芳華Youth

ホアン・シュエン

ファン・シャオガン監督の作品『芳華Youth』は、アジア・フィルム・アワード最優秀作品賞を獲得した作品。ずっとBridgeのMから勧められていてやっと観ることができた。
1970年代の中国は、毛沢東が亡くなり文化大革命が起こってゆく中で、人々の意識も変わってゆく激動の時代。中国の軍隊を、歌や踊り、楽器の演奏で勇気付ける文工団に、新しい女の子が入団するところからはじまり、その娘を中心に文工団の中の若い男女の青春模様が時代の移り変わりとともに丁寧に描かれてゆく。
全体的に、まさに『中国映画』って言う感じの、ある種懐かしいような郷愁感が漂っている。中国人が見たら、それぞれのシーンに自分の青春時代を重ね合わせて甘酸っぱくなるのかもしれない。(なんというか、とてもよくできているのだけど、チャン・イーモウの『恋人の来た道』などを思い出させる懐かしくてなんだかちょっと恥ずかしい感じなのだ。)
この映画を観終わった後に、珍しくKが僕に映画評を話しはじめた。
K「Kちゃんは今の映画好きになれない・・・」
僕「なんで?よくできてたけど・・・もしかして、いじめが嫌だった?」
K「うん。なんでみんな平気で話が展開していくのかわからない・・・」
僕「そうだね・・・僕はあの中に入っていって、いじめをやめさせたかったかな」
作品としては、とてもよくできていると思うし、こういう粘っこい映画は、もしかしたら今の邦画にはあまりないかもしれない。青春映画好きにはおすすめの映画。ゲイ的な見どころとしては、主人公の男性ホアン・シュエンが、昭和的でいい男なところ。
⭐️芳華Youth http://www.houka-youth.com

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