家のリフォームで様々な業者さんにお世話になった。
残念ながら全ての業者さんが素晴らしかったかというとそうではなくて、大工さんは職人気質で見積もりが雑で、後で金額を変更してきたり、電気屋さんとうまくコミュニケーションが取れず冷戦のようになってしまった。
電気屋さんは電気屋さんで、宮古島の気のいいおじいなのだけど、仕事があまりにも雑で、作業をしながら要らなくなった基盤やら電線やら管やらをどこにでもポイポイ捨てる人。エアコンの穴を壁に開けた時には主電源まで切断してしまって、その後家の外の壁に太い電線を這わせるというので揉めたのだった。
電気屋さんには言われた金額を全てお支払いしたのだけど、実際には電気工事は終わっておらず、アンペアを上げるのと各部屋できちんと電気が行き届くように配電盤を新たに敷き直す必要があった。
今までの電気屋さんには作業的にもう無理なのと、このままでは家が壊されてしまうと思った僕たちはまともな電気屋さんを探し続けていた。
宮古島に引っ越す時から相談に乗ってもらっている宿のオーナーにも相談したし、水道屋さんにも相談した。
2人ともあまりいい返事がなかったのでどうしようかと困っていたところ、平良にある雑貨屋さん「アトリエ和毛」でいい電気屋さんがいると紹介してもらったのだった。
電話をするとすぐにその日に家に来てくれて、今までの経緯をお話しした。
「なんでこんな電気工事やっちゃったんですか?」
雑な電気配線を見ながら新しい電気屋さんは僕に聞いた。
僕たちの希望を細かく説明して、車庫にも電気を引きたいことや、宿の部屋で電気を思う存分使えるようにしたいことなどお願いして快諾してもらえた。
頼もしい援軍が現れて、Kと2人心底ホッとしたのだ。
いい業者さんもいるし、悪い業者さんもいる。だけど、いい人さんは必ずいい業者さんに繋がっている。
狭い島で暮らすためには、人の紹介がいかに重要かを身をもって学んだのだ。