Kのお母さんから小包が届いた。
中を開けてみると、大分のかぼすとみかん、そしてナスとピーマンが入っていた。
Kのご両親とは僕はまだ会ったことがないのだけど、遠くで僕たちの生活を陰ながら見守り応援してくれているのがわかる。
はじめは僕たちのことを簡単には受け入れられなかったご両親も、最近では親戚に「Kのセクシュアリティのことを話してもいいか?」とまで言うようになったようだ。
保守的な大分県の田舎町で暮らすKの両親へのカミングアウトは、理解を得られるまでは決して簡単なことではなかったけど、今こうして僕たちの生活は続いていて、Kのご両親も少しずつ変わってきているのを感じる。
結局のところ、セクシュアリティによるその子への嫌悪よりも、その子という人間にに対する愛情がまさっているのだと思う。