首の後ろ。

僕とKは、赤坂にある同じ美容室に行っているのだけど、美容師さんたちはみんな僕たちの関係を知っている。
Kが髪を切る頻度は2ヶ月に一回くらい。今日は散歩をしてランチを食べた後、Kが髪を切るというのでそのままついていって、後ろの席に座って髪を切るのを眺めていた。
Kは髪をいじられるとすぐに眠くなるようで、あっという間に睡眠に入った。僕はやることもないまま、Kの首の後ろのあたりを眺めていたのだ。
Kの首の後ろは、うなじが終わると、「ハイここまで!」というようにきれいに毛がなくなっている。
僕のうなじは少し長くて、散髪を終えた後に美容師さんがいつもきれいに電動剃刀で産毛や無駄毛を処理をしてくれるのだけど、Kに関してはほとんどそれが必要ないのだ。
もみあげもそうで、僕はもみあげをどこまでにするか決めて切らないと、そのまま口の髭に繋がっていってしまうのだけど、Kはそんなこと案ずる必要もなく「ハイここまで!」といった感じで終わっているのだ。
僕はそんなKの、毛の生えない子どものような首の後ろが好きで、時々、「かわいいなあ」と思いながら、首の後ろを撫でるのが好きだ。
それにしても時々不思議に思うのは、僕のような境目がなく毛の生える人は、いったい髪の毛はどこまでで、どこからもみあげなのか?どこからうなじなのか?どこから髭なのだろうか?
カテゴリーgay

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