野菜炒め。

お気づきかもしれないが、僕にとって、中華料理というもののプレゼンスは物凄く低い。そして、タイ料理などアジアの料理も全般的にもとても低い。(どこで食べてもみんな同じ味がしませんか?)
なぜならば、ほとんどと言っていいくらい、中華料理やアジアの料理には、化学調味料がたっぷり入っているからだ。(ナンプラーにはすでに化学調味料がたっぷり入っていたりする)
あの食べ終わった後の変な味が残るのが嫌なので、外ではほとんど中華料理を食べることはないのだけど、時々、余った野菜で野菜炒めを作ることがある。
野菜を食べたいなあ…という日は、帰りがけに、もやしとニラと豚肉を買って帰る。この3つさえ外さなければ、他にどんな野菜を入れても、野菜炒めらしくなるから不思議だ。
★カンタン野菜炒め
〈材料〉
豚肉200gくらい
もやし一袋
ニラ1束
玉ねぎ半分
※その他、小松菜、白菜、青梗菜、空芯菜、豆苗、しめじなど好きな野菜を適当に。
にんにく1かけ
生姜1かけ
下味用(塩・胡椒・酒小さじ2)
◎黄金の調味料(醤油:酒:オイスターソースを大さじ1:1:1)
※お店の味にしたければ、これに鶏ガラスープの素(化学調味料不使用)を小さじ1加える。
グレープシードオイルかサラダ油、ごま油
〈作り方〉
1.豚肉を食べやすい大きさに切り、塩胡椒と酒をまぶし、下味をつけておく。
2.野菜を切る。にんにく、生姜は千切りに。玉ねぎは薄くスライス。ニラは4センチに切って、茎と葉を分けておく。もやしは余裕があればひげ根を取る。小松菜、白菜など、食べやすい大きさに。野菜ごとにバットなどに分けておくこと。黄金の調味料を混ぜ合わせておく。
3.熱くした中華鍋にグレープシードオイルかサラダ油大さじ1を入れ、馴染ませて捨てる。そこへもう一度油を大さじ1入れて、もやしをさっくり炒めて取り出す。
4.ここからは、一気に行く。
油を大さじ1を足して、豚肉を炒める。全体がピンク色になったら、にんにく、生姜を入れ、火の通りにくい野菜から入れていく。(玉ねぎ→小松菜→しめじ→ニラの茎)。
5.ニラの葉を入れ、黄金の調味料を入れたら、もやしを戻し入れ、最後にごま油を小さじ1ふりまわす。熱いうちに!

生ハムと柿。

桃と生ハムもそうだけど、オリーブオイルをかけるとうまい。

昨年、桃とモッツァレラの組み合わせが流行ったけど、残念ながら僕はあまり美味しいとは思わなかった。
モッツァレラの繊細な味が、桃で隠れてしまう気がしたのだ。
昔、はじめて生ハムをメロンと食べた時、不思議な違和感に驚いた。
もともとメロンの後味が好きではない僕は、生ハムメロンもそれほど好きにはなれなかった。
数年前に家で桃が沢山余ったので、生ハムと一緒にオリーブオイルで和えて食べたら、これが物凄く美味しかった。以来、桃が出回ると、生ハムと食べてみたくなる。
先日、母から沢山送られて来た柿を、今度は生ハムと合わせてみた。
柿の甘みと生ハムの塩気がうまく合わさって、桃以来の大ヒットになった。

玄米。

カムカム鍋に入れた玄米と水

圧力鍋にカムカム鍋をセット。お水を半分くらいまで。

炊きあがり

暑い夏の間は、あまり口にしたいとは思わないのだけど、夏の終わりとともに、なぜだか玄米を食べたくなる。
僕は、基本的には白米が好きだけど、時々食べる玄米は、しっかりと噛み締めると味わい深く感じることがあるし、腹持ちがいい。
これは、玄米が白米に比べてミネラルやビタミンをたくさん含んでいるからかもしれない。
玄米の炊き方には幾つかあって、そのどれもある程度の時間がかかるのだけど、僕が普段よく作るのは、圧力鍋の中に『カムカム鍋』という陶器を入れて、その中に玄米と同量の水を入れて炊く炊き方。
土鍋で炊く玄米は美味しいけど、炊く前に半日近く玄米を水に浸けないといけないのだ。(僕の場合、今晩何を食べるかとか、明日の昼に何を食べるかなどなかなか事前にイメージできない)
その点カムカム鍋だと、玄米を水に浸けておく時間がかからず、圧力がかかってから50分くらいで火を止めて蒸らしの時間に入る。
いずれにせよ、玄米を炊くこと自体、ちょっとした時間と手間がかかるので、週末などにまとめて炊いておいて、二三日で食べる分は冷蔵庫に。残りは冷凍庫に小分けにして保存しておくとよい。
炊きたての玄米も美味しいけど、炒めた玄米はまた別の美味しさがあるものだ。
それは、白米とは全く違った、異国のお米のような感じで、しっかりとした味付けの副菜にも負けないお米そのものの強さが残っている。
昔、しばらく恋人も出来ずひとりでいた時に、「早く帰って玄米炊かないと…」などと飲み屋で言うと、
「あんた、家で玄米炊いてる…なんて言ってたら、いつまでたっても恋人なんてできやしないわよ!」と言って笑われたことを思い出す。
今となってはただの笑い話だけど、僕は、家で玄米炊いたりする男も、なかなか興味深い気がするけどな・・・。

きびなご。

帰ってきて、お酒の飲みはじめに、すぐにつまめるものが食べたい時がある。
そんな時は、冷凍の塩干ししたきびなごをフライパンで炙るのはどうだろうか?
このきびなごは、近所のとても感じのいい酒屋さんに置いてあったもの。
何の気なしに買って帰って冷凍庫に入れておいたのだけど、ある日、日本酒を飲みながら軽くつまみが欲しくなった。
言われた通り冷凍庫から出して”そのまま”、温めたフライパンに食べたい量を入れて、色が変わるまで炙る。(僕の場合は、仕上げにお酒を振る)
それだけ。
絶妙な塩味と、きびなごの微妙な苦味と、時期によっては卵が混ざり、このまま日本酒を片手に何本でも食べ続けていられると思う美味しさなのだ。
僕もある程度年をとって、こんな干しただけの魚がどれほど美味しいものなのかと、改めて噛み締めている。
★日笠山水産http://www.suemaru.jp/sp/
冷凍のものは生のきびなごで、塩干しというものが使いやすい。

ツナとアボカドとトマトのカッペリーニ。

蒸し暑いので、フライパンを使わない混ぜるだけの簡単パスタはどうだろうか。
冷製パスタというのは、そもそも日本で発明されたものらしい。冷たいものを好んで食べるのは、世界でも日本人くらいのようだ。
因みに、パスタを冷製にする時は、標準茹で時間よりも30秒から1分くらい長めに茹でた方がいい。水にさらす時に固くなるからだ。
★ツナとアボカドとトマトのカッペリーニ
〈材料1人分〉
ツナ1缶
アボカド1/2
プチトマト6個
バジルか大葉少々
レモンの絞り汁
(あればケーパー小さじ1/2)
(あればブラックオリーブ6個)
塩・黒胡椒
オリーブオイル
アンチョビ(チューブ入りでよい)
ガーリック(チューブ入りでよい)
細めのスパゲッティーニかヴァーミチェリかカッペリーニ
〈作り方〉
1.ボウルに、汁気を切ったツナを入れて、塩をふたつまみくらいふる。黒胡椒をたっぷり振りかけておく。
2.あればケーパー、ブラックオリーブの種を取って食べやすく切って1に入れる。
3.小さな容器にオリーブオイル大さじ2を入れ、アンチョビをチューブから7センチくらい出し(チューブがなければフィレを1切れか2切れくらい刻む)、ニンニクもチューブから1センチくらい(チューブがなければ1/2かけくらい擦る)出して入れる。フォークなどで攪拌して、1のボウルに入れて、全体をさっくり混ぜておく。
4.アボカドを食べやすく切り、軽く塩を振りレモンを振りかけておく。プチトマトは半分に横に切り、塩を軽く振っておく。大葉も切る(余裕があれば冷水に浸けて水気を切る)。
5.パスタを茹でて(冷製なら1分余計に茹でて冷水で冷やす)、1のボウルに入れて、全体をさっくり和える。
6.皿に盛り付けて、上からプチトマト、アボカドを乗せて、全体に大さじ1のオリーブオイルを回しかけ、レモンを好みで振りかける。大葉かパジルを乗せて完成!

梅昆布茶。

梅昆布茶は好きですか?
これは、先日もここでご紹介した京都の昆布屋さんの梅昆布茶。
袋の中に入っている小さじ1杯にお湯を湯のみ茶碗に注ぐだけで、深い味わいの梅昆布茶が出来る。
まとめて作って、冷蔵庫で冷やしてもさっぱりとして美味しく、飲んだ後に口の中に嫌な後味が残らないのは、化学調味料が使われていないため。
また、ほんのひとつまみ和風パスタに入れると、旨味がぐっと広がる。
★京昆布舗 田なかhttp://kyokonbu.net

『京昆布舗 田なか』、恐るべし。

ひとくちいわし

何気なく伊勢丹の地下をいつものように覗いていたら、生鮮食品の横でいつもは『京都展』の時に出店する『京昆布舗 田なか』が出店していた。
ここの『ひとくちいわし』は、堪らなく美味しい。
よくある味醂をベッタリ塗ったものではなく、甘みがなくて、適度に塩気がありお酒にも合う。
他にも、『梅昆布茶』も美味しい。化学調味料が使われていなくて、飲んだあともすっきりとしているのだ。
『柚子の皮』は、冷凍しておいてお吸い物やうどんに散らすと重宝する。
もし、来週の火曜日までに伊勢丹に行くことがあったら、是非地下を覗いてみて、ちょっとつまんでみて欲しい。
僕が鼻息荒く、ここに2回も取り上げた意味がわかると思う。
★京昆布舗 田なかhttp://kyokonbu.net

鴨鍋。

Kの盛りつけ

芹が美味しい

Kが鴨が食べたいと言うので、久しぶりに鴨鍋にした。
冬の間、一度は鴨鍋を食べるのだけど、鴨を取り寄せ野菜を数種類揃えれば簡単に濃厚な鴨鍋を食べることが出来る。
野菜は、鴨ネギというくらいなのでネギ、ごぼう、水菜、絹ごし豆腐、しいたけ、しめじ、そして何よりも芹やクレソンがとてもよく合う。
大分の日本酒『鷹来屋』の吟醸を飲みながら、最後には蕎麦を茹でて鴨南蛮をいただく…
冬の寒い夜に、これ以上の贅沢はないなぁ…と、何度もつぶやいた。

牛肉切り落としのさっぱり煮。

牛肉の切り落としが手頃な値段で売っていると、まとめて買ってくることがある。(日本橋三越本店では、9のつく日に安売りをしている(笑))
牛肉の切り落としの味付けは、大きく分けると2つ。1つ目は、牛丼やすき焼き、時雨煮、牛ごぼうなどの甘辛いものと、2つ目は、肉うどんなどのさっぱりとした出汁の味わいの残るもの。
どちらも好物なのだけど、どちらかというとさっぱりとした出汁の味わいの残る牛肉をよく作る。肉うどんに関して言うと、お店によって甘辛く煮た牛肉を使うところもあるけど、僕はさっぱりとした肉うどんが好きだ。
★牛肉切り落としのさっぱり煮。
〈材料〉
牛肉切り落とし 400gくらい
出汁400ml
薄口醤油 大さじ1
みりん 大さじ1(もしくは酒大さじ1)
塩 一つまみ
〈作り方〉
1.鍋にたっぷりの水を沸騰させたら、灰汁を抜くために牛肉を入れてさっと茹でて、ピンク色のままざるに上げる。
2.出汁以下を鍋に温めて(沸騰させなくてよい)、茹でた牛肉を浸しておく。
※まとめて作っておけば遅く帰って来ても、必要なだけ温め直して刻んだ九条ネギとともにうどんに入れるとか、ご飯に乗せても美味しくいただける。山椒の実を入れると、酒のつまみによい。

豚しゃぶ。

冬の間、何度かテーブルに登る鍋は、うちの場合は『豚しゃぶ』だろうか。
毎日食べても飽きないことから『常夜鍋』と呼ばれているけど、『常夜鍋』の場合は、豚肉とほうれん草のみで、鍋のスープはお酒を水と同量で煮て食べたりする。(お酒のおかげで豚肉が程よく柔らかく仕上がると言われているが、肉の柔からさは茹でる温度と時間による)
僕は、鍋の後の〆が少しだけ食べたかったりするので、普通に水1ℓに対して昆布15gを2時間くらいつけておいた昆布だしでさっぱりといただくことが多い。(お酒が多いと、スープが甘くなり〆には向かない)
豚肉は好きな部位(豚肉は脂身に旨味があるのでバラ肉がおすすめだけど、僕は大抵肩ロース)を、男性なら一人分300gくらいを目安にしたらいいだろう。(うちのKは、一人で多分500は軽く食べてしまう)
野菜は、ほうれん草やちぢみほうれん草が王道だけど、ほうれん草は茹でた後に灰汁が出るので、〆には向かないと思う。
僕がよく食べるのは、『芹』か『クレソン』。
お正月を過ぎ、6日頃の小寒から20日頃の大寒、そして立春という一年でも一番寒い時期は、実は芹やクレソンがとても美味しい。凍えそうに寒い日でも、豚肉に芹、豆腐にしめじ、そして日本酒でもあれば言うことはない。
タレは、ポン酢、ゴマだれ、そしてごま油に塩をひとつまみに黒七味を用意する。ポン酢はさっぱりとしているけどすべてがポン酢味になってしまうので、ごま油に塩に黒七味は素材の味をきちんと味わうことが出来る。
〆は、スープの細かな屑をさらい、沸騰させてから鰹節を一掴み入れて5分くらいしたら鰹節を網ですくって出す。そこに薄口醤油を香りづけ程度に入れてお酒も同量くらい入れてみて、塩で味を見ながら調整する。素麺かうどんを茹でてスープを注ぎ、九条ねぎを散らす。
※もし、鍋をポン酢ではなくさっぱりといただきたい場合は、スープに味をつけてしまうといい。出汁800mlに対して、薄口醤油大さじ2、塩ひとつまみ、みりん大さじ1、酒大さじ1で、スープごと取って七味などを振り食べるのも美味しい。