは、田舎で暮らすことになんの不安もないみたい。

実は、沖縄の島に移住する前に、一度海辺の町に住んでみようかと考えているところ。

潮風が吹いて、夜には真っ暗になってしまうような町で、自分が暮らしていけるのか、すぐに寂しくなって東京に帰りたくなるのではないかと、試しに暮してみようと思っているのだ。

人生一度きり、思いのままにやってみて、違ったらまた戻って来ればいい。

恐らく、宮古島で一番のレストラン。

店の前を通って、メニューを見ただけで、「ここは他のお店と違って美味しそうだな・・・」と思い、ネットで情報を調べるも、お店のHP以外にはほとんど情報が載っていない・・・。

電話で予約をすると、「明後日ですと、キャンセルはできませんがよろしいでしょうか?」と、電話の感じもちょっと身構えているようで、それでもいいかと思い予約を入れた。

ところがこのお店、「宮古島で恐らく一番のレストランではないだろうか?」と思うような素晴らしいお店だったのだ。

島野菜のグリーンサラダ

島らっきょう炒め
宮古牛のたたき
島ダコのオイル煮
宮古牛のとうがらし
肉の薬味
とうがらしの焼き上がり

豚の軟骨のトマト煮

まず、沖縄、宮古島の素材をふんだんに使っていること。

シェフが世界的にも有名なフレンチレストランで仕事をされていただけあって、調理の仕方が多様で、フレンチやイタリアンを組み合わせて素材を生かす調理方法であること。

宮古牛の仕入れも独自のルートがあるようで、他店では味わえない本当に美味しい部分を食べられたり、お魚も最上の状態で食べることができる。

ただ一つ、注意点としては、シェフがハイレベルなため、お客さんもそれ相応の心構えで食事に向かい合う覚悟が必要なこと。(これは、有名レストランであればどこでも必要なことであるのだけど)

ここには敢えてお店のお名前は出さないようにするのだけど、それはこのお店が、勝手にレストラン評価をされることを嫌っていらっしゃったため。その昔「食べログ」に勝手に情報を載せられて、困っているようだから。

⭐️このお店に行きたいと言う方は、直接ご連絡いただければ、メールなりでお伝えいたします!

宮古島のレストラン。

宮古島も5回目となると、ネット上にある有名店はほとんど行きつくしている。そんな中でも、もう一度行ってもいいと思えたお店を予約した。

「志堅原」は、予約の取りにくいお店なので、早めに予約を入れた方が良い。あるいは、8時半から9時以降、一旦回転が終わるあたりに覗くと空いている可能性がある。
料理は宮古島の素材を使った居酒屋料理で、店内が居心地がよく、魚の入荷が豊富。

島らっきょうの塩漬け

小海老とアーサーのかき揚げ
アボカドとえびと島豆腐のサラダ
マース煮
タコスピザ

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「海風」は、今回はじめて訪れた焼肉屋だったけど、前に訪れた宮古牛で有名な喜八よりも、僕はこの「海風」の方が美味しいと思った。大阪出身の大将のようで、たこ焼きまである焼肉屋さん。

ミスジの焼きしゃぶ

焼き野菜
壺漬けロース
チャンジャ
クリミ
壺漬けカルビ
辛いスープのご飯

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ホテルの朝ごはんは味気ないので、どこか宮古島らしい朝ごはんはないかと思って朝早くから開いている「菊栄食堂」に行ってみた。お客さんは地元の人しかいなくてメニューは限られている。

Kはカレーを頼み、僕は「ちゃんぽん」を頼む。沖縄で言うところの「ちゃんぽん」は、コンビーフと野菜の炒め物のようなものがご飯の上に乗っている感じ。お店の人が「麺じゃないですよ」と注意してくれたけど、これがなかなか食べ応えがあり美味しかった。

ちなみに、沖縄で「味噌汁」と書いてあって、軽く味噌汁と思って頼むと大変なことになる。沖縄の「味噌汁」は、でっかいどんぶりで出てくる具沢山の食べ物で、それにご飯を一緒に頼んでランチや朝ごはんにするくらいのボリュームがある。

カレーはなぜか、真っ黄色のカレーが出てくることが多い。なんと言うか、カレー粉そのものの色のようなカレー。あっさりとしていて二日酔いの時に良いかも。

ちゃんぽん

カレー

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町中のパイナガマビーチの向かいにできた新しいお店。ホットドッグを朝から食べることができる。

パイナガマビーチ

宮古牛のホットドッグ

ポークのホットドッグ

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宮古島のそば。

宮古島には、美味しい宮古そばを出すお店がいくつもある。

一番有名なのは、昨年訪れた「丸吉食堂」。場所はほんの少し郊外にある。あっさりとしていて、食べた後もすっきりとしている美味しさ。

その「丸吉食堂」と並んで有名なのが、「古謝そば屋」で、大きな一軒家には絶えず車が乗り付けて人が並ぶ。こちらのそばもすっきりとした出汁で、麺は少し存在感があるものの、スープとうまく溶け込んでいる。(沖縄そばは、麺が主張が強い店が多く、スープとは相容れない状態で出てくる場合が多い)

古謝そば屋

宮古そば定食

てびちそば定食

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僕とKが結構気に入っているのは、下地島にある「かめ」というそば屋さんで、こんな人気のないところにあるの?と思われる場所にあっても、車がひっきりなしに駆けつけてくる。出汁がかなり濃いめで強く、おそばとの馴染みも良い。ジューシーも美味しく、マグロの寿司も東京で食べるマグロとは違った美味しさだ。

ソーキそば

かめそば
ジューシー
マグロ寿司

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池間島に行くことがあったら、「すむばり食堂」を訪れてほしい。タコをふんだんに使ったそば屋定食は、他では味わえない漁場の味わいだ。

タコ炒めそば

すむばりそば

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宮古島でシュノーケリング。

昨年、宮古島にはプライベートで2回、仕事で2回来ることが出来、今回で5回目。

宮古島はそれほど広い島ではなく、周りに橋で結ばれている「来間島」、「池間島」、「伊良部島・下地島」を入れても、行こうと思えば1日で十分全ての島に行けるくらい。

数あるビーチや海岸の中には、白い砂浜が広がった東洋一美しいと言われる「与那覇前浜ビーチ」もあれば、白い砂浜で、ハートの形をした岩の抜けがデートスポットとされる「砂山ビーチ」などもある。ちなみにことの二つは、国内ビーチランキングで1位、2位とのこと。

普通に観光するには、この二つは外せないのだけど、泳ぐとなると、どちらもあまり遊泳には適していないと言われている。与那覇前浜の海は流れが早く、少し沖に行ってしまうと途端に流されてしまうし、砂山ビーチは、離岸流が強く、サメも出没するスポット。

シュノーケリングをやる時に、いかに魚や珊瑚がたくさんいるか、透明度の高い海であるか、ということが大切。それに加えて、離岸流やサメの心配のないシュノーケリングしやすいビーチをいくつか挙げておこう。

新城海岸


⭐️⭐️⭐️⭐️新城海岸
風の強い日に行っても、海岸の方角のためか穏やかな海。遠浅で起伏がないが、珊瑚と魚は多い海岸。海の家やシャワー(100円)があるのもありがたい。

フナクスビーチ

⭐️⭐️⭐️フナクスビーチ
池間島のビーチで、沖合にはサンゴ礁群で有名な「八重干瀬」もあるからか、適度に珊瑚があり魚も見られた。波も穏やか。トラックがあり、軽食やレンタルのライフジャケットなどはある。シャワー(300円)やトイレがある。

⭐️⭐️⭐️吉野海岸
新城海岸の横にある海岸。昔はこちらの人気が高かったようだけど、今は珊瑚がかなり死んでしまっているように見える。新城と同じく遠浅で穏やか。

中ノ島ビーチ


⭐️⭐️中ノ島ビーチ
下地空港のそばにあり、小さな入江は起伏に富んでいる。遠浅ではなく急に深くなり、波も強いことから、注意が必要。波が強いせいか、下の砂を巻き上げて、浅瀬の海は濁っている。魚もいるが少ない。(海の家はあるが、シャワーはないと思う)

ロープで降りてゆくカギンミ海岸


⭐️カギンミ(池間ロープ)
池間島のフナクスビーチの手前にあるビーチで、ロープを伝って降りてゆくビーチ。中国などからの漂流物が多く、割れたガラス瓶などもあるので注意が必要。(無人)

今年、新城海岸で、日系ブラジル人が足で立てるような浅い場所で溺死したニュースを見たけど、新城海岸の人曰く、お酒を飲みすぎていたか、クスリで酩酊状態だったのではないかと話していた、新城海岸は、先ほど書いたように、穏やかで遠浅で、溺れる要素の少ない海岸なのだ。

人気のない海岸は、秘密のスポットのように見えるけど、基本的にビーチとして遊泳が認められていないということは、その場所は泳ぐのに適さない何かがあるということ。

宮古島へ。


冬に予約していた宮古島旅行。コロナの影響でどうなるかと思っていたのだけど、県外への移動の規制が緩和されたため、早朝の便で宮古島へ。

途中、市営市場のおばあが売っていたマンゴーを買った。

「小さいマンゴーも甘いよー」

ホテルで切って、太陽を頬張るように、マンゴーにむしゃぶりついた。

「うめーこんなに甘い果物ってないよね…」

2020年、僕たちの夏がはじまった。