ハワーズ・エンド

E・M・フォースター原作、ジェイムズ・アイボリー監督の『眺めのいい部屋』、『モーリス』、そして『ハワーズ・エンド』。
どの作品も素晴らしいが、『日の名残り』だけは、これらと同じアイボリー監督の作品だけど、原作がカズオ・イシグロだった。
『ハワーズ・エンド』は、イギリスののどかな田舎にある古びた邸宅の名前で、この映画には、この館が最初から最後までまるで意思を持っているかのように関わっている。
エマ・トンプソンとヘレナ・ボナム=カーターは文学好きな中流階級の姉妹で、実業家のウィルコックス家と親しくなり、交流がはじまる。
このウィルコックス家の主人がアンソニー・ホプキンス。この3人が出てくるだけでも、素晴らしい映画であるに違いないと思えるだろう。
物語は、中流階級と実業家の家族が暮らす中流階級と、志の高い貧しい青年と妻の元娼婦の大きな2つの軸があり、そこに微妙に姉妹とウィルコックス家の恋愛が絡んでいき、先の読めない展開は、静かに各々の人生を炙り出していく。
この映画を見ていて思うことは、美しい英国の田舎町の景色と、ハワーズ・エンドの家を越えた存在感だ。
ハワーズ・エンドを見ながら、「こんな家で暮らしたかったんだよな…」と、思わずため息が漏れた。
⭐️ハワーズ・エンドhttps://www.unitedcinemas.jp/sp/yebisu/film.php?movie=7752

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