日本橋三越前の辺り、日本橋室町に行くと、今はもう珍しくなってしまった江戸の名残を感じることが出来る。
元々この辺りは江戸の商人で栄えた町で、小さな老舗がそのまま残り、日本橋という町を形作っていた。
鰹節屋さん、和菓子屋さん、包丁屋さん、着物屋さん、天ぷら屋さん、お寿司屋さん、お蕎麦屋さん…
しかし日本橋の住民の過疎化、高齢化も進み、町も衰退の一途を辿っていた矢先、三井不動産による町の開発により、小さな老舗が今度はコレド室町に入ったりしながら、変貌を遂げた。
日本橋から神田に向かった路地を左に入ると、『室町砂場』がある。
つまみと日本酒を頼み、周りを見回すと、まるで江戸時代のように、昼間から酒を飲み、熱心に話しているおじさんたち、おいしそうに蕎麦をすするおばあさんがいる。
そこはまるで、時間が止まってしまったような、昔からの空気がそのまま閉じ込められているような空間。
このお店発祥とされる「天もり」をいただく。濃いつゆに、芝海老と小柱の天ぷらが入って出てくる。