日本での公開前から主役のレニー・ゼルウィガーの演技が評判になっていたけど、見事にゴールデングローブ賞もアカデミー賞も受賞した。
楽しみに見に行った『ジュディ 虹の彼方へ』は、全盛期のジュディ・ガーランドではなく、晩年のジュディにスポットライトを当てている。ところどころで幼少期の話が挟まれ、彼女の人生全体をとてもわかりやすく浮かび上がらせている。
ジュディ・ガーランドといえば、アメリカでは言わずと知れた、比類なきゲイアイコン。ジュディが映画『オズの魔法使』(1939)で演じた少女ドロシーにちなんで、ゲイは自分たちのことをしばしばフレンズ・オブ・ドロシーと呼んだそうだ。
ジュディ・ガーランドがなぜそれほどまでにゲイやLGBTQに指示されるのか、僕も詳しくは知らないし、日本ではほとんど知られていないことだと思う。
実際のジュディのお父さんがゲイであったり、2番めのヴィンセントミネリがゲイであったり。4番めのマークヘロンもゲイであったり、それにも増してショウビジネスの世界でゲイに囲まれていたからとも言われている。
また、『オズの魔法使い』の世界が、昨年のMETガラで話題になったテーマ『CAMP(華美で楽しく不自然なくらい作り込まれた世界)』を作り上げていて、この世界観が多くのゲイに共感されたとも言われている。
レインボーフラッグはこの歌にちなんで作られた訳ではないようだけど、レインボーフラッグ以前に『虹の彼方に』はあったわけで、ゲイやLGBTQの人々は、まだ差別やヘイトクライムが続く時代に、この歌に身を寄せるように生きていたのだと思う。
レニー・ゼルウィガーってわからないほど、圧巻のステージと歌声で魅了された。映画を見終わって、昔見た『オズの魔法使い』を、もう一度Kと一緒に見てみたいと思った。
⭐️ジュディ 虹の彼方にhttps://gaga.ne.jp/judy/