ラジオCM

25年ぶりくらいに、ラジオCMの収録をした。

僕は、アートディレクターなので、基本的にはビジュアル面の仕事が専門なのだけど、会社に入って数年経ってラジオ研修があり、そこで自分の作った企画を収録した依頼。

ポスターには、B0とかB1、新聞広告には、15段とか、7段などのサイズがある。グラフィック広告では何を表現することもできるが、キャンパスとなるのはこの中の限られたスペース。

テレビCMは、15秒、30秒というCM枠があり、何を表現したとしてもその時間内になる。

ラジオCMは、20秒から、今回収録した90秒など、番組によって様々。でも、その時間の尺以内に納めなければならない。

そういった意味では、視覚的に勝負するグラフィック広告も、聴覚だけで勝負するラジオ広告も、またその両方の掛け合わせとなるテレビ広告も、限られた枠の中での表現という点においては、一緒なのだ。

それでいてラジオCMは、聴覚だけに絞られているため、独特の面白さがある。

ナレーターの声の質、話し方の強弱、ちょっとしたニュアンスによって、驚くほど印象が変わる。

また、SEと言われる音響効果によっても、まるで目の前でその出来事が起こっているかのように、人間の想像力を掻き立ててくれる。

今回は、自分の企画ではなく、コピーライターの企画で、それを監督という立場で参加したのだけど、思いがけず楽しくて、アートディレクターだからといってビジュアル面にばかりこだわらず、ラジオもやっておけばよかったなあとちょっと後悔したくらい。

51歳にもなって、自分の仕事にまだワクワクできること自体、とても幸福なことだ。

“ラジオCM” への2件の返信

  1. 学生の頃はあまりラジオ番組を聞いていませんでした😓
    卒業してからユーミンのFM番組を聞くようになり、ニッポン放送の朝の番組(朝から大変、塚ちゃんですとか、中年探偵団とか)良く聞くようになり、田舎に帰ってから車通勤になって、武田鉄矢の今朝の三枚おろしなどを毎日聞いています。最近では、それらに加えてラジオ深夜便を録音して聞いています。
    テレビはなかなか消せないのに、ラジオは付けたり消したりが自由自在なのが、我ながら不思議です。もっとラジオ放送が広がってもいいのにと思うこの頃です。

    1. 何首烏さん。

      お久しぶりです。
      雨の被害はそちらは大丈夫ですか?

      思えば僕も、昔は学生の頃に深夜勉強をしながら聞いていました。ユーミンのラジオとかって、テレビに出ない人だったから本人が近くに感じられて新鮮でしたよね?

      このところラジオは、僕は全然聞いていなかったのですが、旅行をしてレンタカーに乗っている時は、その地方その地方のラジオを聞きながら楽しんでいます。

      ラジオは、テレビほど受け身ではないというか、なんとなく聞き流しつつも、耳に意識を向けているせいか、話しての言葉がより入ってくるように思います。

      在宅している時間が今は長いので、ネットよりもラジオの方がむしろ自由で気ままでいいかもしれませんね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です