土曜日に外食をした後、ふいにKがしゃっくりをはじめて、飲みに行ってもなかなか治らず、時々脅かしたりしても、すぐにまたはじまる感じだった。
日曜日、様子を見ていたら、ずっと治っていたかと思ったらまたはじまって、しばらくするとまた治って・・・を繰り返していた。
月曜日、あまり症状は変わらず、ずっと繰り返しているわけではないけど、映画を見終わってまた外に出たらしゃっくりが始まり、時々治りまた再発する状態が続いた。
夜になってベッドの上でも繰り返すしゃっくりに、さすがに心配になり調べてみると、脳や肝臓などに病気が隠れていることがあると書いてある。
いろいろと調べて、明日まだ続くようならどこかで見てもらうしかないと思いながら、しゃっくりが治るという方法を片っ端から試してみることにした。
思いっきり息を吸い込んだのち10秒間息を留めて、そのあとゆっくりと息を吐き出して、全部吐いたらまたゆっくりと息を吸って留める・・・を繰り返したり、両耳の穴に人差し指を突っ込んで、1分間くらいじっとしているとか、色々試したけれども効果はなく、馬鹿らしいと思いつつも、『レモンをかじる』というのをやってみた。
幸い、ノーワックスのレモンがあったので1枚スライスして、嫌がるKの口元に持っていき、「思いっきりかじって果肉を食べてみて」と言った。
Kはレモンをかじりながら「うわあ〜酸っぱい」というような変な顔をしたけど、しばらく経つとしゃっくりは消えてしまっていた。
これは、強烈な酸味に脳が反応してなんとかしなきゃ!とそちらに反応がいくからのようで、しゃっくりを繰り返していた脳の習慣が書き換えられるからなのだそうだ。
そのまますぐにKは眠りに落ちて、朝になってもしゃっくりはもう襲ってこなくなったのだった。