ネットの闇。

実は、同性婚訴訟の原告の間で、意見の相違があり、急遽、夜に数人の原告と弁護士で食事をした。
目的は、意見の対立を避けて、妥協点を探すことだったのだが、結果的にはそれは失敗に終わり、原告の一人が降りると言い出す騒ぎにまで発展してしまった。
同性婚訴訟の原告は、いわば、矢面に立たされている存在だ。人によってはネット上のコメントが気になり、追いかけてしまい疲弊するようだ。
それにしてもネットの世界とは、なんと恐ろしい世界だろうか。顔の見えない真っ暗闇の中に、気がついたら吸い込まれてしまう。
Kに、「僕たちは最後まで戦い抜こうね」と言うと、
「Kちゃんは意外に強いから大丈夫。繊細なただしくんよりもずっと強いんだから」
そう言ってKは、僕の顔を触った。
「何があっても、ふたりで頑張ろうね」
「うん」
ふたりでまた、固く誓ったのだった。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です