秋が来た。

『秋きぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる』
今週の月曜日、会社に行く時に、空がすーっと高く、うろこ雲が広がり、腕に触れる風が涼しくて、秋が来たのを感じた。
秋を感じるたびに、上の歌を思い出す。限られた文字での奥深い表現に改めて感心する。
世界で唯一、”永遠の都”と呼ばれるローマでさえ永遠では無かったように、永遠のものなどどこにも無いのだ。
どんなに暑い夏も必ず終わり、季節は移り変わってゆく。

呼吸の話 (その3)

『子どもは、親を選んで生まれてくる』
先生は、突然そんなことを言った。こんな言葉を、今までに何度か耳にして来た。その度に僕は、そうなのかな?と思っていたけど、色々な本や、突然目の前の人が同じことを言うからには、もしかしたら何か理由があるのかもしれないと思う。
一つ下の後輩Iの娘さんHちゃんは、まだ3歳になる前に言った。「Hちゃんね、沢山の人を見ていたんだけどね、お父さんとお母さんが、とってもよさそうな人だなぁと思ったの。そしたら周りがオレンジ色になって、気がついたら明るいところにいたの」
3歳よりも下の子どもは、前世としか説明のつかないような記憶をまだ持っていることが多いということは、様々な本で読んだことがある。ある年齢を過ぎると、以前の記憶は忘れてしまうということも。
呼吸の先生は、自分の子どもの話をしながら、『子どもが、親を選んで生まれてくるのです』と、何度か言った。
僕は、母には心の底から感謝している。でも一方で、父には未だになんともし難い複雑な感情が残ったままだ。父は5年前に、きちんと話すこともできぬうちに他界した。
史上最高に狂った変人であれ、僕があえて父を選び、この世に生まれて来たのならば、それを受け入れ、いつか、父に心から感謝出来るようになれたならと思う。
呼吸を学びながら、今日は何度も半睡状態になってしまった。それだけ心が解けて、リラックスしていたということだろう。
深く息を吐くこと。
大地とつながること。
宇宙とつながること。
『食事はしなくても、数日は生きていけるけど、呼吸はしなかったら、人間はすぐに死んでしまうのです。
人の生は、呼吸が支配しているのです』
★呼吸の話 (その1)http://jingumae.petit.cc/banana/1689275
★呼吸の話 (その2)http://jingumae.petit.cc/banana/1701411

ゆらぎ整体。

このところ、”整体”にハマっている(正確に言うと、そこの整体師にハマっている…笑)。
この暑さのせいか、眠りも浅く、肩こりもひどく、マッサージを時々してもらっても、その時は気持ちがいいけど、すぐにまた同じ状態に戻ることを繰り返しているので、何か他に手はないものかと考えていた。
そこで行われる整体は、強い力でバキバキ音を鳴らすような整体ではなく、手足や関節を揺らしながら、筋肉の緊張をとってゆくやり方。
“ひどい肩こりは、単純な筋肉の疲労ではなく、自律神経が弱り、自分で回復する力が落ちているということです。 そのような肩こりは、自律神経を整え、体を内側から緩めていく整体が適しています。からだは外部からの強い刺激には身構えて抵抗しますが、やわらかい優しい刺激は素直に受け入れます。”
『なんだ、問題は、肩こりだけでなく、自律神経が弱っていたのか!』
そんな考えに導かれたのと、キックボクサーで元全日本チャンピオンという院長のプロフィールとやさしげな顔写真に惹かれ、試してみようと行ったのが始まり。
自分の症状を説明しながら、整体の時間は30分くらいだけど、関節を揺らされながら緊張がほどけていくのがわかる。
僕は今、左肩を痛めているのだけど、そんな相談も、自分の怪我歴から丁寧にお話してくれる。
最後に頭蓋骨の整体をやるのだけど、頭蓋骨の収縮する動きに合わせて先生の両手に包まれているだけで、どうかこのまま、この時間がいつまでも続きますように…と思いながら、うとうと眠ってしまう。
まるで”北風と太陽”のように、気持ちいいということに、からだは自然に反応しているのがわかる。
今日も帰り際、やさしい顔を見ながら、「また来週来ますね!」と元気よく言ってしまった…

知らない着信番号。

夜に家に帰ったら、家に置いて出た会社の携帯に、記録にない電話番号から着信が2件入っていた。
遅かったけど、酔っていたこともあり、折り返し電話をかけてみると、電話の向こうから、「2年8組のOだよ!高校で一緒だった…」と言う。
朧げにOの顔を思い出して、「おお、久しぶり。どうしてこの番号分かったの?何かあった?」
今では年賀状のやり取りしかない高校時代の友人に電話をかけて聞いたとのこと。
何十年も音沙汰が無かったのに、電話をかけてくるというのは、宗教の勧誘が多いらしいけど、Oは、久しぶりに高校時代の同じクラスで集まりたいと言うことだった。
他に誰が来るの?と聞いてみても、名前を聞いても、全く顔が浮かばない人もいて、ちょっと呆然としてしまった。でも、考えてみたら、27年の歳月が流れているのだ、顔を思い出せなくてもしょうがあるまい。
僕自身、美術大学に進んだし、高校を出てから、両親が離婚したり、名前が変わったので、連絡を取ろうと思っても、なかなか僕を突き止めることが出来なかったみたい。
大学の同窓会は、行く気になれず、すべて断っていたけど、高校となると、なんだか急に甘酸っぱい思い出が頭に広がった。
はじめて男の先輩を好きになって、思い切ってラブレターを出したこと…
同じクラスの野球部の子を好きになり、時々後ろから抱っこされるのがたまらなく嬉しかったこと…(その時に、野球部の子の股間が押し付けられていたこと…いやん!)
その野球部の子がクラス会に来るのか、とっさに聞こうと思ったけど、なんだか恥ずかしくて聞くことが出来なかった。
人生では時々こんな風に、なんの前触れもなく、不思議なタイミングで過去と向き合う時が訪れることがある。
9月7日に予定されているクラス会に、27年ぶりに行くのを、今から楽しみにしている。
1.さて、何を着て行こうか?
2.カミングアウトしようかな?
3.イケテル男はいるだろうか?

呼吸の話(その2)

僕たちは朝起きてから夜寝るまで、必要以上の情報を自ら取り入れ、自分の意識(正確に言うと潜在意識)を汚していると言う。
インターネットは便利だけど、友人や知らない人の沢山のつぶやきを必要以上に気にしたり、世界中のニュースに目を通したり、芸能人の浮気話を読んだりすることが、果たして必要なことなのだろうか?と今は思っている。そんなこともあり、僕自身はSNSから少しずつ遠ざかりつつある。
僕がはじめた呼吸のレッスンは、へその下に意識を下ろして、集中してお腹で吐くことで、自分の中の潜在意識を、もう一度きれいな状態に持ってゆくように働きかけるということ。
「一生懸命やらないでください。頑張らないでください」呼吸の先生はそう言った。
ほとんどの人は、胸で息を吸い込んで、吐くという動作を繰り返していると言う。現代人の呼吸はとても浅いらしい。先生の教える呼吸は、腹の下で吐いてから、自然に任せれば息は入って来るというもの。あくまでも吐くことに重きを置いている。
初めての回は、一生懸命息を吐きすぎてしまい、滑らかで自然な呼吸がなかなか出来ずにいた。先生は、「今までの半分の量を吐くようにしてください」と言った。先生の言われた通りにやると、つっかえずに呼吸をすることが出来た。一回目のレッスンで一番難しかったことは、意識をへその下(所謂、武士が切腹する所)に持ってゆくこと。頭で考えがちな僕は、意識もなかなか下まで持ってゆくことが出来ずにいた。
2回目のレッスンでも、1/2の呼吸を心がけた。意識はへその下に。吐いて。自然に息が入って来るから、それをまた吐く。2回目のレッスンでは不思議なことが起きた。半分寝ているような状態が何度も続いたのだ。それは思いのほか気持ちよく、意識は半分ありながら、頭の中は真っ白な状態というか・・・。
レッスンが終わってからも、不思議な状態は少し続いていた。次回までに、自分でも何回かやってみて、より気持ちのよい呼吸が出来るようになりたい。
つづく
★呼吸の話(その1)http://jingumae.petit.cc/banana/1689275

呼吸の話(その1)

ストレスがあったり、不安な時は、人の呼吸は早く浅くなっているという。逆に、心が平安で、幸せな状態の時は、呼吸はゆっくりで、深くなっているという。
ヨガだけでなく、あらゆるスポーツ、様々な宗教で、『呼吸』が重要視されているのは、『呼吸』が人間の身体全体に関わり、もっと言うと、心の奥深くまで関わっているからなのだろう。
先日、『呼吸』に興味を持ち始め、『呼吸』を習い始めた。
人の心は、氷山のようなものであり、顕在化されている意識で物事を捉え、考えているのと、自分では意識出来ていない潜在意識という二つの意識で構成されていると言われている。
大きさで比べると、顕在意識は、正に氷山の一角で、潜在意識がそのほとんどの部分を占めている。
そして、自分の現実を形作るのは、この多くの部分を占めている潜在意識なのだそうだ。
わかりやすく言うと、顕在意識でいかにこうなりたいと自分が思っていても、潜在意識で、そうはなれないとか、違ったものになりたいなどの迷いがあると、その思いは現実化されないということ。
自分の潜在意識を綺麗にして、きちんとしたビジョンを描き、より幸せになるために、呼吸を習うことにした。
その呼吸法は、吸うことよりも、吐くことに重きを置いている。吐けば、自ずと吸うことになるからだ。
胸で浅く吸うのではなく、腹の下の方で、深く吐き出す呼吸。
この年になっても、新しいことを習うのは、なんてドキドキすることだろうか。
少しずつ、何か気づくことがあったら、また、ここに書きますね。
つづく

占い師。

会社の一階に、今週は占い師が3人来ていた…。これ、本当の話。
どういう会社なの?と思われるかもしれないが、うちの会社の年賀会にも、占い師を招いているらしい。
中には、大御所の占い師もいて、細木数子の占いの元を築いたような人もいる。
僕も、時間があったので、並んで見てもらった。生年月日を言うと、手元のパソコンに打ち込んでいた。
先生曰く、「今までの10年間は、遊びながら仕事も出来た良い10年間でしたが、これからの10年間は、精神的に疲労する、芸術的な仕事に身を傾けることになります」(今までも、苦労してたのだけど、もっとキツイのか…_| ̄|○)
一番笑ったのは、「あなたは、お金が沢山入ってくるけど、どんどん使ってしまうのよね。でも、それをしないと、あなたが病気になってしまうから、それでいいのです」(当たり!)
当たるのか、当たらないのかは分からないけど、僕は時々、台湾に行った時などに、占い師に見てもらうことがある。四柱推命や紫微斗数などの占いは、占いというより、何千年のデータから築かれた統計学だと言われている。
それを取り入れる入れないは本人次第であって、聞いておいて損はないだろうというのが僕の考えだ。
日本の大会社の社長や役員も、多くの人が専属の占い師に見てもらっていることからも分かるように、誰もが先の人生のことを知りたがったり、災いを避けたいと思っているのだろう。
終わり間際、何やらサイコロのようなものを何度か振って、「あれ?あなたは、人間関係で全く苦労することは無いのね…珍しいわ」と言われて、また笑った。
さて、どんな10年になりますかね?