離れて感じる東京の町。

7月の終わりから続いていたCMの3連作のうちの第1作の撮影が、今日行われた。

撮影時間は朝の7時から。熱海からではどうしても現地に行くのが8時になってしまうため、前日に東京の青山のホテルに泊まることにした。今日は撮影を深夜までして、今度は銀座のホテルに泊まる。

現場では様々なトラブルも起こったものの、とても綺麗な映像が撮影できた。クリエイティブの作業の責任者なので、今回の作業は自分でも思った以上に心労の重なる作業だったけど、なんとか無事に撮影まで漕ぎ着けることができた。

撮影が終わって深夜の銀座の町を歩きながら、「東京にはもう自分の家はないけど、あったかいなあ」と思ったのだ。

それは昨日、青山を歩いていても感じたこと。僕は熱海に住み始めたら、たとえ住み慣れた青山に来ても東京の町はよそよそしいんじゃないかと思っていたのだ。なんというか、もう帰る場所ではなくなってしまった他人の町のような感覚。


でも、そう思っていたのとは裏腹に、いつもと変わらず高校時代から僕が過ごした住み慣れた温かな空気がそのまま感じられた。

家などなくなってしまったとしても、東京は自分の町であることに変わりはなかったのだ。

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