ニューヨークからの友人カップル

今月末にニューヨークから友人カップルが宮古島に来島することになっていて、時々その手配をするためにメールのやりとりをしている。

友人カップルは20年以上日本に滞在した後、東日本大震災のほんの少し前にニューヨークに帰国したのだった。

彼らは友人だけれども、81歳と75歳のゲイカップルで、4年前くらいにアメリカに僕とKが遊びに行った時にニューヨーク郊外のお宅に泊まらせてもらった。

僕と知り合ったのはかれこれ30年近く前になるのだけど、新宿2丁目にある「ぺんぺん草」というお店にきている友人の家のパーティーだったと思う。

それ以来、彼らがNYにいるときは遊びに行ったり、東京で誰かの家でのパーティーで顔を合わせたりしていた。

僕たちはNYで泊めてもらったこともあり、今回、当然ながら宿のお金は彼らからいただかないつもりでいたのだ。

でもそんな僕たちの思惑はすっかり見透かされていて、「このカードが使えるかどうかわからないから宿の代金をこのカーでで試してもらえないか?」などと言ってカード番号を送ってきた。

僕たちが無料で彼らを迎え入れようとしても、彼らにとってそれは心地のいいことではないのだろうと思い、カード決済をすることにした。

ほんの3泊の滞在だけど、楽しい旅行になるお手伝いができればと今から心待ちにしている。

いつも外を眺めている海と空

僕とKは午前中の間、ずっと庭の手入れをしていることが多い。

その間太陽はお構いなしに昼寝をしていて、

海と空は僕たちが何をしているのだろう?と好奇心いっぱいで窓から外を見ている。

何かのついでにふと窓を見ると、「自分はここで見ているよ!」と好き好きアピールをしてくる。

2人はピッタリとくっついて、何か話すわけでもなくまん丸な目を開けて僕たちの一挙手一動を眺めている。

そんな姿を見ていると、心の底からかわいいと思うのだ。

はじめて魚を見た空。

いつもの海辺に海と空を連れて散歩に行く。

海はマイペースで先頭を歩こうとする。

空はまだ子どもだからか、目の前しか見ていなくて海に着いていくのが必死のよう。

時々穴に追っこちたりしてしまう。

それでも今日は岩の中に出来た水溜りに気がついて、中をそっと覗き込んだ。

水溜りの中には引き潮になっていく時に逃げ遅れた魚たちが泳いでいた。

空は魚を見て何を思っているのだろうか?

空の歯

空が生まれてから4ヶ月が過ぎただろうか。

家の中で時々血のついた空の乳歯を見かけるようになった。

犬が子どもの頃の乳歯は数が少なく、本当に大人の歯が生えてくるのか不安になってしまうけど、不思議なことにひとつずつしっかりとした歯が生えて来るものだ。

乳歯が抜け替わる時は歯や歯茎が痒いみたいで、空はいろいろなものをかじっている。

人間よりもずっと早い速度で大人になっていく空の成長を、見逃さないように毎日心がけている。

僕が先に死んでしまったら。

先日なんとなく僕が先に死んだらどうするか・・・などの話になった。

それは悲しい話としてではなく、前向きな未来の話。

16歳年上の僕がほぼ間違いなく先に死ぬ日が来るのだろうけど、その後火葬をするとして、遺灰はどうしようか・・・と。

千葉には母のお墓があるけど、僕自身には入るお墓もないし、お墓に入りたいとも思っていない。

「あの岬に遺灰を撒いてよ。あの、海と空とKと一緒に毎日散歩した岬に」

何も悩むことなく、美しい岬が浮かんだのだ。

Kは僕の顔を見て、僕の言っている意味を完全に理解しているのがわかった。

毎日の散歩に訪れている海に帰って行けるなんてこれ以上の幸せはないではないか。

久しぶりの友人のSNS。

インスタを見ていたら、友人がとても久しぶりに上げていた。

それを見てKに声をかける。「KTくんとパートナーがインスタ上げてる!」

二人は今年の夏に宮古島への旅行を計画していてくれたのだけど、パートナーの人が病気か事故で手術をすることになってしまい、やむなく直前で旅行をキャンセルしたのだった。

キャンセルの連絡があまりにも直前だったことから、その日程はずっと空き部屋になってしまったのだけど、早くよくなって遊びにきてくださいと返信しておいたのだ。

あれから4ヶ月過ぎただろうか。よくよく文章をみるとその後にももう一度大きな手術をされたようで、それを知って差ぞ大変な思いをしたに違いないと思いメッセージを書いた。

今はだいぶ良くなったようで、二人で海に遊びに行っている写真が載っていたのだけど、家族と認定されていないパートナーの急な手術に、たくさんの不都合があったことが書かれていた。

いつか二人がもっと元気になって、宮古島に遊びにきてくれる日を楽しみに待っていよう。

君がつらいと僕もつらい。

Kはとてもやさしいから、僕が大変な状況だったり辛そうだとすぐにわかるようだ。

kは僕と違ってとても几帳面でしっかりしているから、色々なことに気を使いすぎてしまって疲れ切ってしまうことがある。

それもこれも全部僕のせいなのだけど、疲れて弱りきったKを見ていたら僕の胸が酷く傷んだ。

自分が疲れたり、傷ついたりするのはいくらでも耐えられるが、Kが弱っていると見ていられない。

不甲斐ない年上で申し訳ないけど、なんとか僕が頑張ってKに負担をかけないようにしないとと心に誓ったのだった。

バナナ。その3

バナナの花が先進み、バナナらしい実が見えてきた。

垂れ下がった蕾はどこかグロテスクで、その中から花の雄蕊なのかが顔を出している。

このまま実が大きくなっていくのだろうか?と思いつつ、毎日様子を眺めている。

やっと咲いて実がなり始めたバナナなのに、一度実がなったらその木はもう切り倒さないといけないのだそうだ。

せっかく1年半くらいかけて大きくなってきたのに、なんとも寂しいものだ。

ピンクドット沖縄に向けて

12月10日(日)に沖縄の那覇で開催される「ピンクドット沖縄」にゲストスピーカーとして登壇することになった。

当初、一泊してから帰ってこようか・・・・などと呑気に話していたのだけど、海がいて太陽がいて空が来た我が家では泊まりで人に面倒を見てもらうのも大変なことだ。

そこで、出番が13時からとはっきりしたので、これなら日帰り出行けるかなと思い日帰りでいくことに決めた。

当日は那覇に着いてからゆっくりと早めのランチをとって、その後にピンクドットに登壇し、パレードには参加せずにそのまま空港から帰ってくる。

海も空も太陽も人にはあずけずに、一度だけ近所のシッターさんに様子を見に来てもらうことに。

ただでさえ甘えん坊の海と空なのだけど、日帰り作戦がうまくいきますように。

桂花ラーメン

東京に来た時になぜか食べたくなるのが「桂花ラーメン」。

新宿3丁目から2丁目に抜けていくの伊勢丹の前の道沿いにあるのだけど、僕が学生の頃からあったお店で時々無性に食べたくなるのだ。

豚骨スープに焦がしニンニクのようなまー油がかかり、麺は独特のコシのある麺でワカメの茎が入っているのも気に入っている。

久しぶりにKと二人で桂花ラーメンを食べて、「おいしいね・・・」と何度も言い合ったのだった。