MARVIS

歯磨き粉を、つい買いそびれていて、それでもなかなか買いにいく時間がなく、外出先でもつい歯磨き粉のことをわすれてしまったりして、家でわざわざ携帯用の歯磨き粉を引っ張り出して来て使っていた。
歯磨き粉は、これといって決まったメーカーはなく、毎回機に言ったものを買っては、新しいものを試して楽しむようにしている。
丸の内のクライアントに行ったついでに、コンランショップで手に入れた歯磨き粉MARVIS(マービス)はイタリアのフィレンツェで誕生し、長い間、イタリア国民に愛され続けているデンタルケアブランド。ミントの香りと味わいは、ナチュラルであるからか、爽やかで嫌みがない。
デザインはこんなにかわいいのに、値段は全然かわいくなかったのだけど、毎回新しい歯磨き粉を試してみると思えば、ちょっと高いものでも買ってみようかと思える。
新しい歯磨き粉を家で見つけたKは、やっと家に歯磨き粉が来たと、安心していた。
⭐️MARVIShttp://marvis.jp

割れた器と宇宙のはからい。

信じてもらえるかわからないのだけど、今日、とて不思議なことが起こった。
朝起きて、出汁を引き、豚肉の薄切りを入れてKとふたりうどんを食べた。
キッチンで洗い物をしている途中、驚いたことに僕の使ったどんぶりが、なんの音も立てずパッカリと割れてしまった。
2つあったどんぶりのひとつにずっとひびが入っていたのを騙し騙し使ってきたのだけど、もう15年以上使っていたお気に入りの鳥獣戯画の書かれたもので、京都の五条で買ったもの。
その形状といい口当たりといい、あまりにも使い勝手がよく、うどんや煮麺、そばやラーメンと、どんなものでもこのどんぶりで食べることが多かったのだ。
「今度3月に京都に行った時に買いに行こうね」
そうKに言い聞かせて、心の中では3月までこのどんぶりが使えないのは困るから、すぐに手に入れないと…と一瞬考えたのだ。
すると、会社に行く電車の中で、クライアントからのメールを読むと、急に来週、僕も一緒に京都に出張に行くことになったということを知ったのだった。(それまで京都に行くという話は全く出ていなかった)
そんな急展開をKにLINEすると、Kは驚いていたけれども、僕は、宇宙がわかりやすく僕に見せてくれたのだと思ったのだ。
自分が考えたこと、意識したことが、ほんの少し時差を持って、目の前で現実になっていくということを。

春の気配。

朝起きてベランダに出て、何気なくバラを見ると、バラの新芽が少し膨らみ始めているのを見つけた。
暦の上では春はもう少し先なのだけど、植物たちは3月頃に急に「春だー」と言って動き始めるわけではなく、落葉樹が葉を落としてすぐに、ほとんど休眠することもなく12月には根を出し始め、動き始めるように思う。
桜は、去年の盛夏にせっせと作った花芽を膨らませ始め、日本水仙は気が早く、12月にはみんなよりも早く春の訪れをいち早く告げようと咲き始める。
今日の東京では、4月を思わせる暖かな気温になり、今年もまた春が来るのだと、ただ歩いているだけで嬉しくなったのだ。

ヒヤシンス。

福岡から帰って来て、真っ先にベランダに出た。
寒い中、4週間ダンボールに入れておいたヒヤシンスを出すために。
ダンボールを開けてみると、ヒヤシンスの白い根がビッシリと伸びていた。(写真左奥のものは、芽が下からいくつも出ていて、少し水に浸かっていた部分が少なかったのか根が短い)
ダイニングのテーブルの上にひとつ。
玄関にひとつ。
洗面所にひとつ。
リビングの窓際にひとつ。
リビングのローテーブルにひとつ。
それぞれ違う光の当たり具合、暖房の当たり具合の場所に置いて、これから成長してゆく姿を見守っていこう。
小さな球根の成長を見ているだけで、毎日ダイナミックな宇宙の力を感じることができるのだ。

独酌しずく

久しぶりに再訪した鯖料理の名店『独酌しずく』は、やっぱり素晴らしいパフォーマンスだった。
(写真撮影禁止のため、写真は撮れなかった)
五島の泳ぎ鯖は、いつにも増して脂が乗っていて味が濃い。
ポテトサラダが黄色いのはカレー粉ではなく、粒マスタードを多めに入れているからだろう。
鯖コロッケは、鯖がいかに奥深い味わい食材なのかを教えてくれる。
鹿児島の薩摩地鶏のボンジリ塩焼きには驚かされた。普段味わっているボンジリは、脂分が多いのに対して、肉が締まり噛みごたえとコクがある。
ごぼうと鶏ひき肉の春巻きは、少し甘めな味付け。
ジャコと紫蘇の卵焼きは、甘くなくとても美味しかった。
定番の焼き鯖チャーハンは、パラパラとしていながら、卵とネギしか入っていないのに、いつ食べてもシンプルだけど豊かな味わいがある。
焼酎を三杯飲んで、ふたりで9000円代というコスパも素晴らしい。
このお店のすごいところは、低温調理にこだわっているところ。低温のスチームオーブンが、色々な料理に活用されていて、野菜など食材の栄養素を逃さない調理法が取られている。
また来たいな。
⭐️独酌しずく
092-771-3002
福岡県福岡市中央区春吉3-22-7-1 プロスペリタ天神Ⅰ1F
https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400103/40021428/

天龍。

大盛り焼きそば

椎茸焼きそば

平山温泉でのんびりと一泊した後は、久しぶりに日田へ行くことに。
日田は、今までに4回くらいは訪れている町で、町中を水が流れている豆田町は、今でも古く美しい町並みが残っている。
僕たちの目的は、『日田焼きそば』。
今回食べた『天龍』は、日田市役所の並びにあり、ご家族が三代でやっているというお店。
『日田焼きそば』は、いわゆる蒸された焼きそばとは違って、パリパリに焼かれた独特の歯ごたえと香ばしさで、もやしの食感と相まって後を引く美味しさなのだ。
前に訪れたことのある『みくま飯店』も美味しかったけど、この天龍も甘くなく、もっと食べたいと思ったほど美味しかった。
⭐️天龍
0973-22-7473
大分県日田市田島2-7-6
https://tabelog.com/oita/A4404/A440403/44003135/

平山温泉。

今回の福岡行きは、実は、前回に福岡に来た時に、友人から聞いた温泉に行くことが目的だった。
「九州で一番いい泉質と言われているのが、平山温泉。熊本の何にもないような田舎にあるんですけど…」
そんな話を聞いて、急遽『平山温泉』を予約したのだった。年末に予約したのでめぼしい宿は空いておらず、評価の分かれる安宿にしたのだけど、結果的にはそこで文句はなかった。
『平山温泉』の驚くべきことは、お湯だ。
硫黄の匂いのするお湯は、手で触るとびっくりするくらいぬるぬるとしていて、入っていると手足が痒くなってくる。
それは、冬で乾燥していた僕の手足が荒れていたからだろう。
寒ーい冬の日に、ゆっくりと露天風呂に浸かって、お風呂あがりにお酒を飲む。
日本には、冬ならではの幸福があるのだ。
⭐️平山温泉http://www.hirayama-onsen.jp/

柳川で、川下り。

僕が知っている中で水に恵まれた町というと、静岡県三島市と、大分県日田市、そんなところだろうか?
でも、今回はじめて訪れることにした福岡県柳川市は、まさに水の郷と呼ぶにふさわしい、水が町中を気持ちよく流れる美しい町だったのだ。
メインの川下りは、柳川市の中で4つの会社が営業していて、そこへ行き車を停めると、すぐに順番が回ってくる。
20名ほどの観光客が乗り込み、船頭さんが後ろに立って出発すると、すぐに頭のぶつかりそうな橋が現れるので、頭を下げるように指示される。
最初は自然の川の中をゆったりと下って行く。道の所々に柳が枝垂れかかっている。
しばらくすると船がやっと通れるかどうかのとても狭い門のようなところが右側に現れ、そこをぶつかりそうになりながら通り抜けてゆく。
通り抜けると、そこからは外堀に入ったようで、この水路を年に一度堰き止めて、掃除をしていることや、有明海の海苔の市場が昔からあることなんかを教えてもらう。
テニスや野球、松岡修造の母校で有名な柳川高校もこの町中にあり、運動部の男子寮の前を通る時には密かに興奮していた。
あたり一体平地の柳川に、お城を築いたのだけど、敵の侵入からお城を守るために水路を張り巡らせたとのこと。
途中甘酒を飲んだりしながら、静かに下ってゆく船の上から見る景色は格別で、町中の静けさとともにとても豊かな時間を過ごすことが出来た。
終点の場所までおよそ3キロあり、1時間をかけて下って来たのだけど、帰る時も無料の送迎バスがあるので、出発点の駐車場まで送ってくれる。
町中に柳が植わっていて、春はそこに桜まで加わって綺麗なことだろう。
福岡というと、太宰府以外にあまり観光地は知られていない気がするけど、この柳川の川下りは、友人たちみんなにすすめたいと思う。
※2月の1週間、水路を堰き止めて掃除をするので、その時期は通れる場所が限られるようなので外した方がいいだろう。

磯ぎよし 下川端店

刺身の盛り合わせ

鱈の白子

赤むつ

仕事を終えて夕方の便で、福岡へ。(え?また⁈)
年末の旅行は福岡で終わり、年始の旅行も愛する福岡ではじめた。晩ごはんは久しぶりに、『磯ぎよし 下川端店』へ。
1人前から2人前の刺身の盛り合わせが、年始の格安で1980円だったのでお願いしたら、びっくりするほど美味しいお刺身が、何種類も出てきて感動した。
鱈の白子も熱々に焼かれたものを頬張ると至福の時が訪れた。
赤むつ(のどぐろ)の煮付けは、ホロっとしてたまらなく美味しいし、鴨唐揚げも変わっていて美味しかった。
日本酒は振る舞い酒として飲み放題で、結局ふたりでたくさん食べて12000円。
「こんな居酒屋さんが東京にあったらいいのになあ…」
『せいもん払い』に次ぐ、福岡を代表する素晴らしい魚系居酒屋さん。
⭐️磯ぎよし 下川端店
092-281-6780
福岡県福岡市博多区下川端1-333
https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400102/40025209/

なんて、この世界は美しいのだろう。

「なんてこの世界は美しいのだろう」
そんな風に思えることを、毎日の中から探し出して書き留めることを始めることにした。それも、毎日毎日。
ある日の what a wonderful world はこんな感じ。
◎今まで見たこともない温かいピンク色の濃淡が美しい、新種のクリスマスローズを見つけた。叔母の誕生日祝いに最高だと思った。
◎うなぎ屋さんに入ったら、小学三年生くらいの金太郎のような顔をした女の子とお父さんお母さんがとても幸せそうにご飯を食べていた。お母さんの歯並びが悪かったのだけど、お母さんが笑っているだけでとてもきれいに見えた。
◎夕陽の中、お母さんが小さなダックスフンドを2匹散歩していた。そのほんの少し前を小学校にも入らないくらいの男の子が、大きく笑いながら走っては後ろを振り返っていた。
生きていると、時々不安や怒りに身を任せてしまう時がある。そんな時はきっと、僕の心は固く閉ざされ、宇宙から与えられている目の前の、ありえないほどの幸福が見えなくなってしまっているのだろう。
今年は出来る限りそんな時間を意識的に少なくして、今、目の前にあるとてつもなく素晴らしい出来事に目を向け、感謝を出来るようになれたらと思う。
世界はこんなにも、美しさに溢れているのだから。