台湾のゲイ映画『先に愛した人』は、台湾の湿度と雑踏に包まれた、素敵な映画だった。
一人の男性が亡くなり、その奥さんが中学生の息子を連れて若い男のアパートを訪ねるところからお話がはじまる。
死んだ男は、その若い男と付き合っていたようで、その保険金の受取人が、息子ではなく若い男に書き換えられていたというのだった。
そこから話は、息子の視点で語られていく。
お父さんがゲイで、若い男と駆け落ちして帰らなくなった上に死んでしまう・・・そこへ奥さんが出てきてがなりたてる・・・日本のゲイ映画で、こんな映画があっただろうか?
台湾のゲイシーンが、日本よりも遥かに進んでいるように、台湾のゲイ映画も、日本のゲイ映画よりもずっと進んでいると思った。
アジアの情念的な、演歌的な、ちょっと作りすぎなところもあるけど、映像を見ながら切なくて涙が頬をつたった。
⭐️先に愛した人https://www.netflix.com/jp/title/81045891