猫を飼ったことがなかったから、太陽が家にやってきた時にどう接していいのかわからなかった。
言うことを聞かないし、ソファや椅子で爪研ぎをするし、ご飯にはがっつくし、犬と比べると全く違う生き物というか、家に野生のピューマがやってきたような感覚だった。
ネットで猫の情報を集めて、僕は必要以上に猫にかまわないように接することにした。
自分の近くに寄ってきたら、撫でてあげる。
噛んだらそれはダメだと注意する。爪研ぎをして欲しくない場所でしたら、しても良い場所に連れていく。しょっちゅう名前を呼んだりして好意を見せる。
太陽が来てから2ヶ月が過ぎたのだけど、この頃太陽が随分と懐いてきたように思う。
「太陽!」「たい!」と声をかけると「ミャー!」と答える。
ソファや椅子に座っていると、時々自分からやってきては、膝の上に乗ったり、横に体をくっつけてきて安心して眠る。ベッドでは枕に体を乗せてきて顔を僕に擦り付けてくる。
猫は人に懐かないと思い込んでいたけど、そうではなかったみたい。
猫は犬とは違ったコミュニケーションの仕方なのだった。
2ヶ月が過ぎて、少しずつ自分なりに猫との接し方がわかってきた気がする。
動物と一緒に暮らすということは、本当に楽しい体験だと思える。