ホワイトアスパラガス。

羽田空港から帰る時に、北海道産のホワイトアスパラガスが売っていたので買って帰って来た。

オランデーズソースを作り、ホワイトアスパラガスの下の方の固い筋を削ってから、濃いめの塩水で4分間茹でる。

熱々にオランデーズソースをかけて、ほんの少しパルミジャーノとイタリアンパセリを散らした。

竹の子のようにアスパラガスの香りと味が凝縮していてホワイトアスパラガスならではの濃厚な味わい。

宮古島にいても、ホワイトアスパラガスを食べられたことがうれしかった。

赤坂ふきぬき

先日宮古島のスーパーで鰻を買ってきて、いつものように温めて食べようとしたところ、鰻が固く、皮がまるでゴムのようになっていて落胆した。

それは僕の温め方に問題があったわけではないようで、そういう固い調理をしているのだと思われた。

東京で鰻を食べてきた僕は、「これは鰻ではないな…」と思い、鰻が大好きなKも悲しそうな顔をしていた。

東京から帰る最後の日、新宿の高島屋に寄って最後の買い出しをした。地下には「赤坂ふきぬき」が入っていたので、鰻を2尾買って帰ることにしたのだ。

今日、いつものように酒をふりかけて蒸すように温めてご飯に乗せると、お店で食べるようなふんわりとした鰻を味わうことができた。

鰻を頬張るKを見ながら、僕は例えようのないくらい幸せな気持ちになったのだった。

冬瓜。

玄関の呼び鈴が鳴るので出てみたら、裏の畑の旦那さんが立っていた。

「これ、うちで作った冬瓜。食べてみてください。サラダにしてもいいから」

冬瓜自体、東京にいる時にはたまーに煮物にしかしたことがなかったけど、沖縄では冬瓜をさまざまに工夫して日常的に食べているみたい。

あまりにも大きいので、こんなに食べ切れるかな・・・と心配になったけど、冬瓜は切らなかったらずっと長く保存ができるみたい。

夏に収穫するのに冬瓜と呼ぶのは、冬までもつということから付けられたようだ。

さて、どうやって料理しようかな・・・。

激辛冷麺。

今まで食べた全ての食べ物の中で一番辛かった食べ物は、原宿の中華屋さん「東坡」で食べた麻婆豆腐だった。

その記録は長い間ずっと破られたことはなかったのだけど、先日買った盛岡冷麺があっさりと記録を塗り替えることとなった。

ネットで注文した激辛冷麺はあまりにも辛く、食べている間口の周りがヒリヒリと痛く、お水を何倍も飲みながらやっと完食することができた。

でもその後、Kも僕も夜中に3回くらいトイレに行く羽目になった。

辛いというのは旨味も感じられる味覚だけど、あまりに辛いものは痛覚に訴えかけてきて、もはや美味しいという次元ではないことがわかった。

パンの救世主現る。

宮古島で宿をやるにあたって、朝食を出そうとメニューを考えているのだけど、和食は得意なのでいいとして、パンをどうするか悩んでいた。

宮古島にパンは売っているけど、いわゆるスーパーで買えるのは食パンをはじめとしたパンばかりでイメージする宿の朝食には今ひとつ足りない気がしていた。

そこで、骨董通りにあったフランスの冷凍食品屋さん「Picard」(ピカール)を思い出して、いくつかの種類のパンを頼んでみた。クール便なので送料はかかるものの、パン自体の値段はそれほど高くないため採用する可能性はある。

パンの焼き方はとても簡単で、180度に予熱で温めたオーブンに20分くらい入れた後(分数はパンによって多少違う)、取り出して10分冷めるまで放置する。これだけ。

オーブンに入れてしばらくするとパンの焼ける幸せな香りが部屋中に広がる。はじめて取り出したデニッシュとクロワッサンを見た時に思わず叫んでしまった。

「パンが焼けた!」

クロワッサンやデニッシュをパン屋さんで買ってきて食べようとすると、表皮がポロポロと剥がれ落ちて悲しくなるのだけど、オーブンで焼き上げたクロワッサンやデニッシュは、食べる瞬間まで表皮が剥がれ落ちることはなく、まるで自分でパンを焼き上げたかのような美味しさ。

これで、サンドイッチ系以外のパンは大丈夫そうだな。

宮古島で暮らす僕たちに、パンの救世主が現れたのだった。

⭐️Picard https://www.picard-frozen.jp/

國仲商店。

宮古島の隣の伊良部島に、「國仲商店」という調味料のセレクトショップが昨年できたと知っていたけどやっと行くことができた。

國仲商店は、伊良部の干潟に面した公園の中にあって、公園は芝生が広がりワンちゃんも入ることができる。

サンドイッチやコーヒーも売っているので、のんびりと外でランチをしながらくつろぐことができる。


店のそばに小さな子犬が紐で繋がれていて、やさしそうな犬だったので海と挨拶させたところ、とても相性が良く楽しそうに匂いを嗅いだりじゃれあったりしていた。

調味料類は沖縄のものは少なくて、本州のものが中心の品揃え、宮古島に住んでいる僕のような移住者にはいいけど、どんな人がここにこの少し凝った調味料を買いに来るんだろうか?と少し心配になる。

それでも、風が吹き抜け、綺麗な芝生の上で過ごす時間はとても豊かに思えるのだった。

○國仲商店https://www.instagram.com/kuninaka_shoten/

おせち作り。

昨年は帯状疱疹を患っていたので、ほんの数品しかおせち料理を作ることが出来なかった。

今年は退社や家の契約、引越しの準備もあるので何もかも作ろうとはせずに、だいたい3日間で他のこともしながら無理なく作れる工程を組んでみた。

上の太字は買うものリスト。
出汁はクリスマス頃に引いておき、冷凍庫に入れておく。

29日は、日持ちのするものを中心に作る。それと同時に時間のかかる黒豆を温かくした液につけて戻しはじめる。数の子の塩漬けをはじめる。

30日は、朝から黒豆を煮つつ、紅白なますのために大根と人参を丁寧に切り揃えたり、少し面倒くさい八幡巻きを作る。数の子の皮を剥いて出汁につけて完成させ、ついでにおせちだけだと飽きてしまうので煮豚と煮卵も作っておく。

大晦日は、日持ちしない魚介類を中心に組み立てる。海老の旨煮・鯛の昆布締め・伊達巻・煮しめ・お雑煮の具材の下ごしらえ。

おせち料理は下ごしらえが沢山あってとても面倒に思えるけど、毎年少しずつ作りながら続けていくことで、自分なりのコツも掴めてくるみたい。

何よりも、黒豆を煮ているだけで、部屋中にいい香りが立ち込めてきて、ああ、今年も健康で無事に年の瀬を迎えることが出来たのだなあと思えるのだ。

鮨そえ島

宮古島に移住したら、Kと2人なかなかこちらには戻って来られないし、好きな場所にも行けないと思い、長野や伊勢神宮をはじめいくつかの思い出の土地を訪ね歩いている。

年始に京都旅行を企てていたのだけど、引っ越し準備が終わらないかもしれないと思い、先日泣く泣くキャンセルをした。

今週末は、まだ大分にKが住んでいた時に年に4回くらいは通っていたふたりの愛する町である福岡に来た。

福岡に来る時は、飛行機を降り立つと第二の故郷に帰って来たような不思議な安心感がある。

父が生まれた土地というのもあるし、ゲイバー 「七男鳥」のマスターや店員さん、常連さんたちがみんなやさしく話しかけてくれるからだろう。

今晩のご飯は、「鮨そえ島」。

ゲイバーの連なる美野島商店街に近い場所にある寿司屋は、女将さんの温かく親しみやすいサービスが素晴らしく、シャイな大将も腰の低い穏やかな人だった。


お寿司もどれも美味しく、シャリが少ないのが僕にはちょうどよく感じられた。

生青魚が食べられなかったのが残念だったけど、また来たいと思えるコスパに優れたミシュラン一つ星店。

⭐️ 鮨 そえ島
092-473-8122
福岡県福岡市博多区美野島2-6-34 アスティオン美野島 1F
https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400101/40045530/

野菜とフルーツ。

先日、いつもよく行く新宿のピザ屋さんに入ったところ、「久しぶりにカプレーゼが食べたいね」と言ってカプレーゼを頼んだのだけど、出て来たものは、モッツァレラとシャインマスカットとイチゴだったのだ。

僕とKは呆気にとられて、「あのー普通のカプレーゼ頼んだつもりだったんですけど…」というものの、当店のカプレーゼは季節によって変わるんですと言われて仕方なくシャインマスカットとイチゴのカプレーゼを食べた。

野菜の代わりに果物が入っているこういう料理を、Kも僕もあまり好んで食べたいと思わない。

生ハムメロンとかは随分昔からあったものの、ここ10年くらいだろうか、主に前菜で野菜の代わりにフルーツを使う料理が流行っている。桃モッツァレラとか、季節によって様々なブームがあったけど、どれもあまり好きになれなかったのだ。

でも考えてみれば、野菜もフルーツも同じ植物の実。野菜とフルーツを勝手に分類したのは人間なのだ。

だからきっと、野菜もフルーツも境目はなくて、同じように食材として自由に活用すればいいのだと思う。

でも…でもだ。シャインマスカットもイチゴも桃も、そのまま食べた方が美味しいではないか。何も生ハムやモッツァレラと組み合わせなくてもそれだけで十分美味しいし、組み合わさったからといって美味しさが増すとはどうしても思えない。

そんなこと思うのは、頭の中にきっと固定観念があるのだろうと思う。野菜の代わりにフルーツを使ってもいいではないか。食材に垣根などないではないか。

そう言い聞かせても、僕の舌はなかなか美味しいとは思えないのだ。笑

わんたんや

熱海の渚町に、いつも昼時に並んでいる有名店がある。その名も「わんたんや」。

熱海で暮らしているのだからいつか空いている時に食べればいいね…と言いながら1年が過ぎて、このまま食べられないかもしれないと思いはじめて、先日Kも有給休暇の日に行ってきた。

僕たちの前には8人くらい並んでいたけど、結局10分くらいで席につくことが出来た。

メニューは、わんたん、わんたんめん、もやしわんたんめん、チャーシューわんたんめん、ラーメンなど絞っている。

わんたんめん

わんたんといえば、こういうヒラヒラの皮でツルツルっと口に入って、スープはすっきりとした醤油味で…と、わんたんと聞いて思い描くすべてが揃ったわんたんやさんだった。

怖い店主がいるのかと勝手に誤解していたら、店内は清潔で、店員さんはとてもやさしく人当たりがいい。

一つ言わせてもらうと、ここでわんたんめんを食べるならば、伊豆高原ぎょうざ倶楽部で食べてもいいかもしれない。伊豆高原ぎょうざ倶楽部のわんたんめんも、それくらい完成度が高いとだけ書いておこう。

⭐️わんたんや
0557-81-4089
静岡県熱海市渚町10-14
https://tabelog.com/shizuoka/A2205/A220502/22000008/