最後の一葉。

2月末からずーっとリモートワークが続いている中で、やっと少しずつ会社に入館できるようになった。

僕はまだ出社していないのだけど、実際に出社した人からいきなり僕の机の上の写真が送られて来た。

僕の机の上には、小さなゴムの木があるのだけど、びっくりしたのは、もう絶対に死んでしまったと諦めていたゴムの木の、葉っぱが一枚だけ奇跡のように残っていたこと。

実は、この4ヶ月間、ずーっとずーっとこのゴムの木のことが気になっていたのだ。

基本的に入館が許されなかった4ヶ月間、2月と3月初めに理由をつけて入館して、その際にお水をあげて、2回目では洗面器いっぱいにお水をあげて、これでそのうちコロナ騒ぎも終わるだろう・・・と思っていたのだ。

でも、僕が思っていた以上に東京の状況はよくはならず、もう会社に入ることのできない状態になってしまった。

途中、一度だけ女性の先輩が出社した際に、「お水をあげておきました」という嬉しいメールをいただいたのだけど、それからだって3ヶ月はあったと思う。

ゴムの木は、自分の身体から水分をなるべく蒸発させないようにと、葉っぱを1枚1枚落としながら、耐えて生きていたのだと思う。

そうして葉っぱがたった1枚になってしまっても、またいつかお水をもらえるかもしれないという希望にしがみついていたのだ。

植物の生命力の強さに、改めて感動した。

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